世界の美しさを思い知れ の商品レビュー
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ミステリーと思ったけど全く違った。 尚斗に会いたくなる切ない気持ちと、世界を旅して生きることの意味を考え苦しむ貴斗の気持ちが入り混じる。読み終えた後、弟の自死から時間が止まっていた貴斗がこの世界を美しいと感じるようになったことで、貴斗は幸せな人生を最期まで送ることができたんだと思い、最後のシーンを作者が書いてくれたことに感謝した。※書くかどうか半年間迷ったと帯に書いてありました。
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始まりは、双子の弟の死だが、不思議と読後感がすっきりとしていた。 また風景の描写が上手いので、脳内にカラフルなイメージが浮かぶ。 SNSの中の人たち以外、主人公の周りの人がいい人。
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人気俳優だった双子の弟・尚斗が自殺した。 尚斗のスマホの顔認証のロック解除ができた兄・貴斗。 スマホには死ぬ前に旅行の予約をしていた。 弟の自殺の理由を知るために旅に出る。 各地を訪問する中で、美しい世界に会う貴斗。 マルタ島やラパスなど、知らなかった地域をスマホで調べながら読ん...
人気俳優だった双子の弟・尚斗が自殺した。 尚斗のスマホの顔認証のロック解除ができた兄・貴斗。 スマホには死ぬ前に旅行の予約をしていた。 弟の自殺の理由を知るために旅に出る。 各地を訪問する中で、美しい世界に会う貴斗。 マルタ島やラパスなど、知らなかった地域をスマホで調べながら読んでいくと貴斗と同じように旅している気分になった。 双子の片割れを亡くし、死を受け止めることができなかった貴斗。 尚斗を旅した場所、尚斗が行きたかった場所、行きたかったかもしれない場所を訪れ、自分の生きる道を切り開いていく。 映画のスタッフロールで終わりかと思いきや、30年後の話もあって、つらいのと同時によかったねというのもあってむずむず。
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主人公が亡き弟の死の真相を知るために色々な場所へ旅をする。本編で出てくる場所に行ったこといくつかあったので旅行の思い出を振り返ることができた。また、行ったことがない国は自分が旅をしている気分にもなれた。結末は読初からの想像通りだったが楽しくすぐに読むことができた。
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世界の美しさを思い知れ タイトルと表紙がちょっと乱暴な感じに惹かれて前情報一切ナシで読みました。 三浦春馬くんを思い出す、、泣けました。 なぜ なぜ 結局なぜ自死したのかは本人じゃないと分からない。 きっと、本人も分からないのかも。 遺された者が分からなくてもいいって思えるまで、...
世界の美しさを思い知れ タイトルと表紙がちょっと乱暴な感じに惹かれて前情報一切ナシで読みました。 三浦春馬くんを思い出す、、泣けました。 なぜ なぜ 結局なぜ自死したのかは本人じゃないと分からない。 きっと、本人も分からないのかも。 遺された者が分からなくてもいいって思えるまで、受け入れるまでどれだけ葛藤するのか。苦しくなりました。 ラストも衝撃でした。記者さんの名前と奥さんとお子さんと。。
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子どもの頃、マンガで読んだ「私が死んだ夜」って話がありまして。曽根まさこ先生のホラーなんですが、憎み合う美しい一卵性の双子の姉妹のお話です。同じ遺伝子に基づく同じ容姿、でも異なる人格。このマンガの印象があまりに強くて、双子っていうものはいがみ合い、憎み合うものだ、みたいな先入観を持っていましたが、本作は上書きしてくれました。 実力派の若手俳優として人気のあった双子の弟が、突然死んでしまう。自殺としか思えない状況で。弟の自殺の原因が分からない、分からないことを受け入れられない兄。双子なのに。遺伝子を分かち合った唯一無二の存在なのに。そんなとき、まるで啓示のように、弟のスマホを発見してしまうのです。そして、顔認証を突破し、残された写真やSNS等々にアクセスしてしまう。ここから、弟の死の原因?死に至る何かを探す旅が始まるのです。礼文島、ペルー、マルタ、そしてNY。 弟の足跡を辿る中で、弟が見たであろう世界に触れるうちに、大切な人がいなくなってしまっても、世界は依然としてあり続けることに気づいていく兄。埋められない喪失は、無理に埋める必要はないのだと。 明確に「これだ」という原因は分からないままで、弟の死を受け入れる兄。抵抗を感じて拒絶していた弟の代役を引き受けて、弟の遺作となる映画の完成に協力します。 その後、旅を通じて得た伴侶と共に、彼の人生を歩んでいくのですが。 奇しくも、弟が死んだのと同じ日に事故死するのです。 姉妹じゃなくて兄弟だから、いいんですかね? 読後感、爽やかです。オススメです。
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遺書もなく自殺した双子の弟。 自殺をとめられなかった双子の兄が弟の足跡を追い、答えを求めて旅に出る物語。 自殺… 残された家族を思うと簡単に受け止められるものではないと、そう思う。 悩み、もがきながら死を受け止めようとする姿は必死に生きていく姿そのものだった。 旅先の美しい景色、弟の知人との交流、その中で兄は弟の在りし日の姿を探し、自分を見つめなおしていく… ニューヨークで兄が飛び降りそうになるシーンが一番印象的だった。 突然の自殺に見える人、ふと何かがプツンと切れてしまうのかもしれない。 自殺の本当の理由なんて本人にしかわからない。 本人にもわからないかもしれない。 だけどラスト、納得できる終わりだった。 生きること。生き抜くこと。
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ずっとずっと言葉が強い。 その強さに圧倒されながらも、引き込まれて行きました。私はとても好きでした。
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突然自殺してしまった仲の良い双子の弟。 一卵性双生児の主人公は彼のスマホの顔認証を突破できてしまう。そこに旅行会社からのリマインドメールが届いていて… なぜ近日に旅行を予定していたのに自殺なんかしたのか。その旅行に代理参加することをきっかけに弟の軌跡を追って行く。 題名通り各国...
突然自殺してしまった仲の良い双子の弟。 一卵性双生児の主人公は彼のスマホの顔認証を突破できてしまう。そこに旅行会社からのリマインドメールが届いていて… なぜ近日に旅行を予定していたのに自殺なんかしたのか。その旅行に代理参加することをきっかけに弟の軌跡を追って行く。 題名通り各国の建築物や食べ物の描写からトラベル小説であり、あらすじからミステリであり、恋愛要素もあり、盛りだくさんなお話で、少し各要素が薄い感じがしてしまいました。 最後の黒いページの仕掛けが好きでした。
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2024.4.4 ひとつの映画を観たようだった。 主人公と同じ気持ちになって大切な人の死を悲しんで、なぜ自殺したのか理由探しの世界旅行に行った気分。 主人公の気持ちとSNSや週刊誌で報道される内容が違いすぎて、本物の芸能界もこんな感じなんだろうなぁと思った。
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