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サーキット・スイッチャー の商品レビュー

4.1

37件のお客様レビュー

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2022/05/02

2021年の「ハヤカワSFコンテスト」、優秀賞受賞作。4人の選考委員全員が、大賞受賞作である「スター・シェイカー」より、完成度では、本作の方が上と言っている。(大賞受賞作は未読。粗いが、熱量とスケールが買われたということらしい。)本作の舞台は、車の自動運転が、完全に実用化された、...

2021年の「ハヤカワSFコンテスト」、優秀賞受賞作。4人の選考委員全員が、大賞受賞作である「スター・シェイカー」より、完成度では、本作の方が上と言っている。(大賞受賞作は未読。粗いが、熱量とスケールが買われたということらしい。)本作の舞台は、車の自動運転が、完全に実用化された、2029年の日本。今から数年後に、ここまで自動運転が普及するかというと、疑問はあるが、もう少し長い目で見れば、これは確実に来るであろう世界。その意味では、SFというより、近未来を舞台にした社会派サスペンス、と言った方がいいのかも。

Posted byブクログ

2022/03/25

2029年のちょっと先の未来が舞台で、人が操縦しない自動運転の車がビュンビュン走っている世界を舞台にした近未来サスペンス。自動運転のアルゴリズムを開発する企業の社長が自動運転車内で襲われて拘束され、犯人に尋問される模様が全世界で配信されるといった話で、犯人の目的が何なのかが気にな...

2029年のちょっと先の未来が舞台で、人が操縦しない自動運転の車がビュンビュン走っている世界を舞台にした近未来サスペンス。自動運転のアルゴリズムを開発する企業の社長が自動運転車内で襲われて拘束され、犯人に尋問される模様が全世界で配信されるといった話で、犯人の目的が何なのかが気になってついつい読み進めてしまう。将来この小説と同じ事が起こる可能性は考えられると思う。なんでもかんでもネットに繋げる現在の社会に警鐘を鳴らすような一冊。自動運転とかメタバースなど、未来のテクノロジーに興味がある人にオススメ。

Posted byブクログ

2022/03/11

デビュー作だそうで、それにしてはよくまとまった小説だなと思った。テーマは自動運転車なんだけど、設定は今からもう遠くない数年後だから、そんなに早くこの小説のような世界が訪れるのだろうかと驚いてしまったが、でもそんなに荒唐無稽ではないなと、もうそこまできてるのか。 話はそれなりに展開...

デビュー作だそうで、それにしてはよくまとまった小説だなと思った。テーマは自動運転車なんだけど、設定は今からもう遠くない数年後だから、そんなに早くこの小説のような世界が訪れるのだろうかと驚いてしまったが、でもそんなに荒唐無稽ではないなと、もうそこまできてるのか。 話はそれなりに展開していくから飽きないんだけれど、やはりデビュー作だからなのか、主人公も犯人ももう一つ、悪くもなく良くもなく、なんで感情移入ができないから、まぁ60点というところかな。

Posted byブクログ

2022/03/06

SF新人賞に輝く、まとまった読みやすい作品。劇場型サスペンスの良品ともいうべきで、映像化もしやすいだろうと思う。

Posted byブクログ

2022/03/06

完全自動運転が当たり前の近未来。アルゴリズムを開発した会社の代表の坂本の乗る車がジャックされた。動画のチャンネルでその模様を生中継しないと爆弾が爆発すると警告される。 苦手なテクノロジーだらけなのに、すごく読みやすい。 自動で何かがされる近未来。良いものなのかそうでもないのか...

完全自動運転が当たり前の近未来。アルゴリズムを開発した会社の代表の坂本の乗る車がジャックされた。動画のチャンネルでその模様を生中継しないと爆弾が爆発すると警告される。 苦手なテクノロジーだらけなのに、すごく読みやすい。 自動で何かがされる近未来。良いものなのかそうでもないのか、色々考えさせられた。

Posted byブクログ

2022/02/13

『#サーキット・スイッチャー』 ほぼ日書評 Day546 第9回早川SFコンテスト優秀賞受賞作。 直接の面識は無いのだが、高校の後輩とのことで手に取ってみた。 全自動運転(Level 5)が実用化された近未来の物語。その「全自動」を実現するためのソフトウェアを開発、起業した若...

『#サーキット・スイッチャー』 ほぼ日書評 Day546 第9回早川SFコンテスト優秀賞受賞作。 直接の面識は無いのだが、高校の後輩とのことで手に取ってみた。 全自動運転(Level 5)が実用化された近未来の物語。その「全自動」を実現するためのソフトウェアを開発、起業した若手社長が、ある日、突然、拉致される。 その謎解きを楽しむ物語。なかなかにスリリング。 https://amzn.to/3rK5nHF

Posted byブクログ

2022/02/04

2029年の東京。完全自動運転車が8割を占める一方、タクシーやトラックドライバー達は、職を失って、デモも行っていた。そんな時、自動運転のアルゴリズムを開発している社長が、車に乗っている時に謎の男に襲撃され、拘束された。謎の男は、動画サイトに拘束されている動画をあげ、首都高の封鎖を...

2029年の東京。完全自動運転車が8割を占める一方、タクシーやトラックドライバー達は、職を失って、デモも行っていた。そんな時、自動運転のアルゴリズムを開発している社長が、車に乗っている時に謎の男に襲撃され、拘束された。謎の男は、動画サイトに拘束されている動画をあげ、首都高の封鎖を要求した。さらに男は、社長のことを「殺人犯である」と宣言した。 果たして、謎の男の正体は?走行している車から、社長を助け出せるのか? 第9回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作です。 スリリングな展開、SFミステリーとして楽しめただけでなく、完全自動運転における光と影が垣間見えて、考えさせられました。 完全自動運転。遥か未来だと思っていたものが、手に届く所にまで進化したことに驚きでした。 そんな近未来で起きるカーチェイス事件。犯人は誰なのか。驚きの人物というわけではありませんが、人物特定に至るまでの工程が面白く、最新技術ならではの隙間を掻い潜っての結果なので、その発想力が素晴らしかったです。 ミステリーとしての面白さだけでなく、完全自動運転ならではの問題も描かれています。事故が起きた場合の責任は誰か?や自動化になったことによる失職される人たちなど現実に通じる問題にも触れられていて、考えさせられました。 元々、機械は人の手助けという形だったはずが、いつしか機械に食いつくされるかのようにどんどん人の居場所に侵食されつつあります。あくまでも、機械は人の手助けをしていることを忘れてはいけないなと思いました。 人としては、どう機械を管理していけばいいのか。お互いが切磋琢磨していけるよう、人側も常にアップデートしなければと思いました。 物語の展開ですが、犯人と警察の手に汗握る頭脳戦が堪能できました。犯人側と警察側と交互に進行していくので、両側が何を考えているのか。何をしようとしているのか? 直接楽しめるので、ついついページが止まりませんでした。 後半では、犯人だけでなく、事件に至った経緯や背景が明らかになります。 背景がまぁ、憤りを感じたのですが、企業側として考えると、何とも複雑な気持ちになりました。 「人」としての扱いをどう見るのか? そして、未来に向けて、利益を選ぶか?豊かさを選ぶのか? 課題は色々とありますが、そもそも自動運転にする目的をもう一度見直さなければならないなと思いました。 人手不足や効率化など少しでも「人」を豊かにするはずが、それによって失職してしまったら元も子もありません。 近未来起きるであろう完全自動運転。みんながwin-winになれるような世界でありたいです。

Posted byブクログ