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記憶の中の誘拐 の商品レビュー

3.7

19件のお客様レビュー

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2022/04/25
  • ネタバレ

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【収録作品】 夕暮れの屋上で/連火/死を十で割る/孤独な容疑者/記憶の中の誘拐 「夕暮れの屋上で」 卒業式のリハーサルが行われた日の放課後、校舎の屋上で一人の少女が「先輩」に募る思いを伝えていた。そこで少女の遺体が見つかる。 「連火」 標的にした住宅を燃やすが、火をつけてすぐ電話を掛けることで死者は出さない放火魔。八百屋お七を彷彿とさせるが、ある日を境に犯行を止めた。 「死を十で割る」 十個の部位にバラバラにされていた被害者男性の死体。同じころ、DVを受けていたその妻は列車に飛びこみ、自殺を図った。 「孤独な容疑者」 借金の返済を迫られて、同僚を殺害した犯人。倒叙の形で語られる。 「記憶の中の誘拐」 26年前に起きた奇妙な誘拐事件。被害者の少年は、寺田の友人。  時効を迎えた事件の真相を暴くことの意味を思う。

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2022/04/22

シリーズ二冊目。犯罪資料館の館長・緋色冴子が安楽椅子探偵として、元捜査一課刑事の寺田聡を手足として未解決事件に挑む…のだが今回は冴子が共に聞き込みに出向くという点で前作とはちょっと違っている。だがその違いなどほとんど気になることなく相変わらず冴子の目の付け所や論理展開は素晴らしい...

シリーズ二冊目。犯罪資料館の館長・緋色冴子が安楽椅子探偵として、元捜査一課刑事の寺田聡を手足として未解決事件に挑む…のだが今回は冴子が共に聞き込みに出向くという点で前作とはちょっと違っている。だがその違いなどほとんど気になることなく相変わらず冴子の目の付け所や論理展開は素晴らしい。連作の形で進むが、どれも見えている事件を解決するというより見えていないところにあった真の事件を暴き出す鋭さと美しさがある。どれも良かったが、印象深いのは「死を十で割る」のホワイダニット、「孤独な容疑者」のラストの寒気。

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2022/03/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

旅のお共として。続編。さらに続きが出そうで楽しみ。「夕暮れの屋上で」は先輩というのは女の子だろう、というとこは推測できたけど、結果はちょっと違った。なるほど、そっちもあったか、と。「連火」はこういう展開?で『あの人』って呼び方するかなーってとこがちょっとひっかかった。「死を十で割る」はバラバラ殺人にした理由が画期的。なるほど。「孤独な容疑者」は前、別のアンソロジーで読んで、そもそもこのシリーズを読もうと思ったきっかけの作品。「記憶の中の誘拐」は印象的。こんな誘拐の理由ある?子供を思う気持ちっていろいろあるんだなと。

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2022/01/26

「赤い博物館」に続く緋色冴子シリーズの第2弾。 雪女のようなルックス、コミュニケーションに難ありだけど抜群の推理力をもつ、訳ありのキャリア警視緋色冴子がお蔵入りになった5つの事件を解く連作短編。 過去の捜査資料を読むだけで事件の真相を探り当てる冴子の慧眼が今回も冴える。 彼女の...

「赤い博物館」に続く緋色冴子シリーズの第2弾。 雪女のようなルックス、コミュニケーションに難ありだけど抜群の推理力をもつ、訳ありのキャリア警視緋色冴子がお蔵入りになった5つの事件を解く連作短編。 過去の捜査資料を読むだけで事件の真相を探り当てる冴子の慧眼が今回も冴える。 彼女の手足となって調査する寺田聡とのコンビも板についてきた。 今回の事件もそれぞれ工夫に満ちていて、相変わらず動機とかに無理筋なところもあるけれどそれも許容範囲、全体としてサラリと読んで楽しめるミステリに仕上がっている。 軽く頭を働かす程度の安楽椅子探偵ものとしてこれからも追っかけたいシリーズです。

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2022/01/24

待望の続編ということで発売日に購入しました。 再捜査が時間を巻き戻し、過去を紐解き、そこには悲しい過去がある……犯罪資料館という設定がこれでもかというくらいハマるお話ばかり。トリックとスピーディーな推理に驚きながらも最後は少し寂しさも感じるのはこのシリーズならでは。面白かったで...

待望の続編ということで発売日に購入しました。 再捜査が時間を巻き戻し、過去を紐解き、そこには悲しい過去がある……犯罪資料館という設定がこれでもかというくらいハマるお話ばかり。トリックとスピーディーな推理に驚きながらも最後は少し寂しさも感じるのはこのシリーズならでは。面白かったです。

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2022/01/11

最初の頃は、パズラーに徹するために余計な夾雑物は一切切り捨てた的なことを公言していた作家さんだけど、その頃からなんとも言えない愛嬌みたいなものがあって、このままでも案外一般受けするかもとか思っていた。それがキャラ萌えという夾雑物だけは容認するようになって、当然のように人気者になっ...

最初の頃は、パズラーに徹するために余計な夾雑物は一切切り捨てた的なことを公言していた作家さんだけど、その頃からなんとも言えない愛嬌みたいなものがあって、このままでも案外一般受けするかもとか思っていた。それがキャラ萌えという夾雑物だけは容認するようになって、当然のように人気者になった。それでも本質は変わらず、まるでミステリ以前の推理パズルそのままのような、不自然な設定や強引な展開、とってつけたようなキャラクターは相変わらず。これはこういうもの。  トリックの方も、一時期のこれまで誰も見たことのないようなトリックを産み出してみせる的な熱意で、ギラギラしているような高密度感はないが、それでも異様なまでの濃厚さ。帯に推薦文を寄せている有栖川有栖氏の小説が好きな人なら、絶対に気に入るんじゃないかと。

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2022/01/10

年明け三冊目は「赤い博物館」シリーズの続編。 本格ミステリとしての面白さは健在で、どの話も発想の逆転のさせ方がうまく、すっきりしていて読みやすい。特によかったのは『死を十で割る』と『連火』の二つ。どちらも犯人がなぜそんな行動に出たかがわかった瞬間は鳥肌がたった。 気がはやいかもし...

年明け三冊目は「赤い博物館」シリーズの続編。 本格ミステリとしての面白さは健在で、どの話も発想の逆転のさせ方がうまく、すっきりしていて読みやすい。特によかったのは『死を十で割る』と『連火』の二つ。どちらも犯人がなぜそんな行動に出たかがわかった瞬間は鳥肌がたった。 気がはやいかもしれないが、続編を早く読みたい。

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2022/01/08

赤い博物館の第2巻。前作では探偵役である館長は博物館を出ませんでしたが、今作ではすべての捜査に同行しています。次は長編も読んでみたいかなぁ。

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2021/12/08

【緋色冴子シリーズ第二弾。文庫オリジナルで登場!】赤い博物館こと犯罪資料館に勤める緋色冴子が、過去の事件の遺留品や資料を元に、未解決事件に挑むシリーズ第二弾。文庫オリジナル。

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