青春ゲシュタルト崩壊 の商品レビュー
ラノベに近いくらいのエンタメ小説が読みたいと思いながら書店をさまよっていたら、綺麗な装丁が目に止まったので手に取ってみた。 とりあえず主人公が病気で死ぬお話ではなさそうなので購入…したものの、主人公はとあるきっかけで『青年期失顔症』という、鏡にうつる自分の顔を認知できなくなると...
ラノベに近いくらいのエンタメ小説が読みたいと思いながら書店をさまよっていたら、綺麗な装丁が目に止まったので手に取ってみた。 とりあえず主人公が病気で死ぬお話ではなさそうなので購入…したものの、主人公はとあるきっかけで『青年期失顔症』という、鏡にうつる自分の顔を認知できなくなるという病気にかかってしまう。 ちなみにこの病気は自分の気持ちを隠して周囲にいい顔をしていると罹ってしまうというなんとも恐ろしい病気で、ツッコミどころもあったけれど主人公の抱える悩み(おもに人間関係)は共感できるところが多く、大人が読んでも楽しめるのではないかなと思った。 自分的に残念だった点が二点あって、一点目は恋愛要素は本当に必要だったのかな、という点。 序盤~中盤までは「主人公の成長物語」という感じで、割りと「なるほどなるほど」と読めたのだけど、ラストで急に主人公と男友達がくっつきイチャイチャしだすので興ざめしてしまった。一応男の子は主人公に秘かな恋心を抱いていたっぽいけど、唐突に関係が深まり、特に問題もなく付き合いだすのでなんだかなーと感じた。 二点目は病気があっさり治ってしまったこと。 途中までは、くそみたいな部活の顧問だったり、くそみたいな部活仲間たちにいじめられて主人公はけっこう苦しむのだけど、男の子といい感じになった瞬間に「あ、治ったわwww」という展開になってしまうのでそこが残念だった。 自分の顔が認知できないだけではなく、さらに自分の声まで聞こえなくなってきてやべーまじでどうしよう!!という展開になりそうだっただけに、肩透かしを食らってしまった。 あとどうでもいいことだけど、登場人物たちがひるむときに、「……っ!」という謎のセリフが入るのはいかにも学生向けの小説だよなーと思った。 いろいろ文句はいったけど、ぜんぜん読めるレベルで面白かった。ということで☆3つ。
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主人公・朝葉の気持ちに共感。。同じように思春期の頃を思い出して共感する人多いのでは。他人の目を気にして、自分の意見が言えない、他人に合わせてしまう、そしてそれはいずれ自分の意思が分からなくなってしまう。 悩んでも結局動けない人もいる。 でも、朝葉は悩んで苦しんで辛い思いをたくさん...
主人公・朝葉の気持ちに共感。。同じように思春期の頃を思い出して共感する人多いのでは。他人の目を気にして、自分の意見が言えない、他人に合わせてしまう、そしてそれはいずれ自分の意思が分からなくなってしまう。 悩んでも結局動けない人もいる。 でも、朝葉は悩んで苦しんで辛い思いをたくさんしたけど、勇気ある行動で自分の力で立ち上がった勇気と強さを尊敬する。 朝比奈くんとの関係もとても甘酸っぱくて好きでした。 懐かしさと苦さと脆さと温かさと強さと優しさと甘酸っぱさ…いろんな感情に心揺さぶられた良い読書体験でした
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自分を押し殺して便利屋になってしまったことに苦悩する主人公。そのうち、自分の顔が見えなくなる病にかかってしまい・・。 でも、陰ながら見ていてくれる、幼馴染がたすけてくれて・・ きゅんきゅん必至の展開です。 家族にすら遠慮していた主人公だけど、最後に和解できて、誰のためでなく、自分...
自分を押し殺して便利屋になってしまったことに苦悩する主人公。そのうち、自分の顔が見えなくなる病にかかってしまい・・。 でも、陰ながら見ていてくれる、幼馴染がたすけてくれて・・ きゅんきゅん必至の展開です。 家族にすら遠慮していた主人公だけど、最後に和解できて、誰のためでなく、自分のために生きたっていい。と思える、心が軽くなる1冊です。
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「信頼している人間の前くらいでは、好きとか嫌いとか自由にいってもいいのにな」 不安を持った時 家族でも知人でも信頼できる人に相談することもわるくないかなと思いました。 アニメをみているようにストーリーが流れていき読みやすかったです。
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長女がジャケ買いして一気に読み、お母さんにも読んでほしい、というので、しぶしぶ読み始めましたが、予想していたよりおもしろかった。青年期失顔症という架空の病気がとてもよく描けていると思います。主人公が後半自分の言葉で語り始めるのもいいし、その過程で複数の人に支えられている様子を描...
