グリーン・ジャイアント の商品レビュー
気候変動問題をビジネスとしてどう捉えられているかを複数プレイヤーの視点から概説されている本。 現在の動向をキャッチアップする観点で、大変参考になりました。
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・国境炭素税の検討 一種の関税。輸入品に対して、その製品が生産国で作られた際に出たCO2の量に応じて課税 →環境規制の緩い新興国には不利!? ・中国の主力は未だに石炭火力発電で、新規建設計画もある。一方で再エネ化も進んでいて3割程度を占める。 ・再エネ(特に太陽光、風力)の最...
・国境炭素税の検討 一種の関税。輸入品に対して、その製品が生産国で作られた際に出たCO2の量に応じて課税 →環境規制の緩い新興国には不利!? ・中国の主力は未だに石炭火力発電で、新規建設計画もある。一方で再エネ化も進んでいて3割程度を占める。 ・再エネ(特に太陽光、風力)の最大の弱点は安定性であり、蓄電技術が進化しない限り電気の需要と供給量は一致させる必要があり、出力調整のしやすいガス火力などが必要 ・デンマークのグリーンジャイアント、オーステッドは洋上風力発電のトップランナー。コストも激減しており化石燃料よりも安い。 ・GPIFはESG指数で投資先を評価して投資判断や持株比率を決定している。 ・ヨーロッパではEV促進のために、各自動車メーカーの販売する自動車トータルの平均二酸化炭素排出量に規制をかけた。超えたら罰金、余れば販売可能(クレジット化) ・トヨタの切札「全固体電池」「水素自動車」 トヨタはEVはやりたくないが、全固体電池は航続距離の短さというEVの弱点を覆せる。水素自動車についてはガソリン車と駆動機構が一緒なため、エンジン製造に関わる技術や雇用を守ることができる。 ・オートリー(北米発)の代替ミルク=オーツミルク →実は代替肉よりも市場規模が大きい。21年上場 植物性ミルク市場は、1位アーモンドミルク 2位オーツミルク。 ・原発について 原発ベンチャー「テラパワー」、小型原発「ニュースケール」など、新型原発への注目が増している。 ・日本の生きる道 アンモニアを燃料とした火力発電 「クリーン水素」は再エネによる水素の製造が必要であるため、再エネに余力がある北欧等から調達するしかない。水素の搬送手段は確立されておらず、キャリアとしてのアンモニア利用の考えがあるが、それならアンモニアを直接燃焼させてしまえば良い。そしてその技術は世界ではあまり注目されていない。NOx除去技術においては日本は世界トップクラスである。
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【世界の環境ビジネスはここまで来ている!】2020年、再エネ企業が石油トップを時価総額で超えた――世界を動かす気候変動ビジネスの最前線。出遅れる日本に勝ち筋はあるか?
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