扉のかたちをした闇 の商品レビュー
詩集を読むことはほとんどなかったのですが、タイトルに惹かれて手に取りました。後味が悪いほど暗くて怖い闇の詩かと思ったのですが、日常にあるような闇(灯りを消した部屋や日暮れのベランダなど)みたいに、馴染みやすい闇みたいな詩でした。 どの詩も鮮やかな情景が浮かぶのですが、何処とな...
詩集を読むことはほとんどなかったのですが、タイトルに惹かれて手に取りました。後味が悪いほど暗くて怖い闇の詩かと思ったのですが、日常にあるような闇(灯りを消した部屋や日暮れのベランダなど)みたいに、馴染みやすい闇みたいな詩でした。 どの詩も鮮やかな情景が浮かぶのですが、何処となく穏やかで、心が落ち着く詩集だと思います。
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2023年の読み初め。 森雪之丞氏のことは名前くらいしか記憶になく、先入観なく読んだ。読み終わってから、作詞家としての仕事の多さを改めて知り、本作の詩のバリエーションにも納得。 お互いの言葉を拾い合っていく「連弾」のパート、特に「男たちは」「女たちは」など、ハマり過ぎているくらい...
2023年の読み初め。 森雪之丞氏のことは名前くらいしか記憶になく、先入観なく読んだ。読み終わってから、作詞家としての仕事の多さを改めて知り、本作の詩のバリエーションにも納得。 お互いの言葉を拾い合っていく「連弾」のパート、特に「男たちは」「女たちは」など、ハマり過ぎているくらいが心地よくて、二人ともプロだなぁと妙に感心してしまう。
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江國香織の言葉が好きで読みましたが、森雪之丞の言葉がクスっとすることも多く好きでした。 大切な一冊になりそうです。
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詩歌には連詩という形式があるのですが、 本書は二人の作家によって綴られた新しい形式、 「連弾詩」というのだそうです。 おひとりが書いた詩に触発されて、 もうおひとりが詩を書くというスタイル。 江國さんの小説が好きなので読んでみましたが、 とても面白い試みだと思いました。 お二方と...
詩歌には連詩という形式があるのですが、 本書は二人の作家によって綴られた新しい形式、 「連弾詩」というのだそうです。 おひとりが書いた詩に触発されて、 もうおひとりが詩を書くというスタイル。 江國さんの小説が好きなので読んでみましたが、 とても面白い試みだと思いました。 お二方とも、さすがは言葉を扱うプロですね。 こういうのって、 ほかの作家の方でも楽しめそうです。 たとえば、 川上弘美さんと吉田篤弘さん、 西加奈子さんといしいしんじさんなんて いかがでしょう? 本上まなみさんと中島らもさんなんていうのも、 読んでみたかったなぁ。 べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/ べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え” http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
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もしその暗闇が扉のかたちなら、 あけることができる――。 -扉のかたちをした闇- 余りにも素敵過ぎて、ため息。 だってもうこれできっと、 闇に紛れても扉を探してしまう。 開けることができる闇を知っているということは 心にあかりがあるということ。 ほんのりとやわらかく灯り...
もしその暗闇が扉のかたちなら、 あけることができる――。 -扉のかたちをした闇- 余りにも素敵過ぎて、ため息。 だってもうこれできっと、 闇に紛れても扉を探してしまう。 開けることができる闇を知っているということは 心にあかりがあるということ。 ほんのりとやわらかく灯りつづける あたたかな言葉を もう私は知っているんだという、安らぎ。 小説家と作詞家が、闇のような静寂のなかで奏でる、 美しく響き渡る連弾詩集。 扉のかたちをした闇を開けると、そこにあるもの。 それは めくったページから、皆それぞれが紡ぎ出す そんな世界が広がっているんだと思います。
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