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どうしても生きてる の商品レビュー

3.9

209件のお客様レビュー

  1. 5つ

    56

  2. 4つ

    80

  3. 3つ

    54

  4. 2つ

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2024/11/05

朝井リョウさん初めて読みましたが、すーーごすぎた。。 今この電車の中にいる人の、人生と感情全部透けて見えてるの?って気持ち。 誰が読んでも何かしら心臓ぐちゃっと掴まれるような気持ちになるんじゃないかな。 短編集でこれだけ感情揺れるの凄いなと思った。 他の著作ももっと読む!

Posted byブクログ

2024/10/13

人間色々な状況や立場に置かれて、それでも生きないと行けない。決して前向きなものではなく、言い換えれば耐え忍ぶしかない、そのような話が中心です。この本は6つの短編小説で構成されていて、どれもとても心を刺してきます。個人的には『七分二四秒めへ』が印象的でした。世の中の流れに抗う事が出...

人間色々な状況や立場に置かれて、それでも生きないと行けない。決して前向きなものではなく、言い換えれば耐え忍ぶしかない、そのような話が中心です。この本は6つの短編小説で構成されていて、どれもとても心を刺してきます。個人的には『七分二四秒めへ』が印象的でした。世の中の流れに抗う事が出来ない、何も自分では変えれないことへの精神的ダメージが着実に心に積もっていく感覚。何にも形容し難い、絶対一回は感じたことのある感覚。この感覚を面白いと思わせるところがさすが朝井リョウ先生だなと感じました。

Posted byブクログ

2024/10/12

人が死ぬのはちょっとしたきっかけっていうのを平凡なツイッターの呟きと自殺の報道文セットで表現するのが衝撃 主人公もいつ死んでもいいように、空き時間に引き継ぎ書を書いている あとSMで痛いを、ただ痛いと言いたい人の話 もっと死にそうな人の話でも良かった

Posted byブクログ

2024/10/01

全6編にわたり、生きることに苦悩しながらも生き続けることを強制される大人達が描かれている。 夢を諦めた人、離婚した人、仕事が上手くいかない人等の大して珍しくもない、かつ大体の読者が共感できるであろう事象を扱っておりその様はまさにリアリティがある。 話が進むにつれ段々と全身が沼に浸...

全6編にわたり、生きることに苦悩しながらも生き続けることを強制される大人達が描かれている。 夢を諦めた人、離婚した人、仕事が上手くいかない人等の大して珍しくもない、かつ大体の読者が共感できるであろう事象を扱っておりその様はまさにリアリティがある。 話が進むにつれ段々と全身が沼に浸っていくような重苦しい感覚が身を包み、結末も決して登場人物を救うようには書かれない。 決断から目を背け続ける人間としての弱さが非常に上手に描かれていた。 話はこれで終了するが、明日からも続く現実を嫌でも想像させられる。 「そんなの痛いに決まってる」 主人公の嫉妬の感情が醜く表現されている。話全体を通じて描かれていた元上司である吉川の秘密が話のスパイスとして綿密に効いている。 「籤」 主人公が女性としての振る舞いを押し付けられる事に対し一読者として怒りさえ感じていたが、ラストの諦めや嘲笑を含んだような彼女の語りは読んでいてとても清々した。 全体的に大人の方程刺さる内容なのかなと思います。

Posted byブクログ

2024/09/19

短編集6話の作品ですが、内容が現実に生きている時にふと感じるネガティブな状況を思い起こされます。 実際に自分では解決できない問題と直面して、逃げることも受け入れていくこともままならず…。抱えたままという表現というか、付きまとった状況というか…そのままな状態で生きていることはありま...

短編集6話の作品ですが、内容が現実に生きている時にふと感じるネガティブな状況を思い起こされます。 実際に自分では解決できない問題と直面して、逃げることも受け入れていくこともままならず…。抱えたままという表現というか、付きまとった状況というか…そのままな状態で生きていることはあります。著者はその場面を描くのが上手く、読んでいて心をグリグリとえぐられるような感覚を抱きました。 作中では『籤』が唯一先が僅かに明るく向く気配を感じますが、それでもハッピーエンドにはならないです。ついていない人生であっても得られるものはある。そのようになった事実と向き合っていきていかなければならないと思わせられました。 全体を通して生きていく上で影を感じる場面を描かれています。読んでいて辛いな、しんどいなと思うかもしれません。そう思ったということは、その場面に出会った事があるのではないかと思います。 それでも、現実では生きている。人の弱い所をついてくる作品なので、読むときは元気があるときの方がいいかと思います。

