天子蒙塵(4) の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
蒼穹の昴からシリーズ中に登場してきた多くの人物の視線から描かれるストーリーが、同時並行的に進んでどのようにラストを迎えるのか、まだ先は見えない。 この天子蒙塵シリーズの最後のシーンは、さすが泣かせの浅田の本領発揮。
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張学良は遂にイギリスから中国への帰還を決める。一方、東三省に建国された満州国は帝政へと移行し、溥儀が満州国皇帝に即位する。 新しく生まれ変わる中国の胎動と、古い勢力である旧清国の復辟、それに乗ずる日本の帝国主義。様々な思いが錯綜する中国情勢に翻弄される人々。 帰還した張学良はどう...
張学良は遂にイギリスから中国への帰還を決める。一方、東三省に建国された満州国は帝政へと移行し、溥儀が満州国皇帝に即位する。 新しく生まれ変わる中国の胎動と、古い勢力である旧清国の復辟、それに乗ずる日本の帝国主義。様々な思いが錯綜する中国情勢に翻弄される人々。 帰還した張学良はどうなるのか? 満州国と戦い続ける馬占山は? 溥儀の即位後の満州国は? 龍玉の行方は誰の手に? これらは、次巻以降に。
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ついに第4巻まで読了 運命と心してどう生きていくのか、 人生を諦めてはいけない、意思を持って生きよと やっぱり李春雲、、温かくも大切な一言
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「蒼穹の昴」シリーズ第5部読了。 紫禁城を追われ天津から新たに建設された満州国の執政に迎えられた溥儀。傀儡国家の満州国を世界に認めさせようと目論み、溥儀を利用しようとする関東軍。関東軍の暴走を抑えようと働く陸軍司令官。 そして関東軍に父を謀殺された恨みを抱きながらも蒋介石の国民政...
「蒼穹の昴」シリーズ第5部読了。 紫禁城を追われ天津から新たに建設された満州国の執政に迎えられた溥儀。傀儡国家の満州国を世界に認めさせようと目論み、溥儀を利用しようとする関東軍。関東軍の暴走を抑えようと働く陸軍司令官。 そして関東軍に父を謀殺された恨みを抱きながらも蒋介石の国民政府に服し時を待つ張学良とひとり抗日を続ける馬占山。それぞれの思惑が絡む中、春児、春雷、玲玲と李文秀もそれぞれに大清国の復活を願いラストエンペラー溥儀を支えて自らを尽くす。 主要人物が出揃ったが毛沢東・周恩来をはじめ、いわくありげな市井の人物も登場し、シリーズ完結の要素は全くなし。次シリーズでの展開に期待ムンムン。
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全体の印象としてはジワジワと進展する印象。 「馬賊の唄」に馬賊の鄭が云う。「どうして日本人は、俺もおまえもと誘い合ってやってくるのだ。生まれ育った祖国に住み飽きるとは、どういうことだ。そして、もうひとつー」「中国人は、日本人を待ってなどいない」 満州国の出鱈目にはこの言葉で十分...
全体の印象としてはジワジワと進展する印象。 「馬賊の唄」に馬賊の鄭が云う。「どうして日本人は、俺もおまえもと誘い合ってやってくるのだ。生まれ育った祖国に住み飽きるとは、どういうことだ。そして、もうひとつー」「中国人は、日本人を待ってなどいない」 満州国の出鱈目にはこの言葉で十分だな。 永田、石原の対談は痺れるシーンだけど、この後の歴史を考えるとウンザリ。 中国に戻った張学良。迎える宋字文や杜月笙が頼もしい。刺客来襲のシーンは映画のよう。まだ前哨戦で盛り上がるのはこの後だろう。 志津が想定する満州国の財政。チラッと不思議に思っていたことだけど、こんな非道いことがされていたのか。 最後は溥儀の天壇への登壇。悲しく寂しくなってきたな。
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浅田次郎の『蒼穹の昴』から始まる中国近現代史を舞台にした壮大な時代小説もいよいよ佳境に。本作『天子蒙塵』は清朝のラストエンペラー溥儀が紫禁城を追われてから「満洲国」皇帝になるまでの時期が描かれる。また前作『マンチュリアン・レポート』で爆殺された張作霖の遺児である張学良、同じく側近...
浅田次郎の『蒼穹の昴』から始まる中国近現代史を舞台にした壮大な時代小説もいよいよ佳境に。本作『天子蒙塵』は清朝のラストエンペラー溥儀が紫禁城を追われてから「満洲国」皇帝になるまでの時期が描かれる。また前作『マンチュリアン・レポート』で爆殺された張作霖の遺児である張学良、同じく側近であった馬占山なども絡み合いながら、物語は展開する。人物の描写がそれぞれ魅力的で飽きさせないのは、さすが浅田次郎。『蒼穹の昴』の主人公、李春雲(春児(チュンル)も健在で要所要所を締めている。 次作でシリーズも完結とか。楽しみにしたい。
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