真夜中の底で君を待つ の商品レビュー
言葉や文字で表現することの大切さに改めて気付かされた。 汐見先生の本は文章が読みやすいから好き。すらすら文章が頭に入ってくるから、また次の本が読みたくなる。
Posted by
まいったなぁ。面白かったよぉ。 14歳の娘が「まあまあ、面白い。パパ、読む?」と言って渡された本。 娘はライトノベルの恋愛どっぷりで、どっちかが死んじゃう系が好きだから、その先入観たっぷりで読み始めた。 途中までコミュ障気味(言葉がきつくてごめんなさい)の男女が徐々に惹かれあっ...
まいったなぁ。面白かったよぉ。 14歳の娘が「まあまあ、面白い。パパ、読む?」と言って渡された本。 娘はライトノベルの恋愛どっぷりで、どっちかが死んじゃう系が好きだから、その先入観たっぷりで読み始めた。 途中までコミュ障気味(言葉がきつくてごめんなさい)の男女が徐々に惹かれあっていくので、上述の先入観で「で、どっちが死ぬねん?」なんて思いながら読み進めていたが、単純な好き好き大好きにならない。チューもしない。 それどころかラスト近くで、自分を変えようとするヒロインが父親に電話する場面で、2人の娘を持つ父親である私の目をウルウルさせてくれた。 ラストも刺さって、彼氏の方は小説家で、その創作の意義を滔々と語るくだりがある。私も趣味で小説を書くので、「そう、そうなんだよ!何かひとつでも読んでくれる人に伝えたいだよ!」と共感してしまった。。。 14歳の娘には「まあまあ」でも、小説を書くのが趣味で2児の父親の私には、ぐっ!と刺さる小説でした!!
Posted by
普段読まない本だろうなと手にしたら何か吸い込まれるような装丁だった 物語は深い話でもなく、過剰に悲劇のヒロイン要素が多いように思えた(狙いの対象年齢じゃないと分かって読み始めてる)だから10代向け?を感じてしまった けれど言葉が詰まって出てこない場面や夜ひとりの場面は刺さるものが...
普段読まない本だろうなと手にしたら何か吸い込まれるような装丁だった 物語は深い話でもなく、過剰に悲劇のヒロイン要素が多いように思えた(狙いの対象年齢じゃないと分かって読み始めてる)だから10代向け?を感じてしまった けれど言葉が詰まって出てこない場面や夜ひとりの場面は刺さるものがあったし、ラストは優しさと優しさの素敵な物語だったなと
Posted by
ずっと真夜中の底にいるような心情だった2人が、お互いの言葉の力によって立ち直り一歩踏み出せる様子が素敵な描写で書かれており、勇気をもらえる1冊でした。
Posted by
昨今の「泣かせればいいんでしょ?」のような内容とは違って、自分が求めていた静かで落ち着いて?読める話でした。あと、「言の葉の庭」に近いものを感じました。 言葉にして伝えないと気持ちは伝わらないことを再認識させられます。しかし、作中にある通り「言葉」は聞き手の捉え方によって武器にも...
昨今の「泣かせればいいんでしょ?」のような内容とは違って、自分が求めていた静かで落ち着いて?読める話でした。あと、「言の葉の庭」に近いものを感じました。 言葉にして伝えないと気持ちは伝わらないことを再認識させられます。しかし、作中にある通り「言葉」は聞き手の捉え方によって武器にも盾にも鎧にもなってしまい、使い方が難しいことを教えてくれます。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
大好きな汐見先生の本。 高校時代の孤独を感じていたときや、受験勉強のときに本に書かれた言葉に助けられたことを思い出した。 本を読むことによって、現実の行き詰まりの解決策を見いだせたり、心が救われたりした。言葉によって人を傷つけてしまうこともあるけれど、私は言葉によって人を救えるような人になりたい。 また、言葉だけでなく行動によって人を笑顔にできるように心がける。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自分も更紗と同じで、思っていることを言葉にすることがあまり得意ではない。 人に怒られているとき、心では様々な感情や相手に言い返したいことが溢れ出てくるのに、実際には 口に出さず、黙って気持ちを押し殺してしまっている。 また、焦ったり不安になると涙が出てきて止まらなくなる。なんで泣いているのと聞かれたときにも 答えは心の中で決まっているのに口に出すのが難しく、時間がすぎるのを待つことしかできない。 「思っていることは言葉にしないと伝わらない」と親によく言われるが、確かに言葉にしないと相手には伝わらないし、自分の気持ちをわかってもらえないけど、まず言葉にすることにすごく勇気がいるし、自分の気持ちを言葉で表現するってことに難しさを感じる。 でも時には自分から発言したり声をかけることで同じ思いをしている人を見つけられたり、人との関わりがうまく行ったりする。 相手にとってはちょっとしたことでも自分にとっては心の支えになるくらい助けられたり、その経験を活かして他の人を救うことだってできる。 言葉は常に自分達の周りにあって、心を温めてくれるような良いこともある反面、この本の主人公2人の過去みたいに心に深く刺さって抜けないような凶暴な矢にもなる。 実際に自分も心が痛めつけられたことはあるし、無意識に人を傷つけていることも少なくともあると思う。人間関係に悩みはつきものだし、語弊や誤解をうんだりすることも多々あるけど、そのまんまにして後悔したり、ずっと考えるより言葉にして正したり伝えるほうがよっぽどいいと思う。 勇気を出して伝えたのに思った通りにならないことだってあると思うけど、言葉にできたことってすごいし心に少しだけ余裕ができるから、たまには思い切ることも大事だなと考えさせられた作品でした。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー これは他の人にも言っているけど、1番はこれからの自分に向けて書いたことなのでそこまで深く考えないで下さい。 最後まで読んでくれた人はありがとうございます。 長文になってしまい申し訳ございませんでした。
Posted by
他の作品とは違う良さが出ていると思いました。汐見さんにしか出せない表現がとても好きです。汐見さんの作品がお好きな方にオススメします!
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
黒縁さんが出てきて、ああこの人が多分汐見さんなんだろうとおもった。何も知らないから何も言えないけど、きっとそうやってこの人も言葉を紡いできたんだろうなと 高校生みたいな本だったな
Posted by
人にどう自分の思いを伝えたらいいのかわからない。 学校でもバイト先でも、そして一緒に暮らしている父親とも会話の無いすれちがいの生活 辛いことがあった日は秘密のおまじないで紛らわす日々の中 バイト先の喫茶店の常連客「黒緑さん」と少しずつ会話をかわすようになる。決しておしゃべりが得意...
人にどう自分の思いを伝えたらいいのかわからない。 学校でもバイト先でも、そして一緒に暮らしている父親とも会話の無いすれちがいの生活 辛いことがあった日は秘密のおまじないで紛らわす日々の中 バイト先の喫茶店の常連客「黒緑さん」と少しずつ会話をかわすようになる。決しておしゃべりが得意でない二人のゆったりとしたテンポの会話。その短時間が心地よい、 家族がバラバラになった悲しみ、捨てられる恐怖を抱える更紗。一方一見優しくて穏やかな余裕のある大人の「黒緑さん」も家族関係で辛い傷を抱えていて。そんな二人が初めて出会った日の出来事もあきらかとなり、彼らの縁を信じずにはいられない
Posted by