「命のヴィザ」言説の虚構 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
通説化したのを否定するために、史資料を引用するので長くなっているのは仕方ないけど、同じことを繰り返すのはやめてほしかった。 編集が有能なら、もうちょっとコンパクトにできたはず。さくいんも人名しかないし。 はじめに 杉原がユダヤ系難民を救ったのは、ナチからじゃなくて、ソ連からじゃね? P202-3 なぜリトアニア(ソ連に侵略された)から、逃げなければならなかったのかの理由。 P426 「キュラソー・ヴィザ」、「杉原ヴィザ」はなくてもモスクワで代替手段があった。 P450 日本を通過する手段は他にもあったのに、なんで杉原ヴィザだけ礼賛される? P504 「ナチスから逃避」の初出は1941年10月2日 P514 「火蓋が切って落とされる」は誤用。「落とされる」はいらない P522 「杉原記念館」公式サイト 地図でお世話になりました。本書でも載せろと。 P543 「ホロコースト産業」は強烈な表現 P547 「第二次世界大戦」という言葉は、すでにあった? P556 リトアニアの人口1%が共産党員で、その80%がユダヤ 共産主義を忌避して難民化したのに…… P607 >アメリカ総合参謀本部 統合参謀本部の間違いですね
Posted by
ソ連の文化政策において、もっとも深刻な害を被ったのは、ユダヤ教の宗教教育とユダヤの民族教育であった。ヘブライ語は純粋な言語科目ではなくシオニズムへの導入を目的とした社会科目とみなされ、公教育の場にはふさわしくないとされた。他方、イディッシュ語は民衆の言語として許容、維持されたが、...
ソ連の文化政策において、もっとも深刻な害を被ったのは、ユダヤ教の宗教教育とユダヤの民族教育であった。ヘブライ語は純粋な言語科目ではなくシオニズムへの導入を目的とした社会科目とみなされ、公教育の場にはふさわしくないとされた。他方、イディッシュ語は民衆の言語として許容、維持されたが、その場合でもヘブライ語起源の要素をできるだけ配したソビエト的イディッシュ語として再編する必要が叫ばれた。
Posted by
- 1