Butterfly World 最後の六日間 の商品レビュー
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VR空間に憩いを見いだすアキは、現実世界に戻らない者たちの噂を聞き、相棒のマヒトと共に彼らが暮らす館に向かう。二人がそこに着いた後、サイバー攻撃を受けて館は孤立する。そして、住人の死体が発見される。その空間では非暴力が徹底されているはずなのに。 サイバー攻撃を仕掛けた男は、頭がよすぎるがゆえのこじらせ男子で、ツンデレ要素がなかなか楽しい。別の話なら探偵役になりそうなキャラ。アキの弟もいい奴でうらやましい。現実世界は頭の悪い差別主義者が横行しているけれど、そうじゃない人もいるのが救い。VRは引きこもりが入り浸るのはどうかと思うが、そこが救いとなる人たちもいるのも事実。活用が求められる。
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VR空間のゲームで、起きないはずの殺人事件! わくわくしますね。 さっぱり分かりませんでしたが、紅の謎だけはあたりました。(笑)
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特殊設定&本格ミステリ。日常の謎の名手からの挑戦状。 いじめから引きこもり、世界的人気のVRゲームバタフライワールドに入り浸るアキ。相棒はマヒト。 非暴力が徹底されている世界で起こる「殺人事件」。舞台は孤立した館。起こるはずのない殺人、しかも密室。何が起こっているのか、誰が起こしているのか。 ヴァーチャル世界と現実とのリンク。解き明かされる謎。 作者から突きつけられる挑戦状。受けて立つが玉砕。全然わかりませんでした。 ゲームからログアウトしない「紅」たちの秘密に震える。
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特殊設定、ロジック、挑戦状... こんなことを帯に書かれたら読まないわけにいかない。 本書は特殊設定ミステリではあるものの、技術が進歩すれば現実世界でもありえないとは言いきれない設定であり、その"バーチャルの世界"と"現実世界"の絡ませ方...
特殊設定、ロジック、挑戦状... こんなことを帯に書かれたら読まないわけにいかない。 本書は特殊設定ミステリではあるものの、技術が進歩すれば現実世界でもありえないとは言いきれない設定であり、その"バーチャルの世界"と"現実世界"の絡ませ方がミステリーとしても、そして一つの小説としてもとても巧い。 ミステリーとしては「非暴力の世界でどうやって人を殺すのか」という答えに完全に盲点を突かれた。 紅の正体も驚き。 登場人物の考えなどに共鳴するところもあり、繰り返しになるが、ミステリーとしてはもちろん、一つの小説としてもとても印象に残る作品だった。 岡崎琢磨さんの他の作品も読みたい。
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