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変半身 の商品レビュー

3.6

35件のお客様レビュー

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2022/05/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

狂気そのもの。読んでいて圧倒されたしおいて行かれた。 訳が分からなかったが、それであってこその村田さんの作品なので、今回も楽しく読めた。前半の「ポーポー」という単語だけが書かれたページはさすがに気持ち悪くて笑いながら読んだ。結末が全く予想できなかったが、逆に予想できた人はいるのだろうか。モドリやポーポー様が偽りだったのではなく、「世界」事態が偽物だった。今こうやって話している言語も立っている場所もすべて偽り。書いていてよくわからなくなってきた。モドリで高木君が卵を産んでいるシーンは最高に気持ちが悪くて想像するだけで嫌になった。 「満潮」はモドリの話よりさらに訳が分からなかった。旦那はなぜ潮を吹くことにこだわっているのか、主人公の友人はなぜそこまで旦那を拒絶し、非難するのか。そしてなぜ主人公は一緒になって潮を吹こうをしたのか。すべてが謎で一つも理解できぬまま終わってしまった。もう一度挑戦したい。

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2022/04/19

クレイジー沙耶香って呼ばれてるのがわかる一冊。 これ読んでる人がいたら、チラチラ見てしまいそう。 有名作家でもこういう作品を書くんだね。

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2022/04/05

「変半身」は前半が駄作だが、それが後半への布石。大逆転で一気に村田沙耶香の世界が広がる。 「満潮」はテーマの選び方を間違っている気がする。

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2022/03/30

ついに表紙まで~笑 となった何冊目かの村田沙耶香先生の本。 今回も村田沙耶香先生じゃないと書くことのできない世界でしょうね(^-^) 狂気さは中身より表紙のが狂気を感じました。 でも、内容と合ってますね。 良いです(^-^)

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2022/02/27

実ははじめての村田沙耶香作品。 にしてはかなり刺激が強かった。 人は何かを信じていたくて、それが真実かどうか正しいかどうかなんてどうでもいいんだろうな。 狂気さにハマる感じがあるの分からなくない。

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2022/02/22

人間は常識に洗脳されている。だから生きづらい。 生きづらいなら自分がポーポーだったことを思い出せばいいんだ。

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2022/02/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

■変半身(かわりみ) 原案=松井周・村田沙耶香 演劇も巻き込んだプロジェクトについては対談がネットにいくつかアップされているが、やはり周囲の影響ありとはいえ、村田沙耶香自身の作品だと思う。 というのも、性や出産への違和を離れた「コンビニ人間」以後の作品に、案外素直に連なる内容だからだ。 あるいは「タダイマトビラ」からの直接の流れでもある。 島という舞台が大事で、今後も島を描くかもと村田沙耶香がインタビューで言っていたが、そもそも本作以前でも団地は島のような限定的な舞台だった、だから島を発見したというよりは、今まで描いていた舞台を島に置き換えればなおよしと気づいた、という程度にすぎないだろう。 で、内容について言うと、やや図式的すぎるかな、と思うが、今まであまりなかった大人数入り乱れてのカーニバル的なシーンは、新鮮。 「真実「っぽいもの」を飲み込め! 世界中の詐欺師に騙されろ!」 という叫びも含め、テンション高いな~と笑ってしまった。 確かに成立の経緯もあって、やや異色、というか傍流をマンネリズムで誤魔化したという印象を持ってしまう可能性も無きにしも非ずなのだが、そもそも村田沙耶香は暗中の手探り、書くこと=考えることが作家性なのだから、こういう一作があってもいいじゃない。 ■満潮 「星が吸う水」「ハコブネ」+近作多い「やさしい夫もの」「気遣いあう夫婦もの」。 「僕の潮は僕のものだ」という名言が生まれたと思いきや、それを塗り替えるように「私も噴くことにしたから」と。 このセンスよ。

Posted byブクログ

2022/02/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

変半身(かわりみ) p.71 "「お帰りがちゃ」" この辺からん?って思い始めた。 このお話、舞台もあったらしいんだけど狂気過ぎる。ずっとみんなでポーポー言ってたのかと思うとゾッとする。 満潮 いつか二人で一緒に吹けたらいいね♪とか言ってて怖い。 でもどっちのお話も全員真剣だから馬鹿にできない。

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2022/01/25

故郷の島の秘祭、大人になるという裏切りと喪失、相変わらずの悪趣味な極端さ、暮らしすらブランディングの道具にしたり。 そしてまーたスクラップ&ビルド! ぜーんぶ投げ出したような開放感。 変化の母は飽きだよなって思うけども、はー、その肩の荷、捨ててもいいんや...。 「満潮...

故郷の島の秘祭、大人になるという裏切りと喪失、相変わらずの悪趣味な極端さ、暮らしすらブランディングの道具にしたり。 そしてまーたスクラップ&ビルド! ぜーんぶ投げ出したような開放感。 変化の母は飽きだよなって思うけども、はー、その肩の荷、捨ててもいいんや...。 「満潮」の方は別に痛みのどこかに共感した訳でもなく感動を誘うような話でもなかったんやけどなぜか不意に泣きそうになったり。なんでや。 胸がぎゅううとなった。 どっちの話でもそうやけど夫婦の形がなんか共犯めいてて良いんだよな...。 取り繕わなくてもいいし、取り繕うことを手伝ってくれる存在。

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2022/11/08

解説にあった、「手垢にまみれていない言葉で、小説にしか辿り着くことのできない場所に手探りで触れようとする」という文章に、昔からの村田沙耶香さんの性を扱った作品のイメージが少し開けた気がしました。 性を扱ってはいるが、人間の持つ身体的かつ、精神的な神秘性を問いかける内容は、小説だ...

解説にあった、「手垢にまみれていない言葉で、小説にしか辿り着くことのできない場所に手探りで触れようとする」という文章に、昔からの村田沙耶香さんの性を扱った作品のイメージが少し開けた気がしました。 性を扱ってはいるが、人間の持つ身体的かつ、精神的な神秘性を問いかける内容は、小説だけが持つ言葉の力や、その表現の模索の末にある希望なのかもしれませんね。 ちなみに、ここまで書いてきたことは、「満潮」についてです。 そして、もう一つの表題作「変半身(かわりみ)」ですが・・・「しろいろの街の、その骨の体温の」や「消滅世界」、「地球星人」とは、手触り感が全く異なるし、いろんな意味で驚きました。 まず思ったのは、人物設定が全て薄っぺらなことで、陸や花蓮、高城など名前があるが、女性A、女性B、男性Cでもいいんじゃないかと思えるくらい、印象に残らない。 薄っぺらなのは舞台設定も同様で、果てには物語の内容までがそう感じられて、疑問符ばかりが頭に浮かび上がったのですが、一応、読み終わった後で、舞台公演を模した、馬鹿にしてしまいそうな非現実感だけど、現実的になるかもしれない怖さを醸し出している狙いも感じたが、これは問題提起をしただけの作品だと、失礼な書き方かもしれませんが、私にはそう感じられました。 何かを拠り所にしないと生きられない人間への、痛烈な皮肉を表している点に関しての異存は全くないのですが、それとは別に、人間はそこまで愚かではないし、人間なめんじゃないぞという、内から沸沸と湧き起こるのを抑えられない衝動的な思いもありました。 ごめんなさいね、育ちが悪いもので。

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