アウシュヴィッツを描いた少年 僕は銃と鉄条網に囲まれて育った の商品レビュー
第二次世界大戦中ドイツの沿岸の町で医師の父親と母親のもと、のびのびとした子ども時代を暮らしていたトーマスだったが、ヒトラーの台頭とともに母親と祖父母の暮らすベルリンへ移った。父親はイギリスへ渡り二人を呼び寄せる手続きをすることになる。しかし、やがてベルリンのユダヤ人はすべてナチス...
第二次世界大戦中ドイツの沿岸の町で医師の父親と母親のもと、のびのびとした子ども時代を暮らしていたトーマスだったが、ヒトラーの台頭とともに母親と祖父母の暮らすベルリンへ移った。父親はイギリスへ渡り二人を呼び寄せる手続きをすることになる。しかし、やがてベルリンのユダヤ人はすべてナチスに捕まり、トーマスと母親はアウシュビッツへと送られる。13歳で母親とも離され過酷な収容所を生き抜いたトーマスの記録。いくつかの収容所を移動させられるも、連合軍による解放の日までを生き抜く。解放後しばらく自治区となっていた収容所で、自分たちの体験を記録しておこうと絵を描いた。 スイスでの療養を経て、16歳でイギリスの父親と再開できたという。残念ながら、母親はアウシュビッツで亡くなっていた。イスラエルの建国と共にイスラエルへ渡ったという。 思い出すのもつらい体験を、詳しく綴ったトーマスさんに事実を伝えなければいけないという使命を感じた。
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アウシュビッツで起きたこと、断片的にしか知らなかったんだなあと思った。ここまで詳細に記憶しているのは本当にすごい。そして酷い世界の中でも、彼を手助けするような優しい人間もいたのだ。 何度も何度も、つらくて、しんどくて。読み続けられない気がした。 最後に読み終えた時、最初読み始めた...
アウシュビッツで起きたこと、断片的にしか知らなかったんだなあと思った。ここまで詳細に記憶しているのは本当にすごい。そして酷い世界の中でも、彼を手助けするような優しい人間もいたのだ。 何度も何度も、つらくて、しんどくて。読み続けられない気がした。 最後に読み終えた時、最初読み始めたときのかわいらしい少年が、立派な大人になって……と思ったら開放時に16歳だった。まだまだ、子どもじゃないか。 その事実に再び打ちのめされそうになった。
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ホロコースを生き延びた少年の話。 読むのが途中辛かった。 読むのをやめようと何度も思ってしまった。 辛い出来事は、物語でもなく現実に起きたこと。 普通の暮らしが普通で無くなってしまう。 なんとなく知っていた収容所の話が詳しく書かれている。 運が良かったことが重なったり、いろ...
ホロコースを生き延びた少年の話。 読むのが途中辛かった。 読むのをやめようと何度も思ってしまった。 辛い出来事は、物語でもなく現実に起きたこと。 普通の暮らしが普通で無くなってしまう。 なんとなく知っていた収容所の話が詳しく書かれている。 運が良かったことが重なったり、いろんな人たちが助けてくれたり。 (悪い人ばかりでは無かったのが救い) 生き延びてくれて、貴重なお話を書いてくれてありがとうございます。 この本がなければ、知ることもなかった。 本は読み終わったけど、登場人物が多く今復習中。
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ユダヤ人医師を父にもつドイツ生まれの少年トーマス・ジーヴは、ナチスの迫害を受け13歳にしてアウシュビッツ強制収容所に移送された。想像を絶する苦難の収容所生活を奇跡的に生き延びたトーマスは、アウシュビッツ撤退の時に持ち出せなかったスケッチ画の記憶 ― 収容所到着、選別、懲罰、飢餓、...
ユダヤ人医師を父にもつドイツ生まれの少年トーマス・ジーヴは、ナチスの迫害を受け13歳にしてアウシュビッツ強制収容所に移送された。想像を絶する苦難の収容所生活を奇跡的に生き延びたトーマスは、アウシュビッツ撤退の時に持ち出せなかったスケッチ画の記憶 ― 収容所到着、選別、懲罰、飢餓、感染症、害虫、鉄条網、労働、点呼、反乱、絞首台、撤退、解放に至るまでの人生の22か月を描き出し、後世に伝えることを使命に生きる証しが本書となった。 少年の眼差しで見たホロコーストが、今なお世界を脅かし続ける悲惨な現実と重なり合う。
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1943年6月のある日曜日の午後、一人の客が家を訪れた。漢字のいい人物で、身だしなみも整い、礼儀正しくくつろいだ様子だった。この謎めいた紳士は、彼自身もユダヤ人なのだと話した。ゲシュタポに採用され、移送のための候補者を探す手助けをしているのだという。奇妙なことに、どういう理由でゲ...
1943年6月のある日曜日の午後、一人の客が家を訪れた。漢字のいい人物で、身だしなみも整い、礼儀正しくくつろいだ様子だった。この謎めいた紳士は、彼自身もユダヤ人なのだと話した。ゲシュタポに採用され、移送のための候補者を探す手助けをしているのだという。奇妙なことに、どういう理由でゲシュタポが彼を選び、この裏切り行為をさせているのかという説明はなかった。ベルリンに残っている少数のユダヤ人たちはますますひっそりと世間から隠れて暮らすようになっているので、ゲシュタポにとっては大規模な行動を起こす利点がないのだと説明sた。その現状を踏まえて選択された新しい計画が、説得による逮捕だった。彼のようなユダヤ人が、お茶をともにしながら実行に移すというものだった。
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