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この夜が明ければ の商品レビュー

3.4

29件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

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    16

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2023/06/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

季節バイトをしに北海道に集まった七人の男女。 ある晩一人が遺体となって見つかり、荷物から脅迫状が発見された。 警察を呼ぼうとした工藤秀吾は、携帯電話を他のアルバイトに奪われ、通報を反対される。 どうやらこの場の人間は、こぞって警察を避ける理由があるようで……。 (アマゾンより引用)

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2023/04/03

密かに期待している作家さんです。心象風景を描くのが上手いので人間ドラマ好きの僕としては大いに楽しませて頂いております。 北海道のサケ加工所で短期バイトの為に集った人々が、一人の仲間の死によって各々抱えている闇や隠れた事情が噴出。疑心暗鬼の中次第に暴かれていく人間模様。 この作者が...

密かに期待している作家さんです。心象風景を描くのが上手いので人間ドラマ好きの僕としては大いに楽しませて頂いております。 北海道のサケ加工所で短期バイトの為に集った人々が、一人の仲間の死によって各々抱えている闇や隠れた事情が噴出。疑心暗鬼の中次第に暴かれていく人間模様。 この作者が書く本は皆どこか失敗しているのだけれども、どこか救われて欲しいという心情が表れるんですよね。犯罪と罪は別のものという事なのかな。納得出来ない終わり方と僕は感じたけれど、これは優劣言うよりかは考え方の話しなのかもしれない。

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2023/02/17

パンドラの箱を開けてしまったかの様な後ろめたさを伴う読書時間だった。 北海道の港町、季節バイトに集まった七人の男女は其々に大きな秘密を抱え皆一様に何かから逃げている。 仲間の一人が不審死した事によって、六人の秘密が順に明かされて行く場面は公開裁判さながらで息が苦しくなる。 人...

パンドラの箱を開けてしまったかの様な後ろめたさを伴う読書時間だった。 北海道の港町、季節バイトに集まった七人の男女は其々に大きな秘密を抱え皆一様に何かから逃げている。 仲間の一人が不審死した事によって、六人の秘密が順に明かされて行く場面は公開裁判さながらで息が苦しくなる。 人間の暗部を抉り白日の下に晒す行為に嫌悪感を感じつつも、真実を知りたい欲求は加速し、頁を捲る手は止まらない。 皆が背負って来た過去が明らかになるたびに同情の気持ちが芽生え彼らに肩入れする自分がいた。 彼らの心が晴れ本当の意味で夜が明ける事を祈る。

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2023/02/13

これは一体...。どういう心持ちで読めばよかったのか。北海道のはずれにある漁港の季節バイトに集まった7人の男女。うち1人が遺体で発見されるが、1人を除いて誰も警察に通報しようとしない。皆スネに傷を持つ後ろ暗い人たちなのだ。彼らの過去を中心に展開するミステリだが、ミステリとしてはあ...

これは一体...。どういう心持ちで読めばよかったのか。北海道のはずれにある漁港の季節バイトに集まった7人の男女。うち1人が遺体で発見されるが、1人を除いて誰も警察に通報しようとしない。皆スネに傷を持つ後ろ暗い人たちなのだ。彼らの過去を中心に展開するミステリだが、ミステリとしてはあまりいただけない。拍子抜け感。彼らの辛い状況が明らかになっても思ったより平凡な印象だったので、さほど共感は生まれず心は冷える。あえてランキングするなら亮≧乾>彩子>大地>秀吾>真里>>唯 の順で同情できるかな。唯は最低だと思う。

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2022/10/05

10月-03。3.0点。 北海道東部の港で、マスの解体バイトをする7人。ある日一人が死亡し、警察に通報しようとするが、皆訳ありで通報を逡巡する。犯人は残りの6人の中にいるのか。。 少しヒネったクローズドサークルもの。テンポ良くそれぞれの訳ありを披露していく。読みやすかった。 ...

