戦国「おんな家長」の群像 の商品レビュー
戦国時代、大名・国衆家において家長権を行使した女性達を広く紹介する内容であり、それらを通して同時代の家政運営における女性の役割の検討を試みる一冊。当主代行を成立させた社会条件や近世に向けたその意識の変化が興味深い。
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後継者不足などの事情で実質的にリーダーの役割を担ったそんな女性たちを本書では「おんな家長」と呼び、具体的な軌跡を紹介している本です。 史料がまともにないであろう中、丹念に考証されていると思います。
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やはり戦国無双的な戦姫は厳しいよう。 かの誾千代嬢すらリアルは地味です(^_^;) 本書では戦国時代に登場した女性領主達を おんな家長 とカテゴライズし研究すべきと提案。 大名クラスから国人領主級まで少ない資料を渉猟し彼女達の実相を描きだす。 外交交渉に領域統治に家臣団統制にと戦...
やはり戦国無双的な戦姫は厳しいよう。 かの誾千代嬢すらリアルは地味です(^_^;) 本書では戦国時代に登場した女性領主達を おんな家長 とカテゴライズし研究すべきと提案。 大名クラスから国人領主級まで少ない資料を渉猟し彼女達の実相を描きだす。 外交交渉に領域統治に家臣団統制にと戦国の群雄を相手に奮闘し当主権を担ったおんな家長達だが、軍事指揮権は野郎どもの聖域だったよう。 興廃を定める決戦に軍配を揮う女戦国大名って浪漫だが、なかなか妄想は現実化しない。 天下擾乱にあって下剋上を制しつつ家中を掌握し御家を保つ困難な事業に挑んだ戦国女子にフォーカスした労作ね。
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戦国時代の戦国大名・国衆家で存在した「おんな家長」を探る。 序章 なぜ「おんな家長」に注目するのか 第一章 戦国最初の「おんな家長」洞松院(赤松政則後室) 第二章 最も活躍した「おんな家長」寿桂尼(今川氏親後室) 第三章 古河公方家の「おんな家長」 芳春院殿(足利晴氏後室)・古...
戦国時代の戦国大名・国衆家で存在した「おんな家長」を探る。 序章 なぜ「おんな家長」に注目するのか 第一章 戦国最初の「おんな家長」洞松院(赤松政則後室) 第二章 最も活躍した「おんな家長」寿桂尼(今川氏親後室) 第三章 古河公方家の「おんな家長」 芳春院殿(足利晴氏後室)・古河姫君(足利義氏嫡女) 第四章 関東の「おんな家長」 第五章 陸奥の「おんな家長」 第六章 著名な「おんな家長」の実像 第七章 最後の「おんな家長」浅井茶々(羽柴秀吉後室) 終章 「おんな家長」が活躍した時代 主要参考文献有り。適宜、分かり易い関係系図有り。 戦国時代、「おんな家長」として「家」を支えた女性たち。 書状、黒印や朱印を押印した発給文書等の公文書の史料を 綿密に検証し、「おんな家長」の存在理由や背景、 役割を詳細に考察しています。 何しろ時代は戦国の世だから、死は隣り合わせ。 病気や死去、後継が幼少等の理由で当主が不在。 支える家宰が不在。だが「家」は守らねばならぬ。なので、 当主の、母や正妻(御室)、嫡女などの女性が「おんな家長」に なって「家」を取り仕切っていきました。それは様々で、 当主代行の制限のある政務を行う者、外交をも執り仕切る者、 家中の軍事行動を指令する者、ほぼ家長と同等の政務を行う者。 厳しい戦国の世で「家」を守る女性たちの才覚がわかるのは、 ある意味痛快かも。確かに茶々も「おんな家長」だったし。 ただ、関係系図を見ていると、従兄弟同士での婚姻等、 少数の一族の中で頻繁に行われていることには、驚愕。
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読みかけて、すぐに、これはおもしろいと感じたものの 読了できないまま、返却期限が来てしまう。 これは手元に置き、城歩きの参考図書として、おりあるごとに読み返したい本。
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