ぼくはテクノロジーを使わずに生きることにした の商品レビュー
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テクノロジーは本来人間の生活を豊かにするものであるが、人間の生活を潰していく原因になっている。情報を仕入れたり誰かと連絡するなど、必要な部分だけテクノロジーの恩恵を受ける適度な距離感を持つ必要があると思った。自分なりの基準がないと、テクノロジーに自分の人生が乗っ取られてしまう。
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4日間かけて読んだ、京都・新風館oyoy発見シリーズ『ぼくはテクノロジーを使わずに生きることにした』(マーク・ボイル)。 今回の本では、日本にはない自然・文化を読む事にちょい苦戦した。 向こうさんの本はだいたいこうなる。 しかしテクノロジーなしの生活の様子とそこでの気づきが書かれた本書読んでて… 【自分でやろう!】と決めた事をやれる人ってカッコいいし、 自身の今の生活に一度疑問を持ち、「こうした方が良くない??」と思ってしまうとソレはなかなか抜けないよネ、とも思ったなぁ。 「そんな事やって何になるのさ」と言われるし、自分でも思う時があるけれど、 脳が「ヤルノダ!」って言ってくるんだから、仕方がない。 そしてその問いに対して納得のいく答えを得られるのは自分だけ。 その典型例が山登りかもしれない。 側から見たら「苦行」でしょうが、あれはチガウノダ。 他に思ったことは以下5点。 ❶いろんな生き物が持つ「生態系にかなった機能」は面白いし、それを利用した文化もまた然り。他にも知りたい。 ❷筆者が【霜の降りた晩秋の朝での、はだし歩き】をやってて、ちょっとやってみたくなってきた。 ❸「何らかの目的意識」がなく、ナァナァ関係だとただただダレるのは、何においても言えるかもしれない。 ❹「 (鹿の解体を行う)現在のぼくのような人間は大バカ者で、感情をそなえたほかの生き物に対する共感力が欠けている、と思っていた。だが、当時のぼくは都市に住んで都会生活を送っており、自分の暮らしが依存する暴力と残虐行為を直視せずに済んでいたのだ。」 …という言葉を読むと『うちは精肉店』が浮かぶ。 ❺「鉛筆のおかげで、書く過程を本当に楽しめるようになった。書く速度そのものは以前にくらべて遅いはずなのに、なぜか、前より短時間で多くの文章が完成する。鉛筆を使うことで、思考方法が変わり、あわてなくなり、自分の書く文章に人間味が戻った。」 が気になる。 「PCやスマホとは違う脳の働き方になる」と何かで読んだような… ----------------
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テクノロジーを一切使わずに生きることは今の社会制度からして非常に難しいと思いました。ですから、著者のマークボイルは勇敢で心がとても強いと思います。彼の今後の生活もぜひ本で知りたく思います。
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〈本から〉 tHE WAY HOME: Tales from a life without technology 以前、ぼくは、太陽の位置で時間を正確に当てられるのを自慢していたのに、今となってはその特技がうっとおしてたまらない。一生のうちに1日だけでいいから、物事をありのまま...
〈本から〉 tHE WAY HOME: Tales from a life without technology 以前、ぼくは、太陽の位置で時間を正確に当てられるのを自慢していたのに、今となってはその特技がうっとおしてたまらない。一生のうちに1日だけでいいから、物事をありのままに見てみたい。そんな、いわくいい難い衝動に駆られるのだ。 スギナにはケイ素(シリカ)が豊富に含まれており、鍋磨きにはうってつけなのだ。ケイ素は人間の体にも必要で、頭髪・皮膚・爪・歯に重要だから、細かく刻んで讃良に入れたりもする。 オオバコは天然の抗ヒスタミン剤 いつなんどきでも、人工知能より自然の叡智を選びたい。 アルド・レオポルド 「斧を手にして」 根に土のかたまりがついてない苗木を植える場合は、「スリットプランティング」と呼ばれる手法を使う。地面に突き刺したシャベルを前方に押して切れ目を作ったら、その開口部に苗木を入れてから、土寄せして安定させる。
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きっかけ:図書館のあるコーナーで目に留まった 次に読んでみたい:『「まるい時間」を生きる女、「まっすぐな時間」を生きる男』、『野生のうたが聞こえる』
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すごいな,とは思った. 素敵だな,とも思った. 限りなく環境に溶け込んで生きていく中で考察される様々に共感も感じた. しかし…残念ながらまだ僕には全く別世界の話から脱することはなかった. テクノロジーに空恐ろしさ,薄気味悪さは感じながらも,原始生活に近い所へ戻ることは,今のところ...
