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蝶のしるし の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2024/07/12

超面白い興味深い本だった!! 女性のフェミニズム、役割の変化、母娘の関係性など現代の女性が直面する問題を女性作家のリアルな目線で描かれた作品。 作品集自体が近代順になっているから、1番最初の作品ではLINEやマスク、コロナウイルスを題材にされていて一作目から入り込みやすいかなと...

超面白い興味深い本だった!! 女性のフェミニズム、役割の変化、母娘の関係性など現代の女性が直面する問題を女性作家のリアルな目線で描かれた作品。 作品集自体が近代順になっているから、1番最初の作品ではLINEやマスク、コロナウイルスを題材にされていて一作目から入り込みやすいかなと思う。 最後の作品、この本の表題作では出家の話など、現代とは少し行き違ったような単語や価値観が見受けられたけど、 雑多な雰囲気や、懐かしい雰囲気は本書を通してずっと漂っていたように感じる。 異国の作品だけど、ずっと昔に体験したような懐かしさを感じられるそんな作品(´-`).。oO

Posted byブクログ

2024/03/13

台湾女性作家8人の短篇集 恋愛、結婚、家族、セクシャリティ、エスニシティ。 いろいろな問題に立ち向かう女性たちの姿に力づけられたり、励ましたい気持ちになったり。 国や文化や環境が違っても、それぞれの住む世界で苦しいことやうまくいないことを乗り越えていかなくてはいけなくて、当たり前...

台湾女性作家8人の短篇集 恋愛、結婚、家族、セクシャリティ、エスニシティ。 いろいろな問題に立ち向かう女性たちの姿に力づけられたり、励ましたい気持ちになったり。 国や文化や環境が違っても、それぞれの住む世界で苦しいことやうまくいないことを乗り越えていかなくてはいけなくて、当たり前だけど、私ひとりじゃないから頑張ろうと勇気をもらえます。 最後にある訳者である白水紀子さんの解説に、ひとつひとつの作品に対して時代背景や文化的背景、社会的環境のこと、作家ひとりひとりのことが丁寧に書かれていて、作品への理解が深まりとても面白かったです。

Posted byブクログ

2022/12/03

台湾原住民の方とそうではない方、どのように関わり合っているのか気になっていたので、「私のvuvu」はとっても面白かった。 子供の目から、日々の暮らしが、言語が、どのように混ざり合っているのかが窺える。 もう少し色々と勉強したいな。今度台湾に行くことがあれば、原住民の方の暮らしにも...

台湾原住民の方とそうではない方、どのように関わり合っているのか気になっていたので、「私のvuvu」はとっても面白かった。 子供の目から、日々の暮らしが、言語が、どのように混ざり合っているのかが窺える。 もう少し色々と勉強したいな。今度台湾に行くことがあれば、原住民の方の暮らしにも少し触れてみたい。 「蝶のしるし」もよかった。自分が本当に望む生き方を抑え続けていた人がどんな風に感じ、どんな風に心を壊していくのか、静かな湖面のような文章で語られる。 (過去の占領を肯定するつもりは全くないけれど、)日本との関係性がすごく近くて、でも違う国で、でも日本人の感覚に近い懐かしい雰囲気があって、台湾にはとても惹かれる。 だからこそどんな文化なのか、どんな歴史なのか、もっとよく知りたい。 全体的に母親との関係が悪い女性の物語が多くて(しかもいずれも「悪い」とかではなく「かなり悪い」だと感じた。これは私の認識が違うかもしれないけど。)それはなぜなのかしら。。台湾特有の事情があるのかなあと考えてしまった。

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2022/09/17

台湾の女性作家の短編集となると私にとって読みやすい作家さん、読みにくい作家さんがあるのは致し方ない。本の題名にもなっている蝶のしるしは面白くて一気に読めた。現代の社会風刺。ほかのシリーズも読んでみようと思った。

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2022/06/24

多分、初台湾文学でした。 女性作家の作品を集めたこの巻で印象的だったのは「静まれ、肥満」と「蝶のしるし」。 「静まれ、肥満」は重くなる体のように自分にまとわりつく過去のこと、今のことから逃げるでもなくただ静かに、責任を負わずに仕事をしながら生きている女性の…うーん説明しづらいん...

多分、初台湾文学でした。 女性作家の作品を集めたこの巻で印象的だったのは「静まれ、肥満」と「蝶のしるし」。 「静まれ、肥満」は重くなる体のように自分にまとわりつく過去のこと、今のことから逃げるでもなくただ静かに、責任を負わずに仕事をしながら生きている女性の…うーん説明しづらいんだけど佇まいが好きで、全体に静かな流れが良かった。 「蝶のしるし」は一度でも優しいねとかいい子だねと言われたことがある人には共感できると思う。周りの人のいい子でいるうちに、自分のことがわからなくなる。 自分は自分を「当たり前」の女だとは思えないけれど、女性とも男性ともこんなふうに惹かれ合ったことがないので、完全に理解はできていない。けど、ただ好きな人と一緒にいたい、それを本人の心を壊してまで阻止する家族っていったいなんなんだろうと思う。 家族って、なぜか全員がひとつの生命体みたいに行動や体面を気にするけれど、全員孤立した他人なんだよなあ。 だから血が繋がってるとか、どこどこの血筋みたいな物言いってちょっと苦手だ。 話は逸れたけど、読みやすくて面白かった。名前の読み方はなかなか頭に入らなかったけど。

Posted byブクログ

2022/06/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

台湾現代文学ならこのシリーズから読むのがおすすめな8作品 主人公は5歳のアミ族の血をひく少女の「私のvuvu」 太り続ける若い女性を映画のように気だるく静かに描く「静まれ、肥満」、 眠り姫のような「冷蔵庫」、生きずらいシングル女性が直面するミステリのような「モニークの日記」、キャリアを積んだ女性が電車で空想しパニックに陥る「別の生活」、コロナ禍でマスクのために相思相愛のカップルが別れを決める「コーンスープ」 タイトルになっている「蝶のしるし」は同性だろうと異性だろうと大恋愛の苦痛と喜びを描く名作

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