レゴ 競争にも模倣にも負けない世界一ブランドの育て方 の商品レビュー
大企業のノンフィクションの歴史を学べた。 コモディティ化からの差別化の難しさ 栄あるものはいつか枯れる可能性がある前提であぐらをかかず、理念(パーパス)を掲げ追い求める必要があると感じた。存在意義を皆で共有の大切さも分かったが、コレをシステム化(制度)が簡単ではないが。
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LEGOの変遷が分かる本。特許切れから始まったレゴの衰退、テレビゲームというライバルの台頭、事業の多角化による経営悪化、原点に戻りレゴブロックへ注力、少しずつ経営改善、レゴのブランド化、といったストーリーで、特に驚きはなく、よくある浮き沈みだなあという印象。あと、会社経営とはなん...
LEGOの変遷が分かる本。特許切れから始まったレゴの衰退、テレビゲームというライバルの台頭、事業の多角化による経営悪化、原点に戻りレゴブロックへ注力、少しずつ経営改善、レゴのブランド化、といったストーリーで、特に驚きはなく、よくある浮き沈みだなあという印象。あと、会社経営とはなんぞや、みたいな話が多くて、期待はずれ。 ただ、レゴブロックそのものの話はとても興味深くておもしろかった。 レゴブロックは、正解のない社会で生きていくうえで必要な創造力、考えぬく力、を発掘するツールになりえるという話は壮大でしたが、とても共感できました。また、自動車を例に挙げたモジュール戦略ともレゴブロックは結びつきを感じました。他スマートフォン、家電をはじめ、1から全てを作るメーカーは現代には多くなく、組み合わせを競う社会になっているというところから、その本質はレゴブロックと似通っているように思えます。読んでいて、子供のころに異常な集中力でレゴブロックを遊んでいたことを思い出しました。振り返ってみるとあのような体験は他では中々できなかったなあと思います。 久しぶりにレゴブロックやりたいなあ。
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「レゴ」という会社の事がよく分かった。確かに、似たような玩具はあるのだがレゴには特別な魅力があるし、これじゃなければダメ、という感じがする。ネットでは廉価版も売っているが、全く好ましくない。機能面なら事足りそうだが(実際には、堅牢さが脆弱)、本家の圧倒的信頼感には勝てない。 先...
「レゴ」という会社の事がよく分かった。確かに、似たような玩具はあるのだがレゴには特別な魅力があるし、これじゃなければダメ、という感じがする。ネットでは廉価版も売っているが、全く好ましくない。機能面なら事足りそうだが(実際には、堅牢さが脆弱)、本家の圧倒的信頼感には勝てない。 先ずはその廉価版に対する誤解から。私はこれを長らく中国の偽物で、違法な存在だと思っていた。しかし、レゴブロックの基本特許は1980年代から各国で切れていて、廉価な互換性ブロックの販売は許容されている。それでも本物には勝てない。なんか安っぽいのだ。 競合他社は、バービー人形の米マテル、モノポリーの米ハズブロなど。しかし、これらよりも、テレビゲームの登場によって、レゴが破綻の瀬戸際まで追い詰められていた。少なからず、模倣品に奪われたシェアもあったらしい。 変わらねば、という事で色々手を出す。レゴランド的なアミューズメントパークやアニメや映画、スーパーマリオとのコラボ企画。中でも、ファンのアイデアを製品化するプラットフォーム「レゴアイデア」は、ファンの作ったレゴ作品を募り、人気投票によって選別して製品化するユーザイノベーションの仕掛けとして画期的だった。投票の時点で希望価格も聞いておくことで、消費者が期待する価格帯も把握できる。 昨今のレゴの売り上げを牽引している主力製品はプレイテーマと呼ばれるシリーズ。単なるレゴブロックではなく、テーマごとに異なる世界観を訴求し、そこに引き込むことで結果的にレゴのファンになってもらう。機能ではなく、ストーリーで売ると言うマーケティング手法の実践。 他にも、社会人向け教育プログラムであるレゴシリアスプレイ。これはレゴブロックを使うことで共通の言語がチームに生まれる。チームビルディングに必要なのは、メンバーの考えを明らかにして互いに理解すること。組み立てる対象となるのは、抽象的なイメージやアイデンティティー。モチベーション、リーダーシップ、ビジョン、一見トライ所のない概念をブロックを組み立てながら形にしていく。作り、説明し、共有し、再評価をする。レゴシリアスプレイは現代版の箱庭療法。レゴシリアスプレイ認定のファシリテーターの資格があり、2008年当時は日本人では10人未満だった。とある社員の人たちがワークショップで取り組むのを(オブザーバーで)見たことがあった。アレか、と。 コモディティー化を脱するには変化し続けるしかない。玩具の王様のようなレゴですら、試行錯誤を繰り返している。ビジネス書として、学びの多い一冊。付録の工場見学ルポも秀逸。
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この本のここがオススメ 「自動車や家電といった製造業の場合、イノベーションというと、どうしても開発をしている製品の革新性だけに注目が集まりがちだ。レゴは、その視点を広げて、企画からチームづくり、売り方、儲け方まで、ビジネスの流れすべてにイノベーションの可能性を探る」
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子供の頃に遊んだLEGO。30数年の時を経て自分の子も遊ぶLEGO。 ブロックを売っているだけで、これだけ長く愛されるわけがない。 顧客とのファンコミュニティ形成や、「レゴシリアスプレイ」と呼ばれる企業の戦略策定にLEGOを使う取り組みなど、ブロックを売ることにとどまらずLEGO...
