いわさきちひろと戦後日本の母親像 の商品レビュー
いわさきちひろ(1918〜1974) 彼女の作品の支持層の中心は子どもよりも大人の女性、とりわけ母親からの人気が絶大であるそうだ。彼女の画業を3つに分けると初期(終戦から1950年代中頃)、中期(1950年代後半からc 1960年代中頃)、後期(1960年代後半から1970年代)...
いわさきちひろ(1918〜1974) 彼女の作品の支持層の中心は子どもよりも大人の女性、とりわけ母親からの人気が絶大であるそうだ。彼女の画業を3つに分けると初期(終戦から1950年代中頃)、中期(1950年代後半からc 1960年代中頃)、後期(1960年代後半から1970年代)に区切ることができ、多くの人がイメージするいわさきちひろの絵は後期に属する。この頃から、ちひろは母親の描き方を変えているそうだ。中期の母親は具体的に描かれ、受け手に専業主婦という属性を裏付ける具体的な要素を強調した表現だったという。しかし、後期からは母親の顔の描写が極力避けられ、後ろ姿やぼかされた姿で描かれるようになる。また母親の存在は文章では正確に示され、子どものみを描くことにより母親の存在を間接的に表現するようになっているそうだ。
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