転がる検事に苔むさず の商品レビュー
検察の立場からの捜査がなんだか新鮮で面白かった!ドラマ化しても面白い作品だろうなって思います。 久我検事と倉沢検事、そして有村刑事の今後の活躍も見てみたい。
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130まほろ氏の作風にちょっと似てるところがあるね。少し文章が甘いけど展開はスッキリしててスピード感がある。もう一冊続きを読みたい感じですね。
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主人公の過去はさらっとし過ぎでイマイチだったけれど、こんなふにゃーとした主人公も良い。田中博検事との呑みのシーンが愉快。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
あらすじ 東京浅草。東京区検察庁浅草分室に勤務する検事、久我周平。部下の倉沢研修期間?で若く、気が強い。高架下で男性の遺体が発見される。河村友之、中古車販売店の社員。家族は兄がいるだけだ。幼い頃に両親を亡くし、兄が高校を中退して理容室で働きながら育ててくれたらしい。友之には武藤結花という恋人がいる。ボクシングジムで知り合った。 捜査に駆り出されたのは地域巡査の有村。.調べていくと、友之は法人の代表取締役になっていた。中古車販売と見せかけて麻薬を輸入していたのではないかという疑惑も出る。 久我たちが働く検察は小さめの部署。そのため、特捜部などの大きな組織からは下に見られることが多い。今芸能プロダクションの大きな事件を捜査するため、久我の事務所が使われることになった。 巡査の有村は、元プロボクサーの松井を尾行していたが、気付かれ重傷を負わされる。しかしそのおかげでわかったことがあった。松井は宝石店強盗の一人だった。5億円もの大金を奪った。さらに、松井の共犯者は武藤由花。強盗だけではなく脱税も目論んでいたのだった。武藤はドラックも使っていたが、怪しんだ友之を説得するためにドラッグを飲ませたのだった。 武藤松井を逮捕し、一件落着。しかし、久我たちは解決する直前、久我のライバル小橋から事件を取り上げられていた。ところがその後、二人は気づく。亡くなった友之の髭が綺麗に剃られていたことを。つまり亡くなる直前に会ったのは理容師の兄だったのだ。時すでに遅しで、兄は自殺していた。遺書を残して。ドラッグでハイになった弟にショックを受け、誤って死なせてしまったのだった。こうして事件は本当に決着がついた。久我は、先輩の元ヤメ検弁護士から誘いを受けていたが、断る。倉沢は研修期間を終え鹿児島へと赴任した。 手堅い作品だなー。これが作者のデビュー作らしい。ミステリーだけじゃなくて、お仕事小説でも読める。一番の感想は、検事の仕事って地味だなぁということ。小さな部署だからかな?でも日本全国の検事さんの大半は、こういう仕事をしているんじゃないだろうか。無銭飲食とかの。ドラマで見るように、裁判でバサバサ事件を解決するんじゃないんだろう。役所のように、手続きを踏んで、関係者から聞き取りして、書類を書いて、提出して・・・の繰り返しなんだろう。後輩倉沢のように、無茶捜査するなんていうのはフィクションだと思う。検事も組織の一部の人間としてコツコツ働いていくということがよく分かった。 あと、主人公の久我が面白い。人情味があって、曲がったことが嫌いで、容疑者を落とすことが上手い、世渡りは下手だけど、安心できる検事。しかし、大事な用事、なにか事件が起こる直前に必ず酔っ払ってる。組織内ライバル側の田中博宏という公認会計士を持つ検事と意気投合して、ベロベロに酔っ払うシーンが好きだ。次の作品にも是非登場してほしい。
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区検検事久我周平がどう活躍するか楽しみに読んだ。しかし、酔っ払ったり、一歩引いたり、家族に軽くあしらわれたりと期待した活躍が今一つ。最後はと期待したが、盛り上がりがなく結末を迎えた。その意味でスッキリしない部分が残る一冊。直島翔。1964年生まれ。
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08月-01。3.0点。 高架から転落した男性遺体。捜査に当たる主人公は、東京地検で不遇を託つ検事。薬物や密輸の疑いも出て、事件は思わぬ方向へ。。 検察内の勢力争いが、あまりにも露骨すぎた気がする。本筋の事件が上手く描写出来ていると思うので、少し残念。 シリーズ化するのかな。
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出世コースから外れた検事・久我修平、その部下のはねっ返りの倉沢ひとみ、真面目だがついていない交番巡査・有村誠司の3人が、自動車ディーラー営業職の男の転落死の真相に取り組む。転落死の裏には驚くべきことが隠されていた。一見冴えない久我だが、検事として確実な力量を持つがゆえに出世できな...
