存在しない時間の中で の商品レビュー
親しみを感じる語り口調だと感じていたが、僕(平城アキラ)が書いた小説だったとは…突然「あなた」と呼ばれてドキッとした。自分の知らないもうひとつの世界や人生、あるかもしれない。
Posted by
この世界の存在、宇宙の謎をテーマにした作品。神(設計者)によりこの世界は消滅するのか?百年法やギフテッドなどエンターテインメント性もありながら考えさせる作品もあるが、代体とか本作品のように外れも…。めったにない☆1
Posted by
最新の物理学と数学を参照しながら「自由意志と決定論」を扱ったサスペンス。どうせオチは並行世界ってとこだろうと高を括っていたら「時間」を正面から使ったギミックになっていたのは良かった。数式に近い表現は多少は出てくるが、物理や数学のリテラシーまでは必要ないレベル。むしろジャンル的には...
最新の物理学と数学を参照しながら「自由意志と決定論」を扱ったサスペンス。どうせオチは並行世界ってとこだろうと高を括っていたら「時間」を正面から使ったギミックになっていたのは良かった。数式に近い表現は多少は出てくるが、物理や数学のリテラシーまでは必要ないレベル。むしろジャンル的にはSFなのでSFに興味や耐性が無い人は厳しそう。
Posted by
大学の研究室に突如現れた謎の青年。その時、研究室内では研究者同士で、全世界の論文を集めて、その発表会をしていた。次々とホワイトボードに書いていく数式。23枚に及び、その後すぐに姿を消した。残された数式は、度肝を抜くものばかりで、不備はあるものの、世界を揺るがすほどにまで発展してい...
大学の研究室に突如現れた謎の青年。その時、研究室内では研究者同士で、全世界の論文を集めて、その発表会をしていた。次々とホワイトボードに書いていく数式。23枚に及び、その後すぐに姿を消した。残された数式は、度肝を抜くものばかりで、不備はあるものの、世界を揺るがすほどにまで発展していった。それは日本だけでなく、同時期に世界でも同じことが発生していた。やがて、「神」に会おうと、全世界が同時刻にあることをやろうと試みる。 読んでいて、ふと頭をよぎったのが、ノストラダムの大予言でした。その時も、あらゆるところで騒がれて、いざ当日を迎えると、特に何もないまま終了。 あの騒動は何だったんだろうと思うくらいでしたが、今になって思うと、別の次元では発生していたかもしれません。 そう考えると、あらゆる可能性や宇宙の無限など色んな想像を膨らませることができ、面白みがあるなと思いました。 謎の青年、謎の数式といった色んな謎があったのですが、特にその辺は深掘りすることなく、その時起きた現象を人はどう解釈していくのかが描かれています。 数式やブラックアウト、謎の発光といった不可思議な出来事にこれらは「神」からのメッセージとして崇められます。 研究者同士の会話なので、数学的や科学的など難しい言葉が飛び交いますが、何となくこういうことなんだという表面的な解釈で読んでみると、読みやすかったです。 「世界が変わる」と考えると、恐怖感があったのですが、どこかSFのような、どこかパラレルワールドのような感覚がありました。それはおそらく人々の暴走といったネガティブな描写はなく、不可思議な出来事に好奇心や一種の諦めといった印象が前面に出ている感覚がありました。 研究者の視点だけでなく、もう一つある主婦の視点が登場します。その2つがどう一つに結びついていくのか。 何かに縋りつきたい人、何かに惹かれていく人など限定的ですが、様々な人が一つの出来事をきっかけに変化していく姿が垣間見られました。 最後は、小説ならではの展開で面白かったです。もしかしたら人々の中に事実を知っていた人がいるかもしれません。 夢かもしれないし、現実だったかもしれません。 それらを嘘として処理するのは、面白くないので、色んな考えがあってもいいかと思います。 無限に広がったような感覚があり、楽しめました。
Posted by