わたしの美しい庭 の商品レビュー
以前『流浪の月』を読み、今作が二作目。凪良ゆうさん、好きだなあ。 「どんな人とであれ、助け合うことはできる」というメッセージが沁みました。たとえ事実として歪な関係であったとしても、それが助け合わない理由にはならない。周囲の解釈や視線に傷つくことがあったとしても、自分の人生は自分...
以前『流浪の月』を読み、今作が二作目。凪良ゆうさん、好きだなあ。 「どんな人とであれ、助け合うことはできる」というメッセージが沁みました。たとえ事実として歪な関係であったとしても、それが助け合わない理由にはならない。周囲の解釈や視線に傷つくことがあったとしても、自分の人生は自分だけのものであり、自由に生きれば良いのだと、背中をそっと押して貰えたような気がします。 誰しもが何かしらの荷物を抱えながら生きていて、その荷物がどれほど重くとも、どうせなら自分で選んだ荷物を持ちたい。その選択に後悔はしたくないなと思いました。 何を手放し、何を大切に抱えながら生きていくのか。自分の人生と改めて向き合い、選び直すきっかけを与えてくれた一冊でした。
Posted by
主人公達が持つ悩みに対しての向き合い方がいい感じに書かれていて、自分でもこういう考え方もアリだあな、、、と考えながら読めて楽しかったです。 特に「映画も小説も出会うタイミングがある」というセリフには19歳の自分に刺さりました。
Posted by
結婚に対する余計なお世話 自身も断ち切りたいところである ぼくたちは同じだから仲良くしようより ぼくたちは違うけど認め合おうのほうを勧めたい。 それでも認められないときは黙って通り過ぎよう。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
3人の主人公たちの話は全て心に残るものでした。 特に精神病を患う青年のお話では、 私が精神病で苦しんでいる時の思いをそのまま 描いているようでとても共感しました。 自分は頑張ってるのに報われない…。 そんなどうしようもない苦しみは どうしたら救われるんだろう…。
Posted by
色んな人が抱える悩みにそっと寄り添ってくれる様なお話。チャプター毎に複数人の登場人物の視点でそれぞれの抱えているものとそれとの向き合い方が描かれていて読みやすい。 血の繋がりのない家族、独身女性やセクシャルマイノリティ、うつ病患者という登場人物のバックグラウンドのチョイスも現代に...
色んな人が抱える悩みにそっと寄り添ってくれる様なお話。チャプター毎に複数人の登場人物の視点でそれぞれの抱えているものとそれとの向き合い方が描かれていて読みやすい。 血の繋がりのない家族、独身女性やセクシャルマイノリティ、うつ病患者という登場人物のバックグラウンドのチョイスも現代に生きる人々が抱えうる悩みに焦点を当てていて、刺さる人も多いんじゃないだろうか。 この小説の良いなぁと思うところは、それらの悩みを抱えた人たちを理解しろ、と読者に説教くさく訴えかけるようなところが全くないところ。あくまでも色んな人がいて、それぞれが考えながら向き合っているんだよ、と語りかけてくれるような優しさがある。それが筆者の「思いやり」なのかな。 あと、登場人物一人一人に個性があって、映像化できそうなくらい鮮明にキャラが見えるのが素敵。それぞれ色んな想いを抱えた人たちが「縁切り神社」を中心に?繋がっていくのもいいな。縁切りなのに、その周りの人たちの縁は結んでいくという矛盾も含めて愛おしいと思えるような、温かい物語でした。
Posted by
優しい気持ちになれる。みんなそれぞれに違うし、みんなそれぞれの想いがある。ふんわりしてて疲れた心に沁みるかも。
Posted by
『わたしの美しい庭』は、マンションの屋上庭園にある「縁切り神社」を舞台に、心に傷や悩みを抱える人々がつながりと再生を見出していく物語です。 血のつながりのない小学生の百音と統理、そして同じマンションに住む路有の三人が織りなす日常は、穏やかで温かく、少し風変わり。それでも、彼らの...