出世コースから外れた検事・久我修平、その部下のはねっ返りの倉沢ひとみ、真面目だがついていない交番巡査・有村誠司の3人が、自動車ディーラー営業職の男の転落死の真相に取り組む。転落死の裏には驚くべきことが隠されていた。一見冴えない久我だが、検事として確実な力量を持つがゆえに出世できないという矛盾。小橋という検事に徹底して妨害され馬鹿にされるのが、なかなかのストレスなのだが、物語が終わってみると、却って、久我の誠実さ、正義感が際立って来る。女検事の倉沢もそのはねっ返りぶりと短気さが最初鼻につくが、だんだんと許せてしまうのが不思議。巡査の有村君には好感が持てる。作者は元新聞記者で、検察庁に出入りしていたというだけあってリアル感があり、結構読ませる。
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検事が主人公の警察小説大賞受賞作。久我のキャラがイマイチ引き立たないというかボヤっとしているというか。倉沢や有村は読みながらイメージが立ち上がってくるのですが、久我はもう一息といったところでしょうか、出世コースを外れてしまった人物だけにちょっと影が薄いところもあり、そこは十分表現...
検事が主人公の警察小説大賞受賞作。久我のキャラがイマイチ引き立たないというかボヤっとしているというか。倉沢や有村は読みながらイメージが立ち上がってくるのですが、久我はもう一息といったところでしょうか、出世コースを外れてしまった人物だけにちょっと影が薄いところもあり、そこは十分表現できているように感じましたが、実は検事としての腕は相当なもので、そっちの描写に迫力を感じない。中庸な人物として描かれているような気がしてしまいます。倉沢や有村のほうがキャラ立ちしているのでそちらに喰われてしまっているかも…。それゆえ作品としても久我の活躍が楽しみ、というよりは倉沢や有村のほうに目線が向いてしまいます。 事件そのものはちょっと哀しい結末で、しんみりさせられる部分がありますね。ということで星は3つか4つか迷い3つにしました。が、この続編と思しき「恋する検事はわきまえない」もあるようなのでそちらに期待。
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デビュー作が第3回警察小説大賞‼ 著者は元検察担当の現役記者、豊富な取材経験と知識を武器に描かれた捜査や取調べなど、かなりリアリティに溢れていました。 ある夏の夜、猛然と走る車に落下してきた男、自殺か、他殺か。戸惑う刑事たちは自殺の線で進めるが、うしろ暗い影が見え隠れし始める...
デビュー作が第3回警察小説大賞‼ 著者は元検察担当の現役記者、豊富な取材経験と知識を武器に描かれた捜査や取調べなど、かなりリアリティに溢れていました。 ある夏の夜、猛然と走る車に落下してきた男、自殺か、他殺か。戸惑う刑事たちは自殺の線で進めるが、うしろ暗い影が見え隠れし始める。。。彼は、何かが気になり、、、この引っ掛かりが謎を解く鍵に……
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転がる検事に苔むさず 直島翔さん。 ドラマ化しそうな? お話。 デビュー作とは思えないほど、 完成されてました。 なかなかおもしろかった。
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