共犯者 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
久々の三羽省吾は、勢いノリノリ系じゃなく、社会派ミステリー系の小説。岐阜の山奥で発見された死体遺棄事件を追う三流週刊誌の記者宮治。独特の嗅覚で「何かある」と感じた宮治はこの事件を執拗に追ううちに、兄弟と家族を巻き込んだ真相に迫っていく。ミステリーと書いたが、核心は兄弟妹や家族の在り方を問うところ。犯人探しやトリック崩しをしている中で見えてくる家族の関りが深くて愛おしくて読ませる。 週刊誌とワイドショー的なものが大嫌いで、出来るだけ自分から遠ざけておきたいと思っている。それでも読書、それも小説読みを趣味としている以上、文春や新潮といった出版社にはお世話にならざるを得ないことにジレンマを感じている。 そんな中で読んだこの本、フィクションだということで大きく間引いても、ゴシップ記事を書く記者にも家族がいて生活があって矜持を持って生きているんだということが分からなくもない…という気になった。 それでもやっぱり、週刊誌とワイドショーは嫌い。求めてるヤツらがいるから存在してる必要悪なのかもしれないが、反吐が出るほど嫌いである。
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うーん、これまで読んだものより、何故だろう?スピード感?ストーリー?テーマ?わからないが、いつもの面白さは無かった気がする。 比較しなければこれはこれでそこそこ面白いのだけれど。 酷なこと言えば、最後にダラダラとなんだか後出しジャンケンみたいに、ドヤ顔した台詞たちが並んでいるよう...
うーん、これまで読んだものより、何故だろう?スピード感?ストーリー?テーマ?わからないが、いつもの面白さは無かった気がする。 比較しなければこれはこれでそこそこ面白いのだけれど。 酷なこと言えば、最後にダラダラとなんだか後出しジャンケンみたいに、ドヤ顔した台詞たちが並んでいるように思えた。
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2021-12-169 この作者のこれまでのカラッとしたユーモアも感じられる作品とは違って、血縁とか家族とかに焦点を当ててちょっと重い感じ。長編になったからかもしれんけどちょっと物語がバラけて集中力が続かない。主役を明確にした方が良かったのかも。次作に期待です。
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+++ デビュー20年、著者最高到達点となる、衝撃ミステリーサスペンス。 お前は、誰を守ろうとしてるんだ? 迷走する警察。暴走する世論。壊れゆく家族。 ひとつの殺人事件が、隠された過去の真相を炙り出していく。 その罪は赦されるか。愛と憎しみの衝撃サスペンスミステリー。 岐阜...
+++ デビュー20年、著者最高到達点となる、衝撃ミステリーサスペンス。 お前は、誰を守ろうとしてるんだ? 迷走する警察。暴走する世論。壊れゆく家族。 ひとつの殺人事件が、隠された過去の真相を炙り出していく。 その罪は赦されるか。愛と憎しみの衝撃サスペンスミステリー。 岐阜県の山中で顔面を激しく損壊された男性の遺体が発見された。取材に赴いた週刊誌記者の宮治は、警察が何かを隠していると疑う。隣県にはひとつ歳下の弟・夏樹が住んでいた。久々に弟の部屋に立ち寄った宮治は、その言動に不信感を抱く。弟が事件になんらか関わっているのかもしれない。報道の使命を貫くか、家族を守るか、宮治は揺れ動くが……。 +++ 家族とは何だろう。血縁であるということだけで、そうとは言えない。積み重ねてきた日々の事々のひとつひとつが、家族という共同体を築き上げていくのかもしれない。そこに、信頼や安心感が生まれ、互いを認め合い尊重し合う関係性が作られていくのだろう。とは言え、ただ血縁であるというそのことが、後の人生に大きな影響を与えることもある。難しいものである。読んでいる間も、読後も、切なさやるせなさが胸を満たす。虐待、報道の在り方など、考えさせられることも多い一冊だった。
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終盤にかけてどんどん引き込まれた。 主人公が警察ではなくゴシップ記者なので、犯人の追い込み方が新鮮でもあり、捜査どうなってんの?という思いもあるけど、とにかく個人的には色々目新しかった。
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