オリンピックにふれる の商品レビュー
この本を読んだのは東京オリンピックのあと。 コロナ禍で行われたオリンピックになんとなく情があって思わず手に取った。 その本が、題名変更され文庫化されると言うことで、感想書いてないやと(笑) 単行本の題名の通り、少しだけオリンピックにふれた、様々な国の、ちょっとうまくいかない世界が...
この本を読んだのは東京オリンピックのあと。 コロナ禍で行われたオリンピックになんとなく情があって思わず手に取った。 その本が、題名変更され文庫化されると言うことで、感想書いてないやと(笑) 単行本の題名の通り、少しだけオリンピックにふれた、様々な国の、ちょっとうまくいかない世界が描かれていたような。 スポーツスポーツしてなくて、これはこれで滲みた作品でした。 文庫化されたら立ち読みで後書き見よ(笑)
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どのお話もちょっとづつ悲しい でも、そんなものかもしれない もちろんいいことばかりじゃないし オリンピックにふれる・・・のか
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香港、上海、ソウル、東京を舞台にした4編。 オリンピックは隠し味程度。 東京以外は展開は小さく、まぁそこそこでうまくいっているとは言えない人の機微な感情を穏やかに描いている。 読者が穏やかなムードなら響くかもね。今の自分的には頭に入らなかった。情景描写が繊細ですが、逆に入ってこな...
香港、上海、ソウル、東京を舞台にした4編。 オリンピックは隠し味程度。 東京以外は展開は小さく、まぁそこそこでうまくいっているとは言えない人の機微な感情を穏やかに描いている。 読者が穏やかなムードなら響くかもね。今の自分的には頭に入らなかった。情景描写が繊細ですが、逆に入ってこない。 音楽に例えるなら美しいストリングスのインストが流れ続けているが盛り上がらず飽きてしまう感じでした。
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オリンピックがお話のどこかを一瞬よぎったりする短編集。 周回遅れ、パリオリンピックの最中に読むのもいとをかし。 今のパリの祝祭めいた会場の様子と、東京を扱った最後の一編との落差(そうそうそんな感じだったよ、と思い出した)に、東京オリンピックとは、つくづくとことんどこまでも運に見放...
オリンピックがお話のどこかを一瞬よぎったりする短編集。 周回遅れ、パリオリンピックの最中に読むのもいとをかし。 今のパリの祝祭めいた会場の様子と、東京を扱った最後の一編との落差(そうそうそんな感じだったよ、と思い出した)に、東京オリンピックとは、つくづくとことんどこまでも運に見放された大会だったとの感慨を新たにした。
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スポーツがテーマの短編4篇。 タイトルの「オリンピックにふれる」は「東京花火」に直接関わってくる。 コロナ禍で無観客で行われた2021年のオリンピック東京大会。 もしコロナがなかったとしても実際に競技場まで足を運んだかは怪しいものだが、参加できそうでできなかったという不全感は抱...
スポーツがテーマの短編4篇。 タイトルの「オリンピックにふれる」は「東京花火」に直接関わってくる。 コロナ禍で無観客で行われた2021年のオリンピック東京大会。 もしコロナがなかったとしても実際に競技場まで足を運んだかは怪しいものだが、参加できそうでできなかったという不全感は抱えている。 「東京花火」を読んだ時、だから藤井がなぜあんなにくだらないトライをしてまで、オリンピックにふれようとしたのか、なんだか痛切に共感できた。 そもそも、東京という街自体が、ふれられそうでふれられない街だ。 生まれてこの方、ずっと東京に住んでいて、ほとんどの時間を都内で過ごしているけれど、この街の一員であると思えたことはほとんどない。 ♪Paprika/Japanese Breakfast(2021)
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東京花火 吉田修一さんは、国立競技場周辺に住まれていた認識。 何より物理的に近い場所に住んでいたことがある、もしくは住まれているから、人一倍、いや人十倍くらいオリンピックを自分ごとのように楽しみにしていたのではないか。 この小説の臨場感は、テーマと文章力の組み合わせで大優勝。...
