ブレイクニュース の商品レビュー
誰もが有名になれるチャンスがあり、誰もが人生を狂わせるような炎上をしかねないSNS。まさに紙一重。楽しいものは恐ろしい。本書の事例で痛感。独自の切り口で社会問題を報道する人気YouTubeチャンネル『野依美鈴のブレイクニュース』。野依は美人だが鼻につく女性で、番組自体も危なっかし...
誰もが有名になれるチャンスがあり、誰もが人生を狂わせるような炎上をしかねないSNS。まさに紙一重。楽しいものは恐ろしい。本書の事例で痛感。独自の切り口で社会問題を報道する人気YouTubeチャンネル『野依美鈴のブレイクニュース』。野依は美人だが鼻につく女性で、番組自体も危なっかしく胡散臭い。読み始めは「あんまり面白くないな」と思っていた。しかし3章くらいから虐待・冤罪・パパ活・ヘイトスピーチ、今どき問題のトピックスが興味深くