1,800円以上の注文で送料無料

あいつゲイだって の商品レビュー

4

12件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/05/11

私はLGBTQに興味があり学んでいるし、理解もしているつもりだ。ただ、本当に私は誰かからCOされた時、それを受け止められるだろうか。身近な人が性的マイノリティだとしたら、心の底のどこかでふつうじゃないと思ってしまわないだろうか。でも案外、ふーんそうだったんだねーと思えそうな自分も...

私はLGBTQに興味があり学んでいるし、理解もしているつもりだ。ただ、本当に私は誰かからCOされた時、それを受け止められるだろうか。身近な人が性的マイノリティだとしたら、心の底のどこかでふつうじゃないと思ってしまわないだろうか。でも案外、ふーんそうだったんだねーと思えそうな自分もいる。COされたことはない。男女二元論が前提とされ、それ以外が可視化されない社会で、私の持つ当たり前もそれに基づいてしまっている。なんて腹立たしいことだろう。それを他人事に感じる自分も、社会も嫌だ。絵空事をすぐに口に出す私に提示された、過渡期という現実性。目からウロコだった。物事には過程があるのだ。声をあがなければ、そのきっかけとなる大きな事件が無ければ、結局社会は変わらないのだ。

Posted byブクログ

2024/03/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

実はこの本を読む前に、この本に関する批判的な意見を目にしていた。 それは一橋大学の事件についてで、この本はAを擁護しているがZだって十分被害者だという言い分だった。 確かにそうだ。この事件があったからこの本は書かれたとなっているが、『アウティング』が問題なのはわかるがそこだけに注目すると『相談できなかったZ』はどうしたらよかったのかという事になる。 一橋大学の事件は、まず、LGBTへの理解のなさよりも『人間同士のトラブルの対処法』を子どもの時に教えるシステムがない事が問題だと思う。 海外だと、『子供同士はトラブルを起こすもので、そこに大人が適切に介入するのは当たり前』という文面を見て驚いた。 確かに日本は『トラブル』が起きても、弱者(うまく説明できない。周囲を納得させられない人)に我慢させることで、それを収めようとする。 性的同意を学んでいても思うのだが、まずは『断られても大丈夫なメンタルを作ろう』と同意にはある。私もそれが欲しいし、そのように思うにはどうしたらいいかを子供の時に学びたかった。 Aが『告白を断られたも大丈夫と思える事』、『相手の反応を見て一旦、距離を取る事』などを理解していたらアウティングには至らなかったのではないかとすら思う。 A側から見ればZが問題のように見えるかもしれないが、Z側から見ればこれは『拒否を拒否として受け取ってくれない』という同意の問題になるような気がしてならない。 アウティングを肯定しているわけではないが、一橋大学の事件は特殊過ぎて『アウティングが一番問題だよね』とは言えない事件だと思う。 『社会は勝手に変わらない』 最後にそう書いてある。今ある社会も、誰かが切り開いてきた社会だ。 『今は昔よりましになった』と上の世代は言うけど、その『マシ』を作ってきたのは常に戦って批判され侮辱されてきた人たちがいたからだ。 というようなことが書かれている。これは別に性的マイノリティに限った話ではない。女性差別、障害者差別、部落差別など、全て戦ってきた人がいる。 勝手に変わらないけど、『何かをしてはいけない』よりも『こんな選択肢もある』と示せるほうが素敵だと思う。 この本は『アウティングは禁止』という事が書かれているが、本当は『誰かに伝える時は、慎重に』『本人の同意を得て』で十分だし、トラブルが起きた時は『相談窓口がある』という事と『共通の知り合いでなく、知り合う可能性が限りなく低い人になるべく相談する(理解がありそうな人なら、なおいい。)』でもいいのかなと思う。 間違っても『面白おかしく伝える』はアウトである。 さらに『良かれと思って』もやめた方がいい。『良かれと思って勝手に』やることは的外れになりやすい。アウティングに限らず。

Posted byブクログ

2023/08/11

声を上げなければ社会は変わらない、私もそう思います。声を上げ、問題を提起する、著者の勇気ある行動を無駄にしないよう、生きていきたいです。

Posted byブクログ

2022/12/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

恥ずかしながら、この本に出会う前はアウティングについて詳細に知りませんでした。しかし、この本では言葉の意味を説明しながら、どのような危険性を持っているのか細かく書いてあり、勉強し始めの私にとってとても有用なものでした。 アウティングを知っていれば、未然に防げたような事例ばかりで、アウティングを知る前の私はどうだったのかと振り返るきっかけになりました。 また、「なぜ性的マイノリティは存在するのか」という問いに対して、「シスジェンダーと異性愛が自然とバイアスになっている」という気付きにハッとしました。マイノリティがいるということは、当たり前にマジョリティがいる、同じ世界で暮らす人々でなぜ分かれるのか、マジョリティ側に目を向けると、なぜマイノリティがマイノリティとして存在することになったのか見えるような気がしました。

Posted byブクログ

2022/10/24

「おわりに」にある「誰かの命は、まずそれだけで大事にされるべきものであり、他の誰かにとっての大切な命」 を再度自らの肝に銘じ、自分の全ての行動をこの理念に因るものとしたいと思った。学ぶところの多い一冊だった。

Posted byブクログ

2022/09/07

地球っこさんのレビューをみて読んだ本 シリーズ。。 すごく勉強になった。。 一橋大学アウティング事件で、一つの命が失われた。 きちんと相談もしていたのに。 そして、組織は内容を隠した。 これは絶対に許せない。 自分としては多様性を認め、人を偏見で見てはいけないと漠然と思って...

地球っこさんのレビューをみて読んだ本 シリーズ。。 すごく勉強になった。。 一橋大学アウティング事件で、一つの命が失われた。 きちんと相談もしていたのに。 そして、組織は内容を隠した。 これは絶対に許せない。 自分としては多様性を認め、人を偏見で見てはいけないと漠然と思っていた。 でも、この本を読んで、マイノリティの人にとって他人の心ない一言が命に繋がる事を知った。 社会がもっと成熟しなければ、、、 一体いつになればみんながわかり合えるのか。 無駄な命なんてない。 不幸なことがこれ以上起こりませんように。 メモ 026 つらいことがあったら言いなさいね。そしたらつらいことが半分になるから。楽しいことも言ってね、楽しいことが倍になるから。 091 壁は社会にあった。 092 性的指向、性自認等に関する公表の自由個人の権利として保障されること 何人も性的指向、性自認等の公表に関して、いかなる場合も、強制し、若しくは禁止し、又は本人の意に反して公にしてはならない。 139 要配慮個人情報 本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取り扱いに特に配慮を要するものして政令で定める記述等が含まれる個人情報をいう。 199 ゲイであってもなくてもどちらでも構わないのではないか 206 本来、性別という情報は、「見ればわかるもの」でもなければ、知られても「たいした問題ではない」というわけでもない。 212 韓国の事例 215 監視資本主義 プライバシーという権利 230 誰かの命は、まずそれだけで大事にされるべきものである。そしてそれは、他の誰かにとっての大切な命でもあります。

Posted byブクログ

2022/08/17

恥ずかしながら著者がこの本を書くきっかけの事件を知らなかったので驚きと共に読み進めた 善意でも本人の意思ではないところで自分の噂をされたり、大勢の人に言いたくないことを知らぬ間に第三者が知っていたりというのは誰にでも当てはまることだな、と感じた 誰かを傷つけないように、噂話やパー...

恥ずかしながら著者がこの本を書くきっかけの事件を知らなかったので驚きと共に読み進めた 善意でも本人の意思ではないところで自分の噂をされたり、大勢の人に言いたくないことを知らぬ間に第三者が知っていたりというのは誰にでも当てはまることだな、と感じた 誰かを傷つけないように、噂話やパーソナルなことには責任が伴うことを理解して過ごしていかないとなあ

Posted byブクログ

2022/03/18

性の二元論規範に基づく世界の生き辛さはマイノリティに限らずシスヘテロも感じたことがあるはずです。 本来、「理想」である セクシュアルマイノリティに対する差別や偏見が無い世界 には法整備は不要である。 だが過渡期にある現状を踏まえると、 「目標」として掲げられる当然の権利 マイ...

性の二元論規範に基づく世界の生き辛さはマイノリティに限らずシスヘテロも感じたことがあるはずです。 本来、「理想」である セクシュアルマイノリティに対する差別や偏見が無い世界 には法整備は不要である。 だが過渡期にある現状を踏まえると、 「目標」として掲げられる当然の権利 マイノリティが差別的取り扱いや不利益を被らない社会 の実現のためには法制度などによるアウティングの規制が必要である。 最終的な理想はもちろんアウティングという言葉が無くなるくらいセクシュアリティの多様性が当たり前に受け入れられる世界になることです。 今失うことになるかもしれない尊い命や壊れてしまうかもしれない大事な心を救うために、差別禁止やアウティング規制などの法整備を行うことが急務であることを再認しました。 カミングアウトの自由 は 個人の権利 である。 当事者でありアライの自分として、とても共感できる本でした!

Posted byブクログ

2022/03/12

難しい、すごく難しい… デリケートな問題すぎる… 大学生が亡くなったニュースは、なんとなくは知ってたけど 詳しい背景が分からなかったが、読んで分かった。 本人の同意なく第三者にバラしてしまうこと→アウティング アウティングは絶対にダメだと思うが、誰かに相談したくて誰かに話してし...

難しい、すごく難しい… デリケートな問題すぎる… 大学生が亡くなったニュースは、なんとなくは知ってたけど 詳しい背景が分からなかったが、読んで分かった。 本人の同意なく第三者にバラしてしまうこと→アウティング アウティングは絶対にダメだと思うが、誰かに相談したくて誰かに話してしまうと、その行為がアウティングになってしまう… 難しいわ。 まわりの環境次第でカミングアウトできたり、できなかったり… これからの時代、職場でもトランスジェンダーの人が出てくるかもしれない。 そんな人たちが、働きやすいように 男子トイレ女子トイレのほかに、もう一つ用意した方がいいのでは?とかロッカー室の中にも個室の着替えるところが無いとダメなんだろーな。とか、環境作りも必要になってくるな。 将来、何かしら息子がカミングアウトしても、ちゃんと受け止めなければいけないな。 まだ、5歳だけど…

Posted byブクログ

2022/02/26

性向などに基づく差別や嫌がらせがダメだというのは前提としても、カミングアウトは自由にするが、本人の明示的な許可なく言及すると、人生が終わるかも知れない、というのは片務的に過ぎんか? バトロワの首輪爆弾をつけるなら、予めそれなりの警告を与えて欲しい。 リスク考えると、ハラミ会同様...

性向などに基づく差別や嫌がらせがダメだというのは前提としても、カミングアウトは自由にするが、本人の明示的な許可なく言及すると、人生が終わるかも知れない、というのは片務的に過ぎんか? バトロワの首輪爆弾をつけるなら、予めそれなりの警告を与えて欲しい。 リスク考えると、ハラミ会同様、言及できない人や関わらないのが正解という結論に至るのではないか。 ビジネス上だと更衣室やトイレ、関係者の資質など、対応がかなり負担になりそうなので、余裕があって意識高いホワイト企業ならどうにか。

Posted byブクログ