東京花火 吉田修一さんは、国立競技場周辺に住まれていた認識。 何より物理的に近い場所に住んでいたことがある、もしくは住まれているから、人一倍、いや人十倍くらいオリンピックを自分ごとのように楽しみにしていたのではないか。 この小説の臨場感は、テーマと文章力の組み合わせで大優勝。私としても最高にすきなテイストだった。 ちなみに私も、東京オリンピックの開会式のときは外苑前にいた。 お昼には五輪飛行を行う「ブルーインパルス」が空を舞ったため通行人みんなが空を見上げたり、 オリンピック関係者用の顔つきストラップを首から下げる外国人が行き来する光景に非日常を感じて興奮するなどしたっけ。 私も藤井も、それからあの日外苑前にいた人はみんな、コロナ禍ではあるが外出しあの場に行って、生きてる間にもう二度とないであろう「東京オリンピックが開催された年に東京に住んでいる」という事実を、優越感を、語り継げるくらいの経験に落とし込みたかったんだ。
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各国のアスリートの話 海外ものは苦手だけど、さらりと読めた 1番好きだったのは最後の章 コロナ禍での東京オリンピックについて
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香港、上海、ソウル、東京を舞台にスポーツ選手の光と翳が描かれた短篇集。4つの都市が舞台であり、どの作品も、その土地の情景や人々の息遣いが目に浮かんでくる。ラストの短編「東京花火」は東京オリンピックを描いた作品で、一番面白かった。最近の吉田(修一)さんの作品はエンタメ系が多かったが...
香港、上海、ソウル、東京を舞台にスポーツ選手の光と翳が描かれた短篇集。4つの都市が舞台であり、どの作品も、その土地の情景や人々の息遣いが目に浮かんでくる。ラストの短編「東京花火」は東京オリンピックを描いた作品で、一番面白かった。最近の吉田(修一)さんの作品はエンタメ系が多かったが、この作品は純文学っぽいというか純文学(そういえば吉田さんは芥川賞作家だった)。「怒り」や「悪人」ではない純文学路線の吉田さんの作品が読みたい方はぜひ。
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短編集であるのだが、物語全体を通して、登場人物を取り巻く背景や生活の息づかいが感じられる。 躍動感であり静寂であり、絶妙なさじ加減は作者の才能なんだろう。 設定もごく普通で、登場人物はたいして特徴もないけれどコロナ禍をおり混ぜて描かれた《東京編》が自分は好き。 文中より。...
短編集であるのだが、物語全体を通して、登場人物を取り巻く背景や生活の息づかいが感じられる。 躍動感であり静寂であり、絶妙なさじ加減は作者の才能なんだろう。 設定もごく普通で、登場人物はたいして特徴もないけれどコロナ禍をおり混ぜて描かれた《東京編》が自分は好き。 文中より。 スポーツが教えてくれるのは勝つことじゃない。 負けてもいいってことだ。 負けることが、決してかっこ悪いことじゃないってことをスポーツは教えてくれるんだ。
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『パレード』から吉田修一さんを追いかけているけど、この本もやっぱり吉田さんの匂いがする。 文章や行間や、なんと表現したら良いか、登場人物の淡々とした感じや、どことなく近未来的な流れが吉田修一だなぁと思う。 最後の『東京花火』に出てくる、「東京とは、一体どこにあるのだろうか」とい...
『パレード』から吉田修一さんを追いかけているけど、この本もやっぱり吉田さんの匂いがする。 文章や行間や、なんと表現したら良いか、登場人物の淡々とした感じや、どことなく近未来的な流れが吉田修一だなぁと思う。 最後の『東京花火』に出てくる、「東京とは、一体どこにあるのだろうか」という問いは、上京した18歳の頃から私も考えている。 新宿でも池袋でも渋谷でもなく、でもそのどれでもあり、実在するようなしないような、東京に憧れる人達が作り上げる東京のようなもの。 同じようなことを吉田さんも考えていたとしたら、嬉しい。 「何かが駄目になったからといって、すべてを諦めることもないのだ」97ページ
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