抵抗都市 の商品レビュー
日露戦争に負けて同盟という名のもとに日本がロシアの実質的な支配下に置かれる、という設定の話。 東京の街の様子やロシア軍との関係、一般市民や軍閥の反応など、もし本当だったらこんな感じだろうと思わせる細部までリアリティのある作り込みがすごい。 映画なんかではロシアは常に悪質な存在とし...
日露戦争に負けて同盟という名のもとに日本がロシアの実質的な支配下に置かれる、という設定の話。 東京の街の様子やロシア軍との関係、一般市民や軍閥の反応など、もし本当だったらこんな感じだろうと思わせる細部までリアリティのある作り込みがすごい。 映画なんかではロシアは常に悪質な存在として描かれているので、コルネーエフ大尉もいつか裏切るだろうと思って読んでいたのに、最後まで真っ直ぐだったことに好感を持ちました。 いやぁ、読み応えのある作品だったな。
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日露戦争に「負けた」日本。終戦から11年たった大正5年、ロシア統治下の東京で、身元不明の変死体が発見された。警視庁刑事課の特務巡査・新堂は、西神田署の巡査部長・多和田と組んで捜査を開始する。だがその矢先、警視総監直属の高等警察と、ロシア統監府保安課の介入を受ける。どちらも、日本国...
日露戦争に「負けた」日本。終戦から11年たった大正5年、ロシア統治下の東京で、身元不明の変死体が発見された。警視庁刑事課の特務巡査・新堂は、西神田署の巡査部長・多和田と組んで捜査を開始する。だがその矢先、警視総監直属の高等警察と、ロシア統監府保安課の介入を受ける。どちらも、日本国内における反ロシア活動の情報収集と摘発を任務とする組織だった。 やがて二人は知る。ひとつの死体の背後に、国を揺るがすほどの陰謀が潜んでいることを。 警察官の矜持を懸けて、男たちが真相を追う!
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日露戦争に敗戦した日本で起きた事件の話。ロシアに支配権を奪われた、現在の皇居周辺が舞台になっています。知っている道の名前がロシア語になっていたりというシチュエーションづくり。新堂と多和田のコンビが心地よかったです。
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仮想東京の話で最初はピンと来なかったが、そのうち我慢して読んでいくと、だんだんと頭に入ってきた。 でも、うーん、 評価はこんなもんかな。
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歴史改変モノてロシア、ソ連方面やと第二次世界大戦て日本が東西に分断されるパターンはいくつか知ってるけど、日露戦争にIFを置いたのは初めて読んだ。カサブランカやないけど、保護国属国なりのエキゾチックさってあるよね。
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- ネタバレ
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★3.5 「もし、あの時こうなっていたら・・・」という設定での小説は、歴史改変歴史小説と言われますが、この作品もその一つ。日露戦争で日本が負けてしまった後の世界を描いています。 不思議な感じですね。一応、日本の統治機構は生きていて、その上にロシアの統監部がいるという、第二次大戦後の占領期と同じような形態で統治されているという設定。ただし、名目的には、日露同盟という事になっていて、日本軍も縮小されたけど存在しているという事になっています。 いやぁ、複雑複雑。反ロシア派、ロシア派が、軍や警察の中に入り乱れていて、それが事件に複雑に絡んでくるんですよね。捜査を行うのは、現場の警察官なので、そういう政治には興味を持たず、ひたすら捜査するという事なんですけどね。だから、物語も成立するんでしょうけど。
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凄いですね、ロシアの統治下にある日本の姿を克明に描いている・・SFです。 1年半前の執筆とは思えない・・舞台は130年ほど前の東京神田かいわい。冒頭に実際有った大津事件を持ってきて、ロシアとの緊張関係の導火線を想起させている。 実際は日露戦争に「敗北した我が国」という設定で始まっ...
凄いですね、ロシアの統治下にある日本の姿を克明に描いている・・SFです。 1年半前の執筆とは思えない・・舞台は130年ほど前の東京神田かいわい。冒頭に実際有った大津事件を持ってきて、ロシアとの緊張関係の導火線を想起させている。 実際は日露戦争に「敗北した我が国」という設定で始まっているが、読み進めるとあながち荒唐無稽という感じでもなくなって行く。P338には「ロシアの端っこじゃ、今にも独立する勢いだ・・ウクライナ、ベラルーシ、ポーランド、リトアニア、ラトビア、エストニア、フィンランド・・」と有り、今の話を読んでいるような爆撃音と火薬の匂いが立ち込めている。 新堂と後に加勢する形になって行く多和田の捜査の動きがモノクロの様でロシア語が飛び交い、看板がキリル文字の風景が浮かび上がるようだった。
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