『わたしの美しい庭』は、マンションの屋上庭園にある「縁切り神社」を舞台に、心に傷や悩みを抱える人々がつながりと再生を見出していく物語です。 血のつながりのない小学生の百音と統理、そして同じマンションに住む路有の三人が織りなす日常は、穏やかで温かく、少し風変わり。それでも、彼らの間にある絆は強く、心に優しく響きます。 神社を訪れるのは、断ち切りたい過去や悪癖、孤独に苦しむ人々。統理が管理するこの「縁切り神社」を通じて、登場人物たちは少しずつ前に進む力を得ていきます。 そして丁寧で美しい筆致は、彼らの心の痛みや成長を鮮やかに描き出し、生きづらさを感じる現代の人に深い共感を呼び起こします。 つながりと自分らしさの大切さを教えてくれる本作は、優しい感動が心に残る一冊でした。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
すごく素敵な作品で心が温かくなりました。手元に置いておきたい作品。今回は図書館で借りたので、自分でも買おうかなって思います。 血の繋がっていない家族。なさぬ子。そもそも夫婦は血が繋がっていなくても家族になれるのに、子供は例外だなんておかしい。百音も統理も、血は繋がっていなくとも立派に家族だ。 別れた妻が、再婚してできた子供を引き取る統理も、5歳にして両親が亡くなった百音も、ゲイであることを包み隠さず自分らしく生きる路有も、40歳になっても高校の時に付き合っていた亡き彼氏のことを思い続ける桃子も、鬱病を発症し何もかも失った基も、みんな抱えるものがあって一生懸命でとても好きだった。 【以下本文中印象に残ったもの】 自分の陣地が一番広くて、たくさん人もいて、世界の中心だと思っていたり、そこからはみ出す人たちのことを変な人だと決めつける人たち。わかりやすくひどいことをしてくるなら戦うこともできるけれど、中には笑顔で見下したり、心配顔でおもしろがる人もいる。 孤独死なんて言葉を考えた人は、重い罪に問われるべきである。誰かと一緒に生きていくのはもちろん素敵だけれど、だからといって、ひとりで生きている人をそんな恐ろしい言葉で脅さなくてもいいじゃないか。人生の選択は、もっと明るく自由なものであってほしい。 なにかを捨てたからといって身軽になるわけじゃない。代わりになにかを背負うことになって、結局荷物の重さは変わらない。だったら何を持つかくらいは自分で決めたい。 大切な人を亡くすということは、あらゆる場所に目に見えない傷をつけられることだ。
Posted by
面白かったです。 「兄の恋人」だけは個人的な理由から嫌な事を思い出すので読みにくかったですが、他のお話をこういうのが読めている時間がとても幸せだと思えました。 統理は最近好きな漫画の登場人物に似ていました。疲れそうな性格だなと思うと同時に、彼は自分らしく生きるのにあの性格を得たの...
面白かったです。 「兄の恋人」だけは個人的な理由から嫌な事を思い出すので読みにくかったですが、他のお話をこういうのが読めている時間がとても幸せだと思えました。 統理は最近好きな漫画の登場人物に似ていました。疲れそうな性格だなと思うと同時に、彼は自分らしく生きるのにあの性格を得たのだろうとも思いました。 「美しい庭」の近くの色んなお話をもっと読みたいです。
Posted by
縁切り神社を訪れる生きづらさを抱えた人たちと私の物語。 凪良ゆうさんの作品は、情景描写と感情表現が美しい。登場人物の感情やセリフが現実に近くて、想像しやすい&親しみやすく、読むと優しい気持ちになれる。こちらの本も、たくさん共感しながら読んだ。特に兄の恋人という情がお気に入りです...
縁切り神社を訪れる生きづらさを抱えた人たちと私の物語。 凪良ゆうさんの作品は、情景描写と感情表現が美しい。登場人物の感情やセリフが現実に近くて、想像しやすい&親しみやすく、読むと優しい気持ちになれる。こちらの本も、たくさん共感しながら読んだ。特に兄の恋人という情がお気に入りです!またこれからも、凪良ゆうさんの作品は読んでいきたいな〜
Posted by