ハルコロ(文庫版)(1) の商品レビュー
いつも食べるものがあるという意味の名前ハルコロを持つ少女の視点から和人の侵略前のアイヌの生活、文化を描く名作です。ゴールデンカムイの前にもアイヌをテーマにした漫画があったんですね。アイヌ文化を知る第一歩に最適ですね。
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15世紀頃のアイヌの少女の成長譚を軸に当時のアイヌの生活を活き活きと描いた物語の前半部。 多分、この物語、昔に朝日新聞の連載で部分的に読んでいて、ハルコロ、ウナヤンケといった登場人物の名に見覚えがあります。 アイヌは狩猟・採集を中心に生活を営んでいたと思いがちでしたが、粟などの穀...
15世紀頃のアイヌの少女の成長譚を軸に当時のアイヌの生活を活き活きと描いた物語の前半部。 多分、この物語、昔に朝日新聞の連載で部分的に読んでいて、ハルコロ、ウナヤンケといった登場人物の名に見覚えがあります。 アイヌは狩猟・採集を中心に生活を営んでいたと思いがちでしたが、粟などの穀物栽培の描写やそれを素材にした愛らしい神謡の紹介などもあり、興味深かったです。 ウナヤンケの生い立ちは原作にはなく漫画オリジナルの模様。ただ恋愛がらみの展開はその辺りのエピソードがあってこそ、なぜハルコロと彼が惹かれあったのかなどについて説得力が増していると思いました。
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本多勝一原作、石坂啓作画のアイヌの話。 倭人と接触する前の幸せだった頃のアイヌの話。 アイヌが自然とどの様に付き合っていたか何となく分かるように書かれている。 ここで描かれているアイヌの様な文化はシベリアの原住民にもみられるものである。
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猟の道具_漁の道具 歓待されるたびにあの若者の踊りを楽しみました 群盗 本田勝一かついち 東北地方の各所にアイヌ語が多いことはよく知られた事実です アイヌとは人間を意味するアイヌ語です 狩猟や漁撈を主とするアイヌ社会に対して 英雄コシャマイン父子の戦死で敗北します 特に砂金のゴー...
猟の道具_漁の道具 歓待されるたびにあの若者の踊りを楽しみました 群盗 本田勝一かついち 東北地方の各所にアイヌ語が多いことはよく知られた事実です アイヌとは人間を意味するアイヌ語です 狩猟や漁撈を主とするアイヌ社会に対して 英雄コシャマイン父子の戦死で敗北します 特に砂金のゴールドラッシュで毎年万単位の鉱夫が北海道へ渡ったようです アイヌの民族英雄シャクシャインを中心とする大蜂起は 無頼の徒 侵略以前のアイヌ社会 雄大な伝承物語 コタンの口笛 志村喬 森と湖のまつり 三國連太郎
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本多勝一『アイヌ民族』(朝日文庫)を原作とし、萱野茂が監修についたコミック。全2巻。 1992年に潮出版社から刊行されていたが、長らく絶版となっていたもの。2021年に岩波現代文庫として復刻された。 アイヌの風俗を織り込みながら、大人に向かう少女の心情が少女漫画的に丁寧に描かれ...
本多勝一『アイヌ民族』(朝日文庫)を原作とし、萱野茂が監修についたコミック。全2巻。 1992年に潮出版社から刊行されていたが、長らく絶版となっていたもの。2021年に岩波現代文庫として復刻された。 アイヌの風俗を織り込みながら、大人に向かう少女の心情が少女漫画的に丁寧に描かれていく。 舞台は600年ほど前の北海道。 和人がやってくる前のアイヌの世界である。 ハルコロは主人公の少女の名。「いつも食べる物がある」という意味である。 アイヌの子は小さいうちは名を付けられない。ハルコロと呼ばれる前は、少女はオペレ(おちび)と呼ばれていた。 名前の他にも、大人の女と認められるには「通過儀礼」がある。アイヌの大人の女性は口や手に入れ墨を施すことになっている。ある日、コタン(アイヌの村)に入れ墨名人のおばさんがやってくる。少女たちは痛みに耐えながら、入れ墨を入れる。 そうしたアイヌの風俗は物珍しいが、一方で古今東西変わらぬのが恋。娘になったハルコロも、小さいころから知るウナヤンケに秘めた想いを抱いている。いとこで美人のウマカシテは隣のコタンのペケンノウ"ク"("ク"はアイヌ語仮名の小書き文字を示す)に夢中。実はウナヤンケは、父親と共にペケンノウ"ク"の家の召使として働いていて、何やら事情がある模様。ウナヤンケに想いを伝えたいハルコロだが、意外にもペケンノウ"ク"がハルコロに想いを寄せている。それを知ったウマカシテは、当てつけのようにウナヤンケに近づいていく・・・。さぁ、どうなる、四角関係!? そんなハルコロたちの暮らしと織り交ぜて、アイヌの神話や昔話が語られる。 人間(アイヌ)たちに興味を持ち、試練を乗り越えてコタンにやってきて、さまざまなことを教えてくれたオキクルミカムイのこと。アイヌの暮らしを豊かにしようとコタンを訪れてはアイヌに撃たれ、肉や皮を与えてくれるキムンカムイ(「山の神様」=クマ)のこと。刈り取りを忘れられて「エノイラナー ウノイラナー(おれを忘れたよー)」と泣く小さな粟の実の神様のこと。 動物の姿をしたカムイたちが「死ぬ」と、その魂は耳と耳の間に座り、アイヌたちのもてなしの饗宴を楽しむ。アイヌたちはそうして、カムイの魂を丁重に神の国へと返すのだ(この「耳と耳の間に魂が座る」という表現はなかなおもしろい。意識が脳に宿ることをアイヌたちは知っていたのか)。 自然の恵みはカムイたちの訪れ。必要な分だけ受け取り、感謝の捧げものを忘れない。大地と共に生きるアイヌの暮らしが浮き上がる。
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