楽園の殺人 の商品レビュー
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クローズドサークルにおける殺人事件で同行者の誰かが殺人者だという恐怖に耐えきれないのでネタバレします 東京都でもある東硫黄島で生態系調査に寄せ集めで社会人としてはあり得ないぐらい罵倒の中殺人が起きます その被害者の口には「生態系を壊すヨソの植物」が突っ込まれていて「東京博物館の研究者たち」は慌てて拾う・・・死体は大事にして欲しい 調査隊には「リゾート事業目的の調査」会社員もいる ・・・設定が生態系保全なのに入れちゃだめw ひとりが疑われる状況下で第二の殺人、その口にはこの辺の「カニの足とハサミ」が突っ込まれていた(?) 犯人は外部連絡を阻止するべく無線を隠しゴムボートに穴をあけ、中継船の無線やドローンも破壊(修理できた) 読み終えてから言えば(ネタバレだよ~ん) 犯人周到に準備して生態系維持を損なうリゾート会社の進出を阻む為に「殺人」という最悪の印象付けを行った 賢そうなヤツを「犯人」に仕立て上げるため「生態系を破壊する植物の種」をミスリードに使った 殺す人間は「学者が裏切ってリゾート開発金で賛成した」・・・と思い込んだ(事実ではなかった)ヤツ (学者二人殺害したけど闇金云々は一人しか記述ない)もう一人の学者は殺害後にパッドにトリックで犯人名書いているのだけど、本人が自分のパッドを抱きかかえて海に飛び込んだため「事前に別のパッド」を用意して、前の日にその学者の記録した研究成果を極力覚えておいて偽パッドに打ち込んだ 駄作だね(´・ω・`)
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読みやすい!!あっと言う間に読み終えました。 クローズドサークル、連続殺人と王道の本格ミステリで、こういうのを読みたかったんだよ〜。という感じです。 登場人物もはじめは多くて覚えるのが大変かな?と思ったけど、個性的で研究対象もそれぞれ違うから全く問題ありませんでした。 フィー...
読みやすい!!あっと言う間に読み終えました。 クローズドサークル、連続殺人と王道の本格ミステリで、こういうのを読みたかったんだよ〜。という感じです。 登場人物もはじめは多くて覚えるのが大変かな?と思ったけど、個性的で研究対象もそれぞれ違うから全く問題ありませんでした。 フィールドワークや環境問題のちょっとした雑学も仕入れられて、中高校生とかにもオススメできる作品です。
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独自の生態系を誇る東硫黄島。そこに上陸した調査団を襲う殺人。犯人は果たして。 様々な動植物の生態系が描かれており、よく調べた形跡が見られる。だが殺人などのインパクトが薄く驚きには程遠い。読みやすさは評価できるが、惜しい作品だった。
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独自の生態系を形づくる、南方の無人島に調査に訪れた学芸員たちとリゾート会社の社員2人。外来生物の持ち込みを防ぐために厳重な準備と防護をして上陸。それぞれ自分の専門分野の調査を始める。しかし、まもなく調査団のひとりが殺される。疑心暗鬼で調査団内部には亀裂が生じ、殺人が続く。 犯人の動機が身勝手。かえってイメージが悪くなるだろうに。鳥類専門の鷹取の態度がまさに専門家の面目躍如で、研究もちゃっかりやっているところもなかなかよい。
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遥か南の絶海の孤島に固有生物調査にやってきたメンバー間で起きた殺人事件。東硫黄島という架空の島が舞台だが、設定は実在の硫黄島の南としてあり島地図も付く。猛暑のさなかに読んだせいか、南の島の暑さと湿度と樹木、砂浜、絶壁などを想像して、それが楽しかった。 若い研究者達の足取りも臨場...
遥か南の絶海の孤島に固有生物調査にやってきたメンバー間で起きた殺人事件。東硫黄島という架空の島が舞台だが、設定は実在の硫黄島の南としてあり島地図も付く。猛暑のさなかに読んだせいか、南の島の暑さと湿度と樹木、砂浜、絶壁などを想像して、それが楽しかった。 若い研究者達の足取りも臨場感があった。何も起きない時の、遂にやってきた感、しかし殺人が起きてからのお互いへの猜疑心に満ちた空気。物語はさくさく進むので一気に読んでしまった。 東硫黄島には珍しい固有生物がいて、しかしそこをリゾート開発しようとする計画が持ち上がる。物語では生物調査と開発調査、という相容れないものの中での殺人。その殺人の意図は研究者の道にそれてしまった我儘と映ったが、設定としてはおもしろかった。 2021.12.20初版 図書館
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人の手が全く入っていない南の島はその島固有の生物たちの楽園。その楽園で起こる悲惨な連続殺人事件。犯人は調査団の仲間か、それともこの島に潜んでいる何かか。 生物に限らず、ある専門分野に特化した小説は往々にして説明が長ったらしく、素人にはうんざりすることが多い。そしてそれを理解するの...
