頼朝の武士団 の商品レビュー
実に、微に入り細に入り、鎌倉時代の頼朝が挙兵したところから義時が亡くなり政子も亡くなるところくらいまでを書いてあって、いや、その後も述べられてはいるのだが、個人的にはそこら辺までが面白かったなと。 義経の話がほぼ触れられず終わっているのは何故なのかわからないのだが、それを除けば、...
実に、微に入り細に入り、鎌倉時代の頼朝が挙兵したところから義時が亡くなり政子も亡くなるところくらいまでを書いてあって、いや、その後も述べられてはいるのだが、個人的にはそこら辺までが面白かったなと。 義経の話がほぼ触れられず終わっているのは何故なのかわからないのだが、それを除けば、2年前の大河のストーリーを思い出させてくれるかのような書き方で、意外にあのドラマ覚えてたんだなと気づいた。 あの時代だからこそ許された殺戮もやった人ではあるけれど、普通そんな人だと分かってたら俺なんかは絶対信用しないけど、あの時代の御家人さんたちはオイラの大将!てな感じで本当に慕われていたんだろうな。 親子で、兄弟で戦っていざ成敗するときされる時、幼き日々の記憶が邪魔をすることがあったろうに、それをも上回る頼朝への憧れ、なんだろうか。俺には絶対できないな、そんな真似。
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源頼朝は鎌倉幕府を開いた。これは日本初の本格的な武家政権であり、日本の歴史上、画期的な出来事である。しかし、征夷大将軍就任で鎌倉幕府を開くという視点は古い歴史観になっている。頼朝は鎌倉殿としての私的権威を拠り所にしていた。 鎌倉幕府の成立をいつとするかは諸説ある。主な説は以下で...
源頼朝は鎌倉幕府を開いた。これは日本初の本格的な武家政権であり、日本の歴史上、画期的な出来事である。しかし、征夷大将軍就任で鎌倉幕府を開くという視点は古い歴史観になっている。頼朝は鎌倉殿としての私的権威を拠り所にしていた。 鎌倉幕府の成立をいつとするかは諸説ある。主な説は以下である。 ・治承四年(一一八〇年)の鎌倉殿誕生 ・寿永二年(一一八三年)の十月宣旨 ・元暦元年(一一八四年)の公文所と問注所設置 ・文治元年(一一八五年)の文治勅許による守護・地頭の設置 ・建久元年(一一九〇年)の近衛大将就任 ・建久元年(一一九〇年)の日本国総追捕使の地位確認 ・建久三年(一一九二年)の征夷大将軍就任 これらのいずれかが唯一の真実というものではない。ある日突然、鎌倉幕府が成立したというものではないためである。 源頼朝は治承四年(一一八〇年)に鎌倉に入り、ここを本拠地と定めた。邸宅(大倉御所)を建設し、一二月一二日に完成して入った。この時のことを吾妻鏡は「しかりしより以降、東国皆その有道を見て、推して鎌倉主となす」と書く。この時から東国の武士達は頼朝を鎌倉主(鎌倉殿)と推戴したする。 これを鎌倉幕府の始まりとする説が有力になっている。これは鎌倉幕府自身の歴史観になる。「『吾妻鏡』が右の一文を記していることは、鎌倉幕府自身がこの頼朝の大倉邸入りをもって、鎌倉幕府の正式なスタートであったと考えていたことを示している」(細川重男『頼朝の武士団 鎌倉殿・御家人たちと本拠地「鎌倉」』朝日新書、2021年、155頁以下)。 鎌倉殿誕生を幕府の開始と見る立場は、朝廷から何かを認められたことが重要ではなく、東国武士団が朝廷とは無関係に頼朝を自分達の主と認めたことが重要とする。一方で、この時点では南関東を勢力圏とする地方政権であり、日本史上の制度としての幕府の始まりとしては弱い。 その後の出来事は鎌倉幕府の発展過程となる。故に2022年のNHK大河ドラマのタイトルは『征夷大将軍の13人』ではなく、『鎌倉殿の13人』となる。
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大河「鎌倉殿の13人」と並行して読み進めていたが、途中から一気に最後まで読んだ。史実と著者の視点による解釈が比較ができて面白かった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
コロナ禍における現在の社会状況を誰が予想できたか 新しい習慣や常識の生活、中世の常識に思いを馳せる 律令の名残ある平安の終わり、朝廷の威光も坂東には 及ばず、開発領主たちの土地が増えるともめ事も増え 蛸とは想像に難くない【イメージは戦後の闇市気分】 ※アメリカ西部開拓時代でもいいかも 社会秩序が未成熟である・活気がある・暴力が日常で ある・有力豪族が群雄割拠の世界 社会情勢は平治の乱で平家隆盛から世代交代・後白河 上皇の出来心と清盛の反逆・中央政府のもめ事が地方 に影響して窮乏したものは反旗の機運が高まるときに 『以仁王の令旨』がトリガーとなり平家が急ぎ作った 秩序への反発心に頼朝という貴種が火種となりました (長い前置き)本書は坂東武者が困りものの頼朝だけ どなんだか好きなんだよねという体育会のノリで武家 の世を造った中世人の愛らしくもバカバカしいエピソ ード満載であり『日本中央史学界に、すごく!オモシ ロい本を書く怪人がいた』と言われたがっている細川 重男先生必読の本です ※神護寺『伝頼朝像』は頼朝じゃね?説(´・ω・`)!
