いやし 医療 の商品レビュー
アンソロジーは、知らない作家と出会えるのが愉しい。 早速、知野みさきさんの作品を読んでみようと思ったら、これは書き下ろしだとか、残念。 でもこれは、登場人物それぞれに事情があって物語が広がりそう。 編者さん同様シリーズ化を期待します。
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2021年第1刷、PHP研究所のPHP文芸文庫。5編。朝井/まかて『藪医ふらここ堂』が若干コメディ的。朝井まかてはアンソロジーとかの1編だと面白く読めるのに、まとまっている本はなぜか読み通せない。私にとって不思議な作家。知野/みさき『仇持ち』筋が通っていて結末もこれからをいろいろ...
2021年第1刷、PHP研究所のPHP文芸文庫。5編。朝井/まかて『藪医ふらここ堂』が若干コメディ的。朝井まかてはアンソロジーとかの1編だと面白く読めるのに、まとまっている本はなぜか読み通せない。私にとって不思議な作家。知野/みさき『仇持ち』筋が通っていて結末もこれからをいろいろと思わせる。アンソロジーの中だと、シリーズ物の一編よりこういうものの方がいいかな。まぁ、アンソロジーからシリーズを読みたくなることもあるのでそれもいいのですが。宮部/みゆき『寿の毒』出典で既読。結構印象に残らない一編だった記憶が。 収録作:『藪医ふらここ堂』朝井/まかて、『春の夢』あさの/あつこ、『菊姫様奇譚』和田/はつ子、『仇持ち』知野/みさき、『寿の毒』宮部/みゆき、解説:細谷正充(文芸評論家) 出典:『藪医ふらここ堂』(『藪医 ふらここ堂』所収 講談社文庫)、『春の夢』(『闇医者おゑん秘録帖』所収 中公文庫)、『菊姫様奇譚』(『口内医桂助事件帖 手鞠花おゆう』所収 小学館文庫)、『仇持ち』(書き下ろし)、『寿の毒』(『〈完本〉初ものがたり』所収 PHP文芸文庫)
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好きで読んできた時代小説アンソロジー。ここへ来て人気なのか立て続けに続編が出てきた。この「いやし」は医者括り。朝井まかてはありがちな藪と呼ばれる医者の話。藪と評判だが実は…的な。あさのあつこの話は女医。時代小説ではあるが、内容は現代でも充分あり得る。妊娠は男が居ないとしないのに、...
好きで読んできた時代小説アンソロジー。ここへ来て人気なのか立て続けに続編が出てきた。この「いやし」は医者括り。朝井まかてはありがちな藪と呼ばれる医者の話。藪と評判だが実は…的な。あさのあつこの話は女医。時代小説ではあるが、内容は現代でも充分あり得る。妊娠は男が居ないとしないのに、妊娠した後の数多の責は女に課せられる。産む産まないに関わらず、母体へ、そして、精神的にも負担は多大なものだ。現代でもそれは何ら変わらない。辛い話だ。和田はつ子は歯科医の話。この時代にも普通に歯医者が居たのには驚きだ。知野みさきは仇討ちを胸に秘めた女子が主人公。苦労を重ねて仇を見つけたが…。彼女に助太刀してくれる医者にも傷のある過去がある。なかなか引き込まれる話だった。最後は回向院の茂七の宮部みゆき。抜群の安定感で、ストーリーに集中できる。茂七の頼りにする屋台の親父がまたカッコイイ。殺人事件ではあるけれど、時代を楽しめる。全体的に医者括りだからか重め。
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藪医 ふらここ堂 朝井まかて 春の夢 あさのあつこ 菊姫様奇譚 和田はつ子 仇持ち 知野みさき 寿の毒 宮部みゆき 患者はいろいろ 医者もいろいろ 色々あって面白い
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今回も大満足しております。(ただアンソロジーゆえの哀しさ、『藪医 ふららこ』と『初物語』は完読しているものでして) その他の作品は医療なので、歯科医や闇医者などの話もあり、なかなか切ないなぁと思いつつ、読んでました。 コロナが蔓延している昨今ではやはり痛みも感じますね。 でも、面白かったです。
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