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ガラスの海を渡る舟 の商品レビュー

4.1

322件のお客様レビュー

  1. 5つ

    101

  2. 4つ

    134

  3. 3つ

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2025/12/15

私の好きな寺地はるなさんの本。 やっぱりいい。繊細で透明感があって心に染み入る。 祖父の残したガラス工房を継ぐ兄妹、道と羽衣子のお話。仲がいいとは言えないふたり。発達障害と思われる道は普通のことが上手くこなせない。羽衣子は平凡でない特別を求めているけどなかなか上手くいかない。お互...

私の好きな寺地はるなさんの本。 やっぱりいい。繊細で透明感があって心に染み入る。 祖父の残したガラス工房を継ぐ兄妹、道と羽衣子のお話。仲がいいとは言えないふたり。発達障害と思われる道は普通のことが上手くこなせない。羽衣子は平凡でない特別を求めているけどなかなか上手くいかない。お互いが理解できないし苦手なふたり。 羽衣子のしんどさを想った。しょうもないと思っている兄にはガラス作りの特別な能力がある。母はいつも兄を見ている。自分は何者にもなれないのではないか、そんな焦りと葛藤の日々。 道は道でしんどかったね。みんなが普通にできることができない自分を持て余して、苦しかった。 十年の年月の中でのいくつかのきっかけがあり、少しずつ相手を理解して受入れて近づいていく。その過程を丁寧に描いていて、淡々としているようで温かで、心に沁みます。 道の言葉にははっとさせられました。 “悲しみの最中で前を向けないならそれはまだ前を向くべき時ではない。準備ができていないのに前を向くのは間違っている。前を向きなさいという人は受け止める力がなくて弱いからだ。” “他人の感情は天候のようなもの。コントロールできないから雨が降ったら傘をさすみたいに対処すればいいんだな。”

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2025/12/13

兄弟も夫婦も一人一人違う人間で、まったく同じ人間なんていない、凸凹は補い合って一つになれるんじゃないかなと思いました。

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2025/12/09

ガラス工房で働くことになった姉、「特別な存在になりたい」と思う羽衣子と、「臨機応変」「空気を読む」ことができない弟、道との微妙な距離感や人間模様が描かれた作品。 「信頼」と「期待」は違うんだな、ということを学ばせてもらった。 みんなちがって、みんないい。 そんなことを思った本...

ガラス工房で働くことになった姉、「特別な存在になりたい」と思う羽衣子と、「臨機応変」「空気を読む」ことができない弟、道との微妙な距離感や人間模様が描かれた作品。 「信頼」と「期待」は違うんだな、ということを学ばせてもらった。 みんなちがって、みんないい。 そんなことを思った本だった。

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2025/12/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

私自身も羽衣子と同じように、道は特別だから、障害があるけど輝くものを持ってる、と思ってしまっていた。ハッとさせられた。 あっという間に読み終えたし、没頭しすぎて現実に戻るのが大変なくらいだった笑

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2025/11/30

主人公の一人「道」に自分を重ねた。落ち着きがなく教室を抜け出し、他人との距離感が分からず、友だちができず、他人の気持ちが分からなかった子どもの頃。でも「道」のように真っ直ぐで優しい人間ではなかった。言葉の伝え方、「普通」とは、いろいろと考えさせられた。

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2025/11/19

ガラス工房を営む兄妹の2011年から2021年までの10年間。 ガラス製作に対するこだわりや劣等感、兄妹のわだかまり、家族間のすれ違い、新しい出会いや別れ…。 ガラス作品の中でも骨壷を物語の主軸に死生観も。 どっちが正しいとか悪いとか、言い切れないのが家族、とりわけ兄妹だなと...

ガラス工房を営む兄妹の2011年から2021年までの10年間。 ガラス製作に対するこだわりや劣等感、兄妹のわだかまり、家族間のすれ違い、新しい出会いや別れ…。 ガラス作品の中でも骨壷を物語の主軸に死生観も。 どっちが正しいとか悪いとか、言い切れないのが家族、とりわけ兄妹だなと実感。 とりあえず茂木くんがめっちゃ良いやつでした。 2人が作ったガラス作品を見てみたくなる。

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2025/11/03

羽衣子と道がガラス工房を通じてお互いを理解し合っていく様子がすごく良かった 家族の絆はいい意味でも、悪い意味でも簡単に切り離せないんだな

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2025/10/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ガラス製作の溶解炉から放たれる熱は1300度以上。 まぶしい炉をひたすらに見つめ、ガラス職人は作品と向き合う。 それは「燃える海」へ漕ぎ出す小さな小舟に例えられている。 頭で描いた通りになることはないけれど、思い描くゴールの方向へ、ただひたすらにオールを漕ぐしかない…… ガラス職人の静謐な心理描写が貴いと思った。 物語は、 祖父のガラス工房を引き継ぐことになった兄と妹のお話。 ガラス職人として、人として、成長していく二人を見守るように読み耽った。 兄の道は、おそらく発達障がいを抱えていて、誰からも理解されない、理解できないという苦しみの中で生きている。 一方、妹の羽衣子は、いわゆる「きょうだい児」の苦しみを抱えて生きてきた。 お互いに嫌悪感と妬ましさを抱いて再稼働することになった工房で、 骨壺を作りたい道と、 骨壺に関わりたくない羽衣子は、 同じ方向に向かってオールを漕ぐこともままならない。 そんな二人が、身近な人たちや骨壺をオーダーする人たちの生と死に触れる中で少しずつ歩み寄る。 ガラスの海は孤独な海ではなかった。 他者のことを理解するなんて難しいし、 スキルや技術が望み通りにすぐに上達することもない。 それでも、兄妹ふたりでオールを漕ぐことを諦めない。 不器用にぶつかり合いながら絆を強くする兄妹の姿に、最後にはなんだか励まされるような気持ちになった。 空気読めないのに本質を突いてくる道のちょっとした言葉もまた心に沁みた~

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2025/10/14

羽衣子がまさに自分すぎてびっくりした、、 自分が今もがいてあがいてることってこういうことだったのか、って言語化されて新たに自覚した。 自分が特別な人間だと思い込んで、人とは違うと偉そうに心の中で周りの人を見下している。そのプライドの高さが漏れ出てるんだろうなぁ、と。恥ずかしい。 ...

羽衣子がまさに自分すぎてびっくりした、、 自分が今もがいてあがいてることってこういうことだったのか、って言語化されて新たに自覚した。 自分が特別な人間だと思い込んで、人とは違うと偉そうに心の中で周りの人を見下している。そのプライドの高さが漏れ出てるんだろうなぁ、と。恥ずかしい。 羽衣子はその点ガラスに向き合う毎日がある、ってことだったけど、私の場合どうなんだろう、って考えさせられる、、。

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2025/10/05

祖父のガラス工房を継いだ羽衣子と道の兄弟。適応障害気味の道の真っ直ぐな言葉がいちいち刺さる。物語が進むにつれ面白い。

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