リスク心理学 の商品レビュー
どのような状況下で人はリスクを感じ、それを避けたい・避けなくてはと思うのか。 コロナ禍での事例など具体的に想起しやすい事例が提示されており、専門的な説明もわかりやすく感じられた。自分はどんなふうにリスクと向き合っていたかな、と振り返るきっかけになった。
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リスク心理学というあまり知られていない学問の基本的な知識がわかる本。 人がリスクを感じる際の心理がわかる。
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二重課程理論をベースに、人々のリスク対応のあり方をわかりやすく説明した本。私は大学で心理学を専攻していたため、当時習った用語が数多く登場し、懐かしい気持ちになった。2因子モデル、ヒューリスティクス、アンカリング効果、確証バイアス、ステレオタイプ、公正世界誤謬などなど… これらの用...
二重課程理論をベースに、人々のリスク対応のあり方をわかりやすく説明した本。私は大学で心理学を専攻していたため、当時習った用語が数多く登場し、懐かしい気持ちになった。2因子モデル、ヒューリスティクス、アンカリング効果、確証バイアス、ステレオタイプ、公正世界誤謬などなど… これらの用語は、用語としては知っていたものの、コロナ禍の状況における具体例が明示されることで、より身近に感じることができた。人間の認知の仕方のクセがわかることで、自分の直感的な感覚を疑ったり、世の中で起きている現象のメカニズムを俯瞰的に分析したりすることができるので、これらの知識を身に着けることはすごく有益だと思う。 リーダーシップは、二重課程理論における2つのシステムの両方を機能させる必要がある、すなわちシステム2で熟慮した政策を打ち出し、さらに公衆のシステム1に働きかけるようなメッセージを出す必要がある、という指摘や、とりわけ日本ではネガティブに語られやすい「同調圧力」が、ネガティブな側面ばかりではなく、集合知の獲得に役立っている面もある、という指摘は興味深かった。 また本書では、各章の章末に、研究者紹介というコラムが掲載されており、一見研究内容とは無関係に見える、研究者の人となりや、著者とのちょっとしたエピソードが語られるが、これは利用可能性ヒューリスティックを利用して、本書の内容を強く印象付けようとする著者の策略(笑)だと思われる。
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リスクの二重過程理論について手っ取り早く理解するには最適な本である。ただよく読むと説得の精緻化理論と同じようなもののように思われる。 これをきっかけにリスクの二重過程理論について学ぶ契機にはなるであろう。
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我々のリスク認知に基づいた判断は、数字で確証され且つ望ましいものとも限らない。むしろ直観による認知が強い。その前提を踏まえて、日々の判断に対応したいと思った。
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