10月-03。3.0点。 北海道東部の港で、マスの解体バイトをする7人。ある日一人が死亡し、警察に通報しようとするが、皆訳ありで通報を逡巡する。犯人は残りの6人の中にいるのか。。 少しヒネったクローズドサークルもの。テンポ良くそれぞれの訳ありを披露していく。読みやすかった。 意外とラストはあっさりだったかな。

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2022/08/13

7人の季節労働者、お互い身も知らず一過性の関係のはずが1人の死によって警察を呼ぶか呼ばないかかで曰くありの過去を持つ人らと判明。母親からの束縛から逃げ出した家出人。オーバーステイの中国人、DVから逃げ出した主婦、介護放棄した孫息子、盗聴マニアが発覚し退職、事情が事情だから仕方ない...

7人の季節労働者、お互い身も知らず一過性の関係のはずが1人の死によって警察を呼ぶか呼ばないかかで曰くありの過去を持つ人らと判明。母親からの束縛から逃げ出した家出人。オーバーステイの中国人、DVから逃げ出した主婦、介護放棄した孫息子、盗聴マニアが発覚し退職、事情が事情だから仕方ないねって言えるものでもない。自分ならどうするのだろう。警察に通報するだろか?助けてあげる事ができないからそのまま?? 人と深く関わると碌な事ないと教えられた本でもある。

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2022/06/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトル、表紙の仄暗い感じに惹かれて読了です。 短期アルバイトの仲間の1人が死体で見つかったので、1人が警察に通報しようとするのをほかのみんなが止めるお話です。( 説明下手… ) 割と早い序盤に「全員に秘密がある」のが分かって、そこからはかなりテンポよくノンストップで全員の秘密が暴かれていくので、ストレスなく読めて面白かったです。 途中、あるキャラの過去が14歳から24歳までの自分の境遇とかなり似通っていて、お腹の辺りがキリキリと痛くなりました。自分は嫌だからって孫に介護を押し付ける家族は許さん( '-' )個人的に1番まともだと思ってた人が怖かった…。 一晩での物語でしたが、結末は意外で読後感はスッキリ!とはいきませんが嫌いでは無いです。サスペンスというより、人間ドラマなお話でした。

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2022/05/30

こういう展開は初めてです。誰しも逃げていい時はあると思うけれどこれは違うような…。それぞれ事情はあるのはわかるけれど、ずっと逃げてて言い訳じゃないような…。危うすぎる関係性ですし。

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2022/04/07

北海道の港町、漁協の季節限定アルバイトに参加した7人の男女。その場限りの付き合いという気楽な関係の中で、不意に起こった一人の死。そしてそこから次々暴き出される、各人の抱えた秘密。事件の真相は何なのか、そしてここに集った人たちの正体は。サスペンス感溢れる展開のミステリです。 登場人...

北海道の港町、漁協の季節限定アルバイトに参加した7人の男女。その場限りの付き合いという気楽な関係の中で、不意に起こった一人の死。そしてそこから次々暴き出される、各人の抱えた秘密。事件の真相は何なのか、そしてここに集った人たちの正体は。サスペンス感溢れる展開のミステリです。 登場人物全員訳ありな感じは最初から出ているものの、物語が進むにつれて増す不審さにぞくぞくしました。人が死んでいるにも関わらず通報をためらう人、その一方で通報を強行しようとする人。訳ありな人たちの秘密が明かされ、しかし彼らには彼らなりの事情があるのだとわかってくると、同情する気持ちにもなります。たしかに犯罪者ではあるけれど、決して悪人ではないと思うのですよね、あの人もあの人も。 その一方で、後ろめたさなどなかったはずのあの人やあの人の生き方に、気持ち悪さのようなものを覚えてしまったりもしました。いや、わからなくはないけれど……それはダメでしょ。ただ、その線引きがどこにあるのかと尋ねられると、明確に答えることはできないんですよね。正しいことではないと思うけれど、これを単に罪として責めてよいものなのかなあ。 結局ここに集まった人たちに共通するのは、みんな居場所がなかったということ。夜が明けるように、彼らが居場所を見つけることはできるのでしょうか。

Posted byブクログ

2022/03/31

クローズドミステリーかと思ったが、なかなかうまくまとまっていたと思う。 登場人物しかでて来ないが、それぞれの回想を通じて奥深い描写になっている。正解か不正解を求めるのではなく、解決出来ない現実がある以上これが理想に近いのではと思わされた。

Posted byブクログ