御蔵入改事件帳 しくじり蕎麦 の商品レビュー

早見俊(著者)

2022/09/01

四話からなるのだけど､「しくじり」と頭について､それぞれのしくじりで　起こった原因を解明していく。

最初の蕎麦のしくじりは､　現在でも　大食家のテレビ番組があり､次から次へと　料理が､口に入っていく姿を見て､不思議に思う事だが､やはり､慣れない者が､実行したら、身体を壊すのが、当然だと思う。
ここでは、命を落とす事になるのだけど、婚約者が居ながらにして浮気するような相手では､自業自得かも…

二話の　幇間では､一人二役になっていて､結果は､誰も被害が無かったのは､良かったけど､この幇間の父親は､息子を亡くしたと､ずっと思いながら､歳を重ねるのだろうか?と､少し､哀れに思った。

三話「忠臣蔵」は､お紺が､入った居酒屋の主人が､御家老様という設定で､息子の名前も忠臣蔵と同じく､力　なんて！
面白い！
お紺のｽﾘの腕前も　こんな風に､良い方向へと､…くﾉ一では無いけど(笑)

四話の「同心」では､しくじりではなくて、陥れられた状態であるけど､最後は､飛び道具まで､出たけど､但馬のｻｰﾍﾞﾙが､銃口に差し込まれ跳ね上げられるなんてことも､…　
最後は､猪のぼたん鍋！
葱を食べた但馬が､熱い葱の芯が､喉に直撃で､詰まらせるという落ちで､終わっていた！
余り､人を殺めずに､面白い話にしてあると思いながら､本を閉じた！

2021/09/10

南町奉行所元臨時廻り同心の大門武蔵は、御蔵入改の同僚である幇間・喜多八に唆され、蕎麦の大食い大会に出場したが……（表題作）。文庫書き下ろし。