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せき越えぬ の商品レビュー

3.9

17件のお客様レビュー

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2021/12/23

「そこがうらやましくもあり、眩しくもある。わからぬと言いながら、おまえの描く先々には、必ず望みがあるからな」

Posted byブクログ

2021/11/24

202110/箱根の関所を舞台に関所役人・関所を超えようとする人達のエピソードを描いた短編連作集。主人公の「武一」こと武藤一之介が律儀で実直だけど、堅苦しさはなく能天気という性格なのも良かった。それぞれの章タイトル(せき越えぬ/氷目付/涼暮れ撫子/相撲始末/瓦の州/関を越える者)...

202110/箱根の関所を舞台に関所役人・関所を超えようとする人達のエピソードを描いた短編連作集。主人公の「武一」こと武藤一之介が律儀で実直だけど、堅苦しさはなく能天気という性格なのも良かった。それぞれの章タイトル(せき越えぬ/氷目付/涼暮れ撫子/相撲始末/瓦の州/関を越える者)も見事。関所役人の日常描写等も面白かった。

Posted byブクログ

2021/11/01

せき越えぬ/氷目付/涼暮れ撫子/ 相撲始末/瓦の州/関を越える者 武藤一之介 武一と呼ばれる彼は、文より武が得意。柔らかなその頭で考えながら物事に対処していく。相手の地位を横において人として付き合う姿勢には好感しかない。 彼は友の難題にどんな対応をしていくのか……清々しくて嬉し...

せき越えぬ/氷目付/涼暮れ撫子/ 相撲始末/瓦の州/関を越える者 武藤一之介 武一と呼ばれる彼は、文より武が得意。柔らかなその頭で考えながら物事に対処していく。相手の地位を横において人として付き合う姿勢には好感しかない。 彼は友の難題にどんな対応をしていくのか……清々しくて嬉しくなった ふふふ

Posted byブクログ

2021/10/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

箱根の関所。 改めて、どうして? ここまで厳しくしなくればならなかったのか、初めて意識しましたね。 歴史だけではわからないこともあるなぁとしみじみ。

Posted byブクログ

2021/10/22

武士が主人公のお話は堅苦しそうで、どうかなと思いながら読み始めたが、武一や彼の父親と道場の師匠など身分にこだわらない人々のおかげで楽しげな会話が多く、宿場町で気軽に呑む場面も良い。 箱根の関という、有名だが実態を見聞きしたことがあまり無かった機関が細かく描かれて興味深い。関所での...

武士が主人公のお話は堅苦しそうで、どうかなと思いながら読み始めたが、武一や彼の父親と道場の師匠など身分にこだわらない人々のおかげで楽しげな会話が多く、宿場町で気軽に呑む場面も良い。 箱根の関という、有名だが実態を見聞きしたことがあまり無かった機関が細かく描かれて興味深い。関所での少し退屈な日常業務と時々起こる小さな事件、現代のサラリーマンにもありそうな人間関係など、バランスがよく読みやすかった。 出産を迎えた夫婦を救う「相撲始末」に心温まる。赤子だろうと女には女手形が必要とは驚き呆れた。 友人たちも上司もそれぞれ個性的でとても魅力的。足軽の衛吉君は表彰ものだ。 終盤の大事件に迫っていくにつれ益々目が離せなくなる。フィクションと史実の混ざり具合が絶妙なのだろうなと思う。

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2021/10/19

箱根関所をめぐる人間模様という時代物を読んだ。しかも、作者はついこの前に『心淋し川』で直木賞を受賞なさった西條奈加さんです。 箱根の関所は幕府管轄とはいえ小田原藩に丸投げだったのです。そりゃそう、箱根峠は小田原しか登れない。そこで小田原藩の上級・下級武士たちが関所の役目につくので...

箱根関所をめぐる人間模様という時代物を読んだ。しかも、作者はついこの前に『心淋し川』で直木賞を受賞なさった西條奈加さんです。 箱根の関所は幕府管轄とはいえ小田原藩に丸投げだったのです。そりゃそう、箱根峠は小田原しか登れない。そこで小田原藩の上級・下級武士たちが関所の役目につくのですが、組織有ればパワハラあり、仲間意識もうまれてくる。 若き青年「武藤一之介(たけとういちのすけ=ぶいち)」は熱きこころもて親友との交流に、初恋のやるせなさに身をゆだね、日々悩みながら成長していくのだった。 筆運びよし、いろいろよく調べてあって、はぎれがいいですね。『せき越えぬ』の意味深だこと!小さな章立ての「凉暮れ撫子(すずくれなでしこ)」なんて逸品。 駅哀愁ものがたり、昔は関所が舞台だった!

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2021/10/06

箱根関所の連作短編長編。幕末の黎明期とでもいうときの時代小説。清々しいまでの純粋さを味わえた。西條さんの小説らしい人情劇だった。市井の人の心意気とか真っ直ぐさとか、暖かさがあって気持ちがいいし、自分もそうありたいと思わせてくれる。個人的には、もう少し広げて欲しいもう少し読みたい気...

箱根関所の連作短編長編。幕末の黎明期とでもいうときの時代小説。清々しいまでの純粋さを味わえた。西條さんの小説らしい人情劇だった。市井の人の心意気とか真っ直ぐさとか、暖かさがあって気持ちがいいし、自分もそうありたいと思わせてくれる。個人的には、もう少し広げて欲しいもう少し読みたい気もするが、想像することもまたいいのかもしれない。

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