子供の頃に遊んだLEGO。30数年の時を経て自分の子も遊ぶLEGO。 ブロックを売っているだけで、これだけ長く愛されるわけがない。 顧客とのファンコミュニティ形成や、「レゴシリアスプレイ」と呼ばれる企業の戦略策定にLEGOを使う取り組みなど、ブロックを売ることにとどまらずLEGOの価値を高め続けていて、長く愛される理由がよくわかる本でした。
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レゴという会社がなぜここまで生き残って来れたのか、なぜ熱狂的なファンを生むのかについて書いてある本です。 大切だなと感じたところは社員自身がレゴで遊び、創造力を掻き立てていることです。子ども用のおもちゃだからといって大人が面白がらないというわけではありません。シンプルな遊び方だか...
レゴという会社がなぜここまで生き残って来れたのか、なぜ熱狂的なファンを生むのかについて書いてある本です。 大切だなと感じたところは社員自身がレゴで遊び、創造力を掻き立てていることです。子ども用のおもちゃだからといって大人が面白がらないというわけではありません。シンプルな遊び方だからこそ大人の表現があったり、大人にしか創造出来ないことがあります。 こんなのつまらないとか時代遅れだとか言うのは決まって評論家です。彼らにはなんの価値もありません。だからこそ、評論家ではなく自分が活動家として仕事をどう面白がれるか、どう社会の役に立つかを考えなくてはならないと感じました。
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レゴブロックがもたらす「秩序」と「自由」が両立する世界観に、人類の生活がより良くなるヒントが隠されているのかも知れない。 この本を読み終わった後に、レゴムービーを観ると、違った視点で楽しむことができそう。 (すべては最高!) つまりは、レゴファンにお勧めの本。 私がレゴファンにな...
レゴブロックがもたらす「秩序」と「自由」が両立する世界観に、人類の生活がより良くなるヒントが隠されているのかも知れない。 この本を読み終わった後に、レゴムービーを観ると、違った視点で楽しむことができそう。 (すべては最高!) つまりは、レゴファンにお勧めの本。 私がレゴファンになったのは、つい最近なので、レゴ社の歴史も理解することができ、よりレゴが好きになった。レゴの聖地であるデンマークに、いつか行ってみたい。 レゴブロックは、単なる子供のおもちゃの枠に留まらず、教育やビジネスの場で活用されていることに驚いた。(知らなかった…) ・レゴマインドストーム ・レゴブースト ・レゴデュケーション ・レゴシリアスプレイ ・AFOL(Adults Fan Of LEGO) ・レゴ空想 ・LEGO STUDIO
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LEGOのように大きい組織でもたくさん失敗をしてきたことがわかった。組織の爆速拡大のために起きたコミュニケーションコストの増加、ユーザーとの解離、組織に蔓延る余裕な感じ。実際の現場と市場の認識の差。どれもどの組織でも起こることだ。原点である大切なことを守るためのmvvとともに乗り越えてきた軌跡が書かれていた。
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デンマークにあるレゴ本社オフィス、レゴハウス、レゴ工場、レゴの創始者、そしてレゴCEO達ー写真を、眺めるだけでも楽しめる。 興味深かったのは2004年、2年連続の赤字、過去最悪の業績を残したレゴのCOO に抜擢された入社3年目、元コンサルティング会社社員の35 歳クヌッドストー...
デンマークにあるレゴ本社オフィス、レゴハウス、レゴ工場、レゴの創始者、そしてレゴCEO達ー写真を、眺めるだけでも楽しめる。 興味深かったのは2004年、2年連続の赤字、過去最悪の業績を残したレゴのCOO に抜擢された入社3年目、元コンサルティング会社社員の35 歳クヌッドストープの章。 数々の構造改革の断行と、「本質的なレゴの価値を取り戻す」ための改革、それは会社経営だけでなく、自らの生き方を説いている様にも思う。 「ユーザーが自分たちよりも、優れたアイデアを持っていると認める」覚悟を持つこと、自分の価値を問い続けながら、新しい価値を与え続けること、いかに変わり続けられるかはいうは易し、行うは難し。 私という物語と重ねながら本書を読むと、役割の断捨離を意識しつつ、驕らず、わたしをアップデートし続けていきたいなという感想になるかな。
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誰もが知っている世界的玩具メーカー、LEGO社の成長の秘訣を探ったノンフィクション。特許切れの単なるプラスティックのブロックが、なぜ世界中で愛され、次々と価値を生み出していくのかの秘訣がこの一冊によくまとまっている。会社(あなた)のバリューは何か、その会社(あなた)が無くなったら...
誰もが知っている世界的玩具メーカー、LEGO社の成長の秘訣を探ったノンフィクション。特許切れの単なるプラスティックのブロックが、なぜ世界中で愛され、次々と価値を生み出していくのかの秘訣がこの一冊によくまとまっている。会社(あなた)のバリューは何か、その会社(あなた)が無くなったら、社会(あなたの会社)は何を失うのか。レゴの社是は「ブロックを通じてクリエイティブな未来を担う人を育てる」だが、ユーザーのアイディアを取り入れることには長年抵抗があったという、この矛盾。これを克服したところが、復活の鍵になったという。もう一つ参考になった言葉は、「クリエイティブの反意語はルーティン。ルーティンはロボットに置き換わる。だから、クリエイティブを鍛える」というもの。安定を求める傾向がある社会に対する警鐘と受け止めました。
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