あずかりやさん 満天の星 の商品レビュー
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舞台は東京の下町、明日町こんぺいとう商店街にある「一日百円でなんでもお預かりします」という店「あずかりやさん」。 店主は目が見えないが抜群の記憶力と耳を持つ青年、桐島透。 以下、プロローグと4つの短編のあらすじ。 プロローグ 物語は「あずかりやさんへ」と始まる短い手紙で幕を開ける。 手紙は「花」で終わり、差出人「花」が誰なのか明かされないまま、読者に謎を残して本編へ。 第1話 金魚 語り手は万能ナイフ。 持ち主は20歳前後の孤独で不遇な若者で、手の甲に金魚の刺青がある。 暴力にまみれた人生を送ってきた彼は、怒りを抱えて真夜中のあずかりやさんに強盗に入る。 鍵がかかっていない暗い店内で金品を漁るが、実は桐島が暗闇で読書中。 ナイフで脅すも、桐島は冷静にハーブティーを淹れ、「お話をうかがいましょう」と対応。 男は戸惑いながらも自分の過酷な生い立ちを語り、憤怒を預ける。桐島の誠実な対応と店の白猫・社長やオルゴールに囲まれ、男は涙を流し、後に真っ当な人生を歩むが、切ない結末を迎える。 第2話 太郎パン 語り手は焼きそばパン。 明日町こんぺいとう商店街の古いパン屋「太郎パン」で売られるこのパンは、紅生姜の代わりに福神漬けが乗っているせいで売れ残る。 廃棄を恐れる中、特価の売れ残り袋を紳士・吉住守が購入するが、彼はパンをあずかりやさんに預ける。 預けた理由は妻への配慮に関係し、物語はパンの運命と吉住の背景に迫る。 黒電話が鳴り、桐島の旧友や母子手帳を預ける女性が登場し、相沢さんも顔を出す。 第3話 ルイの涙 語り手はマルチーズのルイ。 飼い主の西浜あかりと夫・慶樹は不妊治療で2度の流産を経験後、ルイをペットショップで迎え入れ、息子のように愛する。 あかりが40歳で予想外の妊娠が判明すると、周囲の慎重な反応や過去のトラウマから彼女の様子がおかしくなる。 ルイを遠ざけ、世話を怠るようになり、ルイは「ママに近づかない」ことを新たな仕事と考える。 あかりは流産した子の母子手帳をあずかりやさんに預け、一時はルイ自身も捨てられると覚悟するが、後に母子手帳を引き取りに再訪。 桐島の温かい言葉で心を解き、ルイに妹が生まれ、ルイは「妹を守る」ことを決意する。 第4話 シンデレラ 語り手は桐島透の亡魂となった祖父。 和菓子屋を営んでいた祖父は、息子が店を継がずサラリーマンになり、嫁に店を任せたが、彼女は過労と透が幼少期の事故で失明した自責から家を出た。 祖父は透を心配し、幽霊として店を見守る。 17歳で学校を辞めた透があずかりやさんを始め、商才を発揮。 客の愛川さんが千日前、ガラスの靴を10万円で預けた。 当初は酔って迷惑をかけた愛川だが、引き取り時には別人のように変わり、過去の恋の後悔を語る。 高校時代の彼氏を裏切り、都会で別の恋愛を楽しんだが、彼の純粋さを思い出す。 桐島の言葉で前向きになり店を去る。 女子中学生二人がバレンタインのチョコクッキーを預け、うちおかっぱの「花ちゃん」が渡したい相手を内緒にする。 花ちゃんはクッキーと点字のカードを預け、引き取りに来ない。 カードには透への感謝が綴られ、祖父は点字を満天の星に見立て、透の内なる光が輝き続けると感じ、物語を締める。
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命の話は涙なしには読めない… 人を見た目で判断しない。日々を大事に過ごす。 できそうで、できないから、もやもやしちゃうんだよな。そんな時に読み返したくなるシリーズ。 今作もほっこり。 なにかあずけたたいもの、あるかなぁ。 表紙の点字、本当に凹凸があって感動!
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大好きなシリーズ。 今回も最初の【金魚】から泣けた。 桐島くん、あなたって人は 人生何周目? 初めての方に そんなにすっと寄り添えるなんて。 いつも思う 私があずけたいものは なんだろう。 桐島くん キャスティングするなら 神木くん?松下洸平くん?若手で あっ誰だったかな。なん...