すごいな,とは思った. 素敵だな,とも思った. 限りなく環境に溶け込んで生きていく中で考察される様々に共感も感じた. しかし…残念ながらまだ僕には全く別世界の話から脱することはなかった. テクノロジーに空恐ろしさ,薄気味悪さは感じながらも,原始生活に近い所へ戻ることは,今のところ苦痛と恐怖でしかない. 同じことはできなくても,今の暮らしを見直すきっかけの一つくらいにはなるかな?
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文明の利器から離れ、テクノロジーを削ぎ落とした生活でしか見えないものがあるのだろう。本当の贅沢や心豊かな生活も。蜜蝋で作った蝋燭、りんごを手で搾って作るシードル、湖で釣ったニジマス、一年ぶりに入る熱い湯をはったバスタブ…。羨ましくはあるが、私は煩悩にまみれた俗世間で自分が今置かれ...
文明の利器から離れ、テクノロジーを削ぎ落とした生活でしか見えないものがあるのだろう。本当の贅沢や心豊かな生活も。蜜蝋で作った蝋燭、りんごを手で搾って作るシードル、湖で釣ったニジマス、一年ぶりに入る熱い湯をはったバスタブ…。羨ましくはあるが、私は煩悩にまみれた俗世間で自分が今置かれている環境の中でその恩恵に預かれることをありがたく享受しよう。 著者のマークが恋人のカースティから別れを告げられる手紙を受け取った場面が本当に切なかった。マークの気持ちもわかるし、カースティの気持ちもわかる(ような気がする)。後の文章の中に「どんなに手ごたえの大きい暮らしも、愛がなければ、時に物足りなさを感じてしまう。愛こそが、周囲のあらゆるものや人のなかの美に、日々気づかせてくれるのだ。」とあり、これにも深く頷いた。
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シンプルライフとは何か。 田舎に引っ越して就農する。 都会から離れた暮らしを”シンプルライフ”とひとくくりにできるのか。 その暮らしはシンプルか? お金を使わずに生きる実験をした作者は10年後、電気プラグを抜いた生活を始めた。 電気はなく、上下水道もなく、移動手段も...
シンプルライフとは何か。 田舎に引っ越して就農する。 都会から離れた暮らしを”シンプルライフ”とひとくくりにできるのか。 その暮らしはシンプルか? お金を使わずに生きる実験をした作者は10年後、電気プラグを抜いた生活を始めた。 電気はなく、上下水道もなく、移動手段も徒歩ばかり。 その中から見つけたものは、人間が生きる手段からあまりにも現代社会がかけ離れているということ。 食べ物を得るには季節ごとに違った仕事がある。 薪を集め、魚を釣り、時には交通事故死した鹿を解体する。 それは世捨て人ではなく、むしろ人と人とのつながりが強くなくては生きていけない。 テクノロジーがなくても、コミュニティで生きていく。 むしろ都会の生活のほうがシンプルライフではないか。 決まった時間に起きて会社へ行き、定められた時間を働き、家に帰って寝る。 ただその繰り返しはシンプルだが、それはライフなのか。
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テクノロジーなしで生きていくこと。時間を寸刻みに縛られるようなテクノロジー依存に生きるより、自然に共生して生きていく方が、また違う忙しさで、ストレスが極端に少なく生きていけるのだろうな。
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アンプラグな自然での生活を通じて、産業文明を炙り出す表現が良い気付きになった。 何をもって人間らしいかは分からないし、人間らしいのが良いのかも分からないが、著者が自分をしっかりと感じて暮らしているのがよく分かった。
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