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航空自衛隊 副官 怜於奈(3) の商品レビュー

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2023/08/15
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南西空司令官の副官、斑尾玲於奈、情報保全隊の点検の際に司令官と点検官の密談が気になっていた。その玲於奈に冊子を手渡す先輩の吉岡1尉、どうやら問題の宗教団体の勧誘だった。対処に困っているところ、初めての指揮所演習に臨む。中国を念頭に置いたZ国による尖閣諸島への侵攻への対応であった。 玲於奈の感想「物足りなさ」を司令官に告げると演習の状況は苛烈を極めた。 そして演習終了後、吉岡からさらに働きかけがあり、迷ったあげく司令官に報告することにした。

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2022/05/29

借りたもの。 秋は演習の季節との事。メインは指揮所演習(CPX)、それと自衛隊と宗教問題で頭を悩ませる。 指揮所演習でどんなことが行われているか、描写が興味深く読ませてもらった。 部隊の現状を管理する航空総隊指揮システムと、各航跡を管理し各航空機に指示を与える統制システム(JA...

借りたもの。 秋は演習の季節との事。メインは指揮所演習(CPX)、それと自衛隊と宗教問題で頭を悩ませる。 指揮所演習でどんなことが行われているか、描写が興味深く読ませてもらった。 部隊の現状を管理する航空総隊指揮システムと、各航跡を管理し各航空機に指示を与える統制システム(JADGE)による、画面上の演習。 野上武志『まりんこゆみ 5』( https://booklog.jp/item/1/4063695387 )で命がけのボードゲーム( https://sai-zen-sen.jp/special/4pages-comics/marine-yumi/115.html )を思い出す。 違うのは、米軍が傍観する設定であることだろうか。映画『シン・ゴジラ』( https://booklog.jp/item/1/B01MSZDGVF )での『米軍はあくまで支援の立場』という台詞、2021年の米軍アフガニスタン撤退から鑑みるに、国際政治状況によって変わることを仄めかしている。 パッとイメージできる戦術的な衝突をどうするか、だけでなくマスコミへの発表方法なども議論されている模様。 …マスコミ対策が厄介で、証拠の開示を求められても、それは極秘データであるという皮肉。(碌なことをしないマスコミ……) 尖閣諸島付近での航空活動の話が生々しい。相手が領空侵犯するつもりか否かの判断が難しい中での微妙な駆け引き。今後の対応のための作戦会議は葛藤の臨場感が伝わってくる。 その中で、時折触れられる“リアル”の話。 2010年の中国漁船衝突事件と動画流出に端を発し、2016年には自衛隊機の対抗機動を探ってきた話など。スクランブルに関する報道は時折あるが、領空侵犯の可能性だけでなく、こちらの力量に対する探りを入れられている事実について。 演習でさえ運営の困難さが伺える。…では有事ではどうなってしまうのか。実際の自衛官が抱えるもやもやと口惜しさ。問題提起をされている。 特に沖縄県民の住民理解とか…… さて。自衛官の宗教勧誘問題。信仰は自由だが、自衛隊に宗教を持ち込まないという話。 そこから見えてくるのは、自衛官のメンタルケア問題。 原因は持病の不調によるものだったが、そこからキャリアなどさらに大局的なものへの不安……を抱えており、宗教にすがってしまったらしい。 同期が諭して一応の解決に至るのだが、もうちょっと突っ込んで欲しかった。

Posted byブクログ

2022/05/21

指揮所演習、痺れましたね。訓練は実戦のごとく、実戦は訓練のごとく。これを実現するため、いろんな状況を考えて演習するのでしょうが、その状況の想定が尖閣を念頭に置いたものというのが痺れます。いまだと、そうでしょうね。ウクライナの状況を考えると、北の方面でも考えなければならないかもしれ...

指揮所演習、痺れましたね。訓練は実戦のごとく、実戦は訓練のごとく。これを実現するため、いろんな状況を考えて演習するのでしょうが、その状況の想定が尖閣を念頭に置いたものというのが痺れます。いまだと、そうでしょうね。ウクライナの状況を考えると、北の方面でも考えなければならないかもしれませんね。 まだまだ話を続けることが出来るようになっています。早く続きが読みたいです。

Posted byブクログ