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ユルさと残虐性、(三谷脚本じゃなくても)本質的にそーゆー時代だったと書いていて、大河の原作感がある。和田義盛、キャラ立ってる。
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教科書の中では抜け落ちる、人間らしさを前面に出した歴史書。小説とは違うが、歴史漫画にちょっと近付いている。 ただ、内容は、それほど軽くは無い。鎌倉幕府に参じた御家人達は、決して一枚岩ではなく、抗争の連続であったことを再認識。 今年の大河は、この本をドラマ化したのではないかと...
教科書の中では抜け落ちる、人間らしさを前面に出した歴史書。小説とは違うが、歴史漫画にちょっと近付いている。 ただ、内容は、それほど軽くは無い。鎌倉幕府に参じた御家人達は、決して一枚岩ではなく、抗争の連続であったことを再認識。 今年の大河は、この本をドラマ化したのではないかと思ってしまう。
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大河ドラマの予習に。 著者言うところのこの時代の「物騒とゆるさ」「残虐とほのぼの」感、初心者にもわかりやすく面白かった。 くだけた現代語訳や文章の調子は、好き嫌いわかれるかも(自分は途中から大泉洋の声で再生された。笑) 付編もボリュームあります。
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鎌倉殿の13人&アニメ平家物語視聴にあたっての副読本として。この時代、自分はいまいち体系的な理解が出来ていなかったので学び直しができて良かった。1年間の大河市長の間、ちまちま読み返す!
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頼朝時代の鎌倉幕府の実態と御家人との関係性を、様々なエピソードを元に描き出そうとする一冊。再刊にあたって加筆修正と、頼朝後を扱った付編が追加されている。かなりフランクな意訳が特徴的で、併記されている読み下し文と比べると面白い。
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やー、おもしろいわぁ。これはいい。わかりやすい。現代の私たちに置き換えて説明してくれるから、頭での理解はもちろん、感覚としてわかる。遠い鎌倉時代の武士たちが、実際に生きた人間としてすごく身近に感じられる。『吾妻鏡』などの史書に書かれているセリフも、〈直訳だと雰囲気が伝わらないの...
やー、おもしろいわぁ。これはいい。わかりやすい。現代の私たちに置き換えて説明してくれるから、頭での理解はもちろん、感覚としてわかる。遠い鎌倉時代の武士たちが、実際に生きた人間としてすごく身近に感じられる。『吾妻鏡』などの史書に書かれているセリフも、〈直訳だと雰囲気が伝わらないので〉と、現代の言葉づかいに意訳されているので、笑えるし、リアル。 鎌倉幕府に関する本は、1180(治承四)年の源頼朝の挙兵あたりから始まることが多いようだけど、本書は、頼朝の出自、ひいては源氏のルーツから書かれており、さらに貴族の説明にいたっては710年の大宝律令までさかのぼるので、物事の根本から知ることができます。 そして、この朝日新書版には「付編 頼朝の後・後の頼朝」が128ページにわたって書き下ろされていて、これがものすごく良かった。ついこの間まで仲間としていっしょに戦っていた御家人たちが頼朝の死後に繰り広げる抗争と、承久の乱の経過記録は、臨場感と緊張感で手に汗握ったし、何度も涙ぐんでしまった。 いい本を読みました。頼朝と鎌倉時代について知りたい人には、本書をまずおすすめしたい。執権北条氏、また北条政子のイメージが、だいぶ変わりました。政子、かなり好きになりました。 歴史を知るって、ほんっっとに楽しい!
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