Posted byブクログ

2024/09/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトル通り、「どうしても生きてる」話が続く短編。 生きていて何もかも嫌になってしまうような状況。死を選択しないだけの生の連続。死はドラマ的ではなく日常と地続きに不意に現れるということ→1話目のTwitterで自殺したひとを検索する話。 品質不正を強要されて、自分が正しいみたいに、自分だけ被害者ヅラするなよ。250分の1の不幸を引き当てて、ダウン症の子を育てたくない。派遣を切られる話。 きっとこういうやるせないことがもっと増えていくんだろうな、人生。

Posted byブクログ

2024/09/02

高校の同級生と結婚して、女の子の人気名前ランキング上位の名前を娘につける。順調に人生歩めてたら、刺激が足りないとか言い出すヤツ。自分すぎて少し嫌になった^^

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2024/08/19

◇健やかな論理 刺さった。客観的に満たされてる、生活になんの不自由もない。その孤立感。消えたくなる感じ。 きれいごと:健やかな論理 から外れた思考の多さ。 ふと散ってしまわないように、その瞬間を気付かせないように、忙しなくさせている自分がいる気がする。 ◇そんなの痛いに決まって...

◇健やかな論理 刺さった。客観的に満たされてる、生活になんの不自由もない。その孤立感。消えたくなる感じ。 きれいごと:健やかな論理 から外れた思考の多さ。 ふと散ってしまわないように、その瞬間を気付かせないように、忙しなくさせている自分がいる気がする。 ◇そんなの痛いに決まってる 痛いことを痛いって言いたい。 自分のどうしようもない醜さ、見栄 それを解放できる環境や相手がいるから生きていける 本当にそうだと思う。綺麗事ではおさまらないものばかり。 --- 今の自分は、生きていくことに不自由がない。 だからこそ感じられる、世界からの疎外感は何なのだろう。 いつだって少しだけ死にたいように、きっかけなんてなくたって消え失せられるように、いつだって少しだけ生きていたい自分がいる、 健やかな論理から外れた場所に佇む解しか当てはまらない世界の方程式は、沢山ある だからきっと、大丈夫。これまでみたいに、不安で不安でたまらないまま、大丈夫になるまでどうせまた生きるしかない。

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2024/08/12

『そんなの痛いに決まってる』『七分二十四秒めへ』『籤』がかなり好きだった。やっぱり朝井リョウの小説は読んでいて共感して辛くなったり、苦しくなったりするが、それ以上に何かを得られる感覚があり、読んでいて時間を忘れられる。 人間はどうしても生きてるしかない状況が多いんだよな。 心...

『そんなの痛いに決まってる』『七分二十四秒めへ』『籤』がかなり好きだった。やっぱり朝井リョウの小説は読んでいて共感して辛くなったり、苦しくなったりするが、それ以上に何かを得られる感覚があり、読んでいて時間を忘れられる。 人間はどうしても生きてるしかない状況が多いんだよな。 心のままに泣いても喚いても叫んでも驚かない人がひとりでもいれば、人は、生きているのかもしれない。

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2024/07/30

朝井リョウさんの短編集は初めて読んだ。 言葉の節々から朝井リョウだなあと感じながら読み進めた。物語自体は難しくなく読みやすかった。 私は最後の「籖」という物語が1番好きだった。 人生は選べない。人生は強いられるものだということにすごく共感した。生きてくためには、運命に従うしかな...

朝井リョウさんの短編集は初めて読んだ。 言葉の節々から朝井リョウだなあと感じながら読み進めた。物語自体は難しくなく読みやすかった。 私は最後の「籖」という物語が1番好きだった。 人生は選べない。人生は強いられるものだということにすごく共感した。生きてくためには、運命に従うしかないのだ。それがたとえ、ハズレ籖の連続だったとしても自分の運命を恨みながら生きていくしかないなと思った。 でもそれが自分を変えていくきっかけになったり何かと結びついて結果いい方向に転んだりすることも生きていくと分かるもので。人生ってなんだかなあと思ったりした。 他の物語でも、生きていくことに変わりはなく、他人と比べたとて自分を変えることなどできず「どうしたって生きていくしかない」と自覚させられる一冊だった。 久しぶりに深い話読んだなあ。面白かった。

Posted byブクログ