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ワラグル の商品レビュー

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22件のお客様レビュー

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2021/07/31

漫才ってただアホな事をやって、受ければ勝ち。 そんな漠然としたイメージを持っていたけれども、計り知れない笑いへの奥深さ… ワラグルへと落ちていかなければ見えない笑いの頂点。 きっとこれを読んでまたワラグルになりたいと思う人が増えるに違いない!

Posted byブクログ

2021/07/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

実は私、お笑いに疎い。家族はお笑い番組を見てゲラゲラ笑ってるのに、私だけ「これどこでわらえばいいの?」と置いてけぼりをくらうことも多く。なので、ワラグルに出てくるKOMのモデルになったコンテストも見たことがないんですよ。これはいきなり不利だ!! とかなんとか思っていたのだけど、なんてこった、読み始めたらもう止まらないではないか、一気読みですよ、ほんと受け取ったその日に読了。 「人を泣かせるものを書くのは簡単だけど、笑わせるのは難しい」とある作家さんがおっしゃっていた。 確かに、本を読んで泣くのはよくあるけど声を出して笑うのってあまりない。 人によって笑いのツボや閾値が大きく違うからか。 つまり、人を笑わせるのって本当に難しい事なんだ。 それを生業にしている芸人さんたちって、本当に大変だと思う。 「笑われるのではなく笑わせること」そのためにどれだけの犠牲を払えるか。 お笑いには縁のなかった私だけど、これを読んでお笑いの沼を垣間見た気がします。 お笑いに取りつかれた3人の3つの物語が順番に語られていく。 それぞれにお笑いに人生をかけている、その人生をかけている理由が明らかになるにつれどんどん彼らへ深く感情移入していく。 全てを捨てて、全自分をかけてお笑いにとりくむ。KOMでグランプリを取るために。賞金を手に入れ、有名になるために死に物狂いになる、いや、死に物狂いになれる者だけがその舞台に立てる。 多くの新人芸人が夢破れて去っていく。早めに見切りをつける者才能のうちなのか。 でも、彼らの夢を叶えてあげたい。彼らがてっぺんに立つのをこの目で見てみたい。 そう思いながらページをめくる。 グランプリを狙う2人の芸人と、放送作家を目指す1人の女性。 とある箇所であぁ、そういうことだったのか、とすべてがつながったときこれは単なるお笑いを目指す若者たちの話ではなくなった。 それぞれが、「お笑い」という世界の中で必死にもがき続けている。頂点に立つために。そして立った後、そこに居続けるために。 彼らはお笑いという沼に生きる凛とした蓮の花だ。美しい花だ。 とりあえず今年はⅯ-1を見よう。

Posted byブクログ