大好きなシリーズ。 今回も最初の【金魚】から泣けた。 桐島くん、あなたって人は 人生何周目? 初めての方に そんなにすっと寄り添えるなんて。 いつも思う 私があずけたいものは なんだろう。 桐島くん キャスティングするなら 神木くん?松下洸平くん?若手で あっ誰だったかな。なんとか文哉くん? あ〜桐島透くんみたいな 記憶力は 私にはないなぁ。
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今回はまさかの預かり物たち。そんなものまで⁉︎と驚きの連続でした。どの話も最後どうなるのか気になって、一気に読んでしまいました。いつもは完全なハッピーエンドが好きなのですが、ほろ苦いラストもあって...でも不思議と心は安らかなんです。桐島くんのどこまでも静かで温かい人柄に、読んで...
今回はまさかの預かり物たち。そんなものまで⁉︎と驚きの連続でした。どの話も最後どうなるのか気になって、一気に読んでしまいました。いつもは完全なハッピーエンドが好きなのですが、ほろ苦いラストもあって...でも不思議と心は安らかなんです。桐島くんのどこまでも静かで温かい人柄に、読んでいるこちらも救われました。
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花ちゃんが誰なのかなんとなくしか判らなかった。。。 まだまだ続きそうなこの「あずかりやさん」シリーズ、これからもどんな語り手が出てくるのか、楽しみです。
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あずかりやさんシリーズ、5作目。 毎度ながら優しさとシビアさが上手く兼ね合わさった人情小話が集まっている。いろんな視点はあるけど、焼きそばパンは意外だし、亡くなったお祖父ちゃんの霊の目線も面白い。個人的に、「ルイの涙」は自分の経験と重なって、この手の話はトラウマのように心苦しく...
あずかりやさんシリーズ、5作目。 毎度ながら優しさとシビアさが上手く兼ね合わさった人情小話が集まっている。いろんな視点はあるけど、焼きそばパンは意外だし、亡くなったお祖父ちゃんの霊の目線も面白い。個人的に、「ルイの涙」は自分の経験と重なって、この手の話はトラウマのように心苦しくなるのだけれど、そうならずに優しい気持ちのままで読み終えられたのが良かった。
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前回の作品が良かったので、返すついでに次作を借りてきました。今回もじわじわ心温まるお話しでした。店主の恋路も気になるなあ。そして花ちゃんは今までのお客さんなのかな?気になる。 今回の作品は預けたいものを公募していたようで、預かりものが、パンだったり物ではないものだったりで面白かっ...
前回の作品が良かったので、返すついでに次作を借りてきました。今回もじわじわ心温まるお話しでした。店主の恋路も気になるなあ。そして花ちゃんは今までのお客さんなのかな?気になる。 今回の作品は預けたいものを公募していたようで、預かりものが、パンだったり物ではないものだったりで面白かった。私の預けたいものは何だろう
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あずかりやさんシリーズでは、猫だの自転車だのオルゴールだの、いろんなものが主人公になるけど、ついに今回は『焼きそばパン』(笑)! 大山さんは、ほんとに旨い。結構重い内容でも、軽すぎず重すぎず、ちょうど良い感じですう~っと読ませる。 読み終わった後になってから、ふと思い返してしまう...
あずかりやさんシリーズでは、猫だの自転車だのオルゴールだの、いろんなものが主人公になるけど、ついに今回は『焼きそばパン』(笑)! 大山さんは、ほんとに旨い。結構重い内容でも、軽すぎず重すぎず、ちょうど良い感じですう~っと読ませる。 読み終わった後になってから、ふと思い返してしまうような不思議な文章です。
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あずかりやさんシリーズの中で これが1番好き! ルイの涙は途中苦しくてボロボロ泣いた。 けなげでまっすぐで、たまらなかった。 シンデレラも好き。 くすっと笑える表現や、今の社会問題も散りばめられてて幅広い。 おもしろいなぁ。 次も楽しみだ。
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自分だったら何を預けたいだろうかと、あとがきを読んで思いを馳せてみた。 わたしは、わたしの好きを預けたいなあ。 好きなものを「好きである」とすることは少し怖いことであるけれど、自分の感情を信じることの素敵さも信じています。 これはある方の言葉なのですが、 自分の集めた好きを...
自分だったら何を預けたいだろうかと、あとがきを読んで思いを馳せてみた。 わたしは、わたしの好きを預けたいなあ。 好きなものを「好きである」とすることは少し怖いことであるけれど、自分の感情を信じることの素敵さも信じています。 これはある方の言葉なのですが、 自分の集めた好きを1週間くらい預けて、取り出したいと思うことができたのなら、自分の感情を信じることができると思うから。
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