水瓶 の商品レビュー
どの作品を読んでいる時も、デジタルアートのめくるめく光の中にいるような、金平糖や飴玉をお日様に透かしてみたり、並べてみたり、戯れながら口に入れる時間のような、そんな気分になった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
文章を通して物語を読むというよりも、言葉の羅列から想起されるイメージを読む詩集のような短編小説のような不思議な一冊。『星見峡』と『わたしの赤ちゃん』が好き。『わたしの赤ちゃん』は私達が暮らしているような現実世界が舞台かと思いきや、途中からミースという謎の生き物が出てきてびっくりしてしまった。喉の石ってなんだ…
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詩とは言いたいことを言うもの、であるのなら、心の内を言葉にできた詩は伸びやかで、そうでないものは苦しそう、なのかもしれない。 作家というとは、気持ちに名前をつけられる人。 先月のfeel youngでねむようこ先生が、魔がさしたの主成分は懐かしさ、と書いていて、すぐにぴんとこな...
詩とは言いたいことを言うもの、であるのなら、心の内を言葉にできた詩は伸びやかで、そうでないものは苦しそう、なのかもしれない。 作家というとは、気持ちに名前をつけられる人。 先月のfeel youngでねむようこ先生が、魔がさしたの主成分は懐かしさ、と書いていて、すぐにぴんとこなかったけれどだんだんわかってきた。 とっくに腐ってる関係を捨てられないのも懐かしいからだ。 楽しかった、幸せだった時が懐かしい。 懐かしさだけじゃなく今を生きたいものですね。 思い出はいつも綺麗だけどそれだけじゃお腹が空くわ! この本の感想としては、前から不思議だったのは、グラースは鏡ではなくてガラスではない?もしくはめがね。でもめがねなら複数形のglassesだから違うか。lookingglassで鏡台、という古い英語になるから鏡という意味もあるのかなあ。through the lookingglassで鏡の国のアリス、だったはず。 とは言え海に落ちているシーグラスを連想させるから、私ならガラスと訳したい。 そもそも私の持っていた版が誤訳でいっそ芝生かも、なんて妄想したけれど、川上未映子さんが読んだのも鏡なんですね。うーん、じゃあ鏡なんだろうか。 とはいえ、グラース家というのは他にも話があるわけで、シーグラスにイメージを固定するのが間違いなのかも。
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毎秒失い続けながら生き続ける、取り返しのつかない日々の暮らしと、それが許せないままのわたし、ひとつも落とし物することなく気がついたら17歳、19歳、、収束する少女の宇宙 「生涯でたった一度、そして無限に繰り返される精神と身体の大冒険」。 文庫の裏表紙も最高!帯文のために単行本もほ...
毎秒失い続けながら生き続ける、取り返しのつかない日々の暮らしと、それが許せないままのわたし、ひとつも落とし物することなく気がついたら17歳、19歳、、収束する少女の宇宙 「生涯でたった一度、そして無限に繰り返される精神と身体の大冒険」。 文庫の裏表紙も最高!帯文のために単行本もほしい
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正直に言って、僕の理解をまるっきり超えている川上未映子さんの詩的世界 川上さんの小説を、さらに煮詰めた想像の世界の純度の高さにただひたすら唖然とし、震えるしかないが、詩に触れるとはそういうことなのだと思う
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