長女がジャケ買いして一気に読み、お母さんにも読んでほしい、というので、しぶしぶ読み始めましたが、予想していたよりおもしろかった。青年期失顔症という架空の病気がとてもよく描けていると思います。主人公が後半自分の言葉で語り始めるのもいいし、その過程で複数の人に支えられている様子を描いているところが、嬉しいです。自分ひとりでがんばらなきゃいけない、と、思い込む人が多いように思うから。 読後、わかりやすく傷つけてくる人たちよりも、わかりにくい形で傷つけてくる先輩のことが、一番心配になりました。職業病かな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「周りに合わせて自分が分からなくなる(青年期失顔症)」帯の言葉をみて自分のことかもと思い読んだ。 朝葉の友達の態度が少し極端だとは思うが、朝葉の思考にはうなづきすぎたほど共感した。 自分を客観視し、みんなの期待通りの自分でいないといけない。どんな顔で笑ったらいいか上手く笑えているかを考えることもあった。 私自身、大きな事件はなかったがいい人でならないとと思って何十年も過ごしていると「自分の好きなもの」「したいこと」が分からなくなっていた。 青年期失顔症だったのかも笑 最後の青年期失顔症を母に話す場面はうるっときた。
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文体は凄く読みやすく、ストレートな内容でした。 青年期失顔症という架空の精神疾患を患う朝葉、青春時代、学生時代に誰もが味わうであろう人との協調の在り方。 やはり自分はどうしたいのかが大事だと思います。 疲れたら休んだらいいんですよ!って周りは言うがそう簡単じゃないんですよね。一番...
文体は凄く読みやすく、ストレートな内容でした。 青年期失顔症という架空の精神疾患を患う朝葉、青春時代、学生時代に誰もが味わうであろう人との協調の在り方。 やはり自分はどうしたいのかが大事だと思います。 疲れたら休んだらいいんですよ!って周りは言うがそう簡単じゃないんですよね。一番大変(厄介)なのは自分の心と気持ちですね。
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ヒリヒリする青春物語。 朝葉の気持ちに、読んでいてもどかしくもあり、けれど似たような過去の日々や葛藤を思い出して、苦しくて、応援したくなる。 少しずつ少しずつ、逃げる、ではなく、選ぶ、その姿がとても眩しかった。感情が昂ぶるシーンでは胸がぎゅーっとなった。 見えなくなった自分が、...
ヒリヒリする青春物語。 朝葉の気持ちに、読んでいてもどかしくもあり、けれど似たような過去の日々や葛藤を思い出して、苦しくて、応援したくなる。 少しずつ少しずつ、逃げる、ではなく、選ぶ、その姿がとても眩しかった。感情が昂ぶるシーンでは胸がぎゅーっとなった。 見えなくなった自分が、自分なんだな。
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明日ゆっくり読もうとか思ってたのにすぐ読むやつ、それがわたし。 これはほんとに全国の中高生と彼らに関わる教職員保護者全員の課題図書なのではとハートを抉られたね。 たぶん、この世界には無数の『朝葉』がいて、自分ではどうしようもない苦しさと人知れず戦ってるとおもうのです。 彼女た...
明日ゆっくり読もうとか思ってたのにすぐ読むやつ、それがわたし。 これはほんとに全国の中高生と彼らに関わる教職員保護者全員の課題図書なのではとハートを抉られたね。 たぶん、この世界には無数の『朝葉』がいて、自分ではどうしようもない苦しさと人知れず戦ってるとおもうのです。 彼女たち全員に『聖』がいたらいいのだけれどそうもいかないので、その手の先にこの本がありますように。 わたしは常々学校で教える『みんな仲良くしましょう』なんてクソ喰らえと思っておりまして。 そんなことしなくていい。苦手な人や嫌いなの人とどう適切な距離をとればいいのか、その感覚を肌で覚える場所が学校という社会の入り口だと思ってます。 みんなに好かれなくてもいいし、無理矢理仲良くすることもないし、攻撃する必要だってない。なんで教室の中って、0 or 100で50とか60がないんだろうね。 攻撃したりべったり仲良くするだけでなく、互いに安全な距離を保つ50を覚えて、自分をハッピーにする選択も知ってほしいと思います。 そしてひとりでも朝葉のように苦しむ子どもが減りますように。 あとバカな教育者が絶滅しますように。 自分の顔や声を失って呼吸すらできなくなって苦しくて誰かに助けを求めて伸ばした手を見つけたら、わたしはそっとこの本を置きます。
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