スピッツ論 の商品レビュー
セックスや死についての不確かでまとまらない想いや、彼らのもつ「二律背反さ」の論考が印象的。 ・弱々しい歌詞の曲ほど一人称が「俺」になる ・子供の純粋さと死の気配を併せ持つ草野の声 ・幸せなことは過去形で歌う ・ポップなコード進行の曲で暴力的あるいは儚い歌詞
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分裂を軸とし 複数の二項対立項で スピッツが多面的に論じられる スピッツ史での アルバムや曲の 立ち位置が知れてよかった 文中の歌詞を歌い読み 分裂項と感想の 3位一体を感じた 新しいアルバムが待ち遠しい
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「分裂」をテーマにスピッツを論じている。 歌詞やメロディーだけではなく、メンバーのバックグラウンドからもスピッツを読み解こうとしており、興味深かった。 だが、こじつけの多さが気になってしまった。 スピッツは「分裂」しているという結論ありきで突き進み、非論理的な帰結が散見された...
「分裂」をテーマにスピッツを論じている。 歌詞やメロディーだけではなく、メンバーのバックグラウンドからもスピッツを読み解こうとしており、興味深かった。 だが、こじつけの多さが気になってしまった。 スピッツは「分裂」しているという結論ありきで突き進み、非論理的な帰結が散見された。
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15 17 18 23 38 64 資本主義 67 東日本 70 サウンド 89 亀田誠治 椎名林檎 97 114 カーネルとシェル 123 mv 143 148 スキゾフレニック 156 中心でいたくない 158 162 わかりにくさ 中途半端 166 J pop 170 政...
15 17 18 23 38 64 資本主義 67 東日本 70 サウンド 89 亀田誠治 椎名林檎 97 114 カーネルとシェル 123 mv 143 148 スキゾフレニック 156 中心でいたくない 158 162 わかりにくさ 中途半端 166 J pop 170 政治 182 まとめ 226 東日本以後
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スピッツ愛にあふれた批評。「分裂」をキーワードにスピッツの作品を読み解く。 分裂とは、 陽/陰、希求/絶望、陶酔/虚無、非凡/平凡、現在/非現在…といったキーワードで表現される。 そんな分裂の強度が群を抜くというスピッツは公的(大量生産的)に広く好かれ、私的に強烈に愛される希...
スピッツ愛にあふれた批評。「分裂」をキーワードにスピッツの作品を読み解く。 分裂とは、 陽/陰、希求/絶望、陶酔/虚無、非凡/平凡、現在/非現在…といったキーワードで表現される。 そんな分裂の強度が群を抜くというスピッツは公的(大量生産的)に広く好かれ、私的に強烈に愛される希有なアーティストだ。 描かれる「僕」は、君とも社会とも宇宙とも結べない存在(p38)。いまから思えば驚くほどに90年代的だ。おどろくほどに90年代的だ。どこにも行けない感じ。希望しつつ絶望する感じ。死の匂い。 <愛のことば>の分析にとても力が入っている。穏やかさと悲しさ、浮遊感と緊張感の同居、喪失と換気に引き裂かれた曲…。 スピッツの30年について 『日本というひき裂かれた国家の物語でもあり、マスメディアの時代に生きるコミュニケーション不全の人々の物語でもあり、生と死が溶け合うエロティシズムの探求の物語でもある』(p265) という、このまとめは秀逸だ。 実に優れた音楽評論。
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シャッフルビート、グルーヴ(=揺続感)、スネアなどなど、音楽素人の身では聞いたことあるようでない単語の意味を曲と照らし合わせながら確認でき、そして何よりももちろんスピッツへの解釈が深まった。偉そうな評論家ではなくスピッツを愛する評論家の目線で、さまざまな引用をしてそれなりの根拠を...
シャッフルビート、グルーヴ(=揺続感)、スネアなどなど、音楽素人の身では聞いたことあるようでない単語の意味を曲と照らし合わせながら確認でき、そして何よりももちろんスピッツへの解釈が深まった。偉そうな評論家ではなくスピッツを愛する評論家の目線で、さまざまな引用をしてそれなりの根拠を持ってなおかつ愛が伝わる文章に非常に好感が持てた。 素晴らしい1冊
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ああ!とにかく、筆者はスピッツが好きなんだな、と。それしか感想がない状態。語りつくせぬ、を地で行って、分厚くなるまで語り続けている。この分厚さが好き度の表現だと言わんばかりに。文章は、カッコつけてるのか、真似ているのか、小難しい表現や難解な雰囲気を出したがるため、共感できる部分は...
ああ!とにかく、筆者はスピッツが好きなんだな、と。それしか感想がない状態。語りつくせぬ、を地で行って、分厚くなるまで語り続けている。この分厚さが好き度の表現だと言わんばかりに。文章は、カッコつけてるのか、真似ているのか、小難しい表現や難解な雰囲気を出したがるため、共感できる部分は少ない。がその数少ない共感できる部分に差し掛かると、ああ私もスピッツが好きなんだな、と自覚できる。こんなワカラン分厚い物を読み進めちゃうぐらいスピッツが好きなんだな、と。こういう具合に筆者と読者が共鳴する雰囲気がファンクラブ。
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スピッツの魅力をここまで体系的に言語化してくれている作品に出会えて嬉しい。 多くの人にこの本を読んで欲しいし、スピッツを聴いて欲しい。
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読売新聞の書評に興味を覚えて読んでみた本ですが、読み応えがあってよかったです。著者の伏見瞬さん、なかなかの分析力とそれをテキストにする筆力の持ち主。 スピッツ推しなファンなわけでもないので、知らない曲に関する論説はちょっと退屈してしまった部分もありますが、メジャーな曲をもとにし...
読売新聞の書評に興味を覚えて読んでみた本ですが、読み応えがあってよかったです。著者の伏見瞬さん、なかなかの分析力とそれをテキストにする筆力の持ち主。 スピッツ推しなファンなわけでもないので、知らない曲に関する論説はちょっと退屈してしまった部分もありますが、メジャーな曲をもとにしたスピッツに対する勝手な印象と、本書で論じられる内容はとても説得力がある、というか納得できるものであり、なるほどなあ~、という感じ。 初期のスピッツが(ネットがまだ普及していない)90年代の「コミュニケーション不全症候群」な時代に生まれた、という件がとても印象的。ネット社会な今、その空気はずっと続いている、というか深刻化しているよな、と。 あと、音楽理論サイト「SoundQuest」も初めて知りました。せっかくなので、コードの勉強でもしてみましょう。 特定のアーティストを論じた本は初めて読んだのですが、公式MVのいくつかを懐かしく観つつ、楽しく読むことができました。
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