人の手が全く入っていない南の島はその島固有の生物たちの楽園。その楽園で起こる悲惨な連続殺人事件。犯人は調査団の仲間か、それともこの島に潜んでいる何かか。 生物に限らず、ある専門分野に特化した小説は往々にして説明が長ったらしく、素人にはうんざりすることが多い。そしてそれを理解するのに労力を使い、肝心の事件の推理をする頃には疲れ果ててしまう。この小説はその説明などちょうど良く、事件をメインに考えられて面白かった。
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可もなく不可もなく。 読みやすくてサラサラと読み終えたけどその理由で人を殺すのか、と思ってしまった。
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硫黄列島の一つ、東硫黄島で十五年振りに行われる生態系調査。そのためにやって来た東京博物館の研究者たち七名と、島でリゾート事業をするべく事前調査に来たリゾート会社社員二名の計九名。 この究極のクローズドサークルどいえる環境で起こる連続殺人事件。 第一の殺人では被害者が刺殺され、口...
硫黄列島の一つ、東硫黄島で十五年振りに行われる生態系調査。そのためにやって来た東京博物館の研究者たち七名と、島でリゾート事業をするべく事前調査に来たリゾート会社社員二名の計九名。 この究極のクローズドサークルどいえる環境で起こる連続殺人事件。 第一の殺人では被害者が刺殺され、口にはこの島にないはずの植物の種子が溢れるほど詰め込まれていた。 第二の殺人ではやはり被害者が刺殺され、口にはカニの足とハサミが詰め込まれていた。 そして犯人は外部に唯一繋がる無線も隠し、沖合いに停泊している連絡用の船の無線やドローン、更にはゴムボートなどにも穴を開けていた。 一体犯人は何のためにこのような周到な計画と犯罪を行ったのか…とワクワクしながら読んだのだが。 皆さんのレビューにあるように事件自体はアッサリしている。サクサク進むし動機も意外性というほどのことはなかった。 ただこのような無人島、それも長らく人が入っていない島の生態系調査という設定は興味深かった。以前テレビ番組でやはりこうした無人島の生態系調査の様子を見たが、調査時に持ち込むものや衣類は、何らかの種子や虫などの混入が無いように全て新品を用意するそうだ。排泄物も全て持ち帰るとのことで大変だと思ったが、この作品では更に上陸前は種子のある食べ物は食べないようにしたとの記述もあり、そこまで神経質にならないといけないのかと驚いた。 この作品はミステリーよりもむしろそうした調査や外来種の話に興味が向いた。 特に研究者ならではの視点とか対処とか、事件の最中でも調査しているとか、そうした部分を面白く読んだ。 クローズドサークルものによくあるが、周囲を信じられなくて単独行動してしまう者や犯人と疑って食って掛かる者、何とか皆をまとめようとする者やメンバーを信じて共に行動する者などいろんなタイプがいて、犯人はどのタイプなのかと考えるのは楽しかった。 最後に警察が島に来た時も、外来種対策で海に入って余計なものを洗い流して上陸していたので徹底していた。こんなところで事件が起こると警察も大変だ。
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ストーリーは どんどん引き込まれました しかし…ラストに イマイチぐっと来るものが無かった しかしながら、「外来種」「固有種」について勉強になったし、とても興味深かったです
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越尾圭『楽園の殺人』読了。 面白い。ストーリーは古き良き本格のクローズドサークルモノを踏襲しつつ、固有種が生きる楽園の島という独自性の強い舞台を組み合わせたもの。 舞台の設定以外は順当なミステリで、ミステリの部分だけを抽出すれば目新しさは目減りしてしまうのだが、それを十分に補う...
越尾圭『楽園の殺人』読了。 面白い。ストーリーは古き良き本格のクローズドサークルモノを踏襲しつつ、固有種が生きる楽園の島という独自性の強い舞台を組み合わせたもの。 舞台の設定以外は順当なミステリで、ミステリの部分だけを抽出すれば目新しさは目減りしてしまうのだが、それを十分に補うほどに日常から外れた知識や思考、概念が渦巻いていて、読んでいて実に楽しく、一気に読める。 登場人物の感情や行動も描写がうまく、クローズドサークルでありがちな険悪なムード、逆に協調的なムード、疲労と疑心暗鬼の罪悪感、単独行動とそのリスク、頑強なような守りを突き崩す犯人の作戦、そういったあるあるが特異な舞台で披露されるのが興味深かった。 論理面ではそこまで強固な厳密性を表に出した作品ではないが、根拠となる描写はしっかりと差し込まれており、推理と解決もストーリー面といい塩梅で組まれている印象。 ガチな推理をすると言うよりは、本格のガジェットで遊び尽くしたエンタメ性の高いスルスル読める良い作品。
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