支える,支えられる,支え合う の商品レビュー
世の中には様々な要因で困っている人がいる。その人たちのことを知るだけでも支え合う社会の形成の一歩だろう。 それが中学生向けに書かれたこの本の意義なのだろう。 もちろん当事者にも助けを求めていいのだとも伝えてくれる。
Posted by
日本に住んでいると、日常的に見聞きすることが少ないだけに、ある程度意識していないと、どうしても移民については疎くなってしまう。まずは圧倒的に少数で、必然的に小さい声に耳を傾けるところから始めないと、何が問題で、どう考えたらよいのかなんて、考えることも出来ませんわな。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
サヘル・ローズさんの生い立ちを通していじめについて考えるのがトップトピック。 その後の章は、複雑な環境に生きる子どものための学習支援、発展途上国におけるマイクロファイナンス、病気治療中の子どものサポート、虐待環境からの自立といったテーマで構成されており、当事者や支援活動を行う人のリアルな体験が語られています。そして、それぞれの語り手、テーマに対するサヘルさんのコメントが添えられる。 テーマが盛りだくさんすぎて、すべてを浅く知り、頭の片隅で考える、という程度になってしまいそうですが、おそらくそれでいいのだと思います。浅くとも「知る」ことの重要性、そして小難しくないからこそ広く読める。 中学生がメインターゲットの本ですが、とても簡潔に書かれているので、小学校高学年でもいけるかと。 サヘルさんのいじめは異文化への無理解という側面もあったよう(経済的な困難による周りとの差異もかな)で、いじめを受けた当事者として、今いじめを受けている子どもへのメッセージ、そして加害者にならないために「違い」をどう捉えてどう考え、どう関わるのか、を伝えようとしています。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
〇手を差し伸べる。声をかける。気が付く。 〇誰かが見ている。世界は広い。チャンスがある。 「自分を大切にして、そしてまわりの人に目を向けて」サヘル・ローズ イランから日本へ来ての文化の違いに対する衝撃と貧困。 食文化と密接に関係ある匂い。←そういえば、日本人は醤油の香りがするらしい。 “違い”を差別するのではなく、背景への好奇心に。 SOS をだせない人へ。きっと誰かが見てくれている。 学校だけがあなたの人生の全てではない。 どんな経験も、いつかだれかを助ける力になる。 「子どもたちの安心・安全な育ちを保障する」森山誉恵 安心して過ごせる場所はどこか? ←どこで過ごすにもお金がかかる。 支援の仕組みからこぼれ落ちる子どもたち ←「Mex」どこに相談したらいいかわからない子どもたちと支援機関や情報をつなぐためのプラットホーム ←「3」自分の好きなことをして過ごせる居場所 子どもが子どもでいられる場所 「だれにでも平等にチャンスのある世の中にしたい」慎泰俊 五常・アンド・カンパニー …発展途上国におけるマイクロファイナンスの仕事。小さな額で提供される金融サービス 発展途上国には会社が少なく、自分で仕事を作って働いている。 慎さんには国籍がない。 ・肌の色、性別、家庭の経済事情、本人にはどうしようもないことで、〇〇は出来ない…という世の中はおかしい。 国籍がなくてもやりたいことはできる。ということを世界中の人に見せたい。 「機会の平等」「世の中を変える」 私たちのどんなアクションにも世界を変えられる可能性がある 「病気を抱えていても自分らしくいられるように」三好祐也 ポケットサポート…入院している子どもたちが勉強できるように 長期入院している子どものうち、継続的に教育を受けられているのは1割 退院してからも支援が必要 病気を抱えていても、子どもらしい時間を過ごせる環境を整えていきたい。 「伝える力」「休む勇気」 差し伸べる手を。 「自分で生き方を選べることの大切さ」ブローハン聡 外国籍の母。 継父の暴力。 友だちには家庭の悩みを言えなかった。 施設に保護されて、はじめて安心して眠ることができた。 学校…虐待発見のキーパーソン 母の死…母が誇りを持てるような生き方をしよう 高校の友人に受け止めてもらえる。 自分という〈資格〉を取る 「THREE FLAGS 希望の狼煙 」 …児童養護施設ってどんなところ? 里親家庭出身者の声 ←児童養護施設出身者3人が情報を発信 広い世界を知る
Posted by
初ジュニスタ。 いろいろな環境にいる人のことを知り、違いがあっても互いに理解し合うことについての本。イランからこどものとき来日して今は俳優として活躍しながら難民キャンプなどの支援にしているサヘル・ローズさん、子どもの安全な居場所づくりに取り組む森山誉恵さん、無戸籍で育った経験から...
初ジュニスタ。 いろいろな環境にいる人のことを知り、違いがあっても互いに理解し合うことについての本。イランからこどものとき来日して今は俳優として活躍しながら難民キャンプなどの支援にしているサヘル・ローズさん、子どもの安全な居場所づくりに取り組む森山誉恵さん、無戸籍で育った経験から開発途上国の子どもや女性の自立を助けるマイクロファイナンスをてがける慎泰俊さん、自身が病気で学校に行けなかった経験から病気の子の学習・自立支援をする三好祐也さん、虐待や児童養護施設で育った経験から同じような境遇の子どもを支援しているブローハン聡さん、子どもとしての経験からSOSの出しにくさ、周囲の人の気付きのありがたさなどを語り、いまは支える側にたつようになるまでの思いを語っているので、当事者の子どもには励みになり、当事者の心情理解の一助にもなる。こどもはもちろん、まずは現場の先生や子どもを持つ親の立場の人が読んでほしい気もする。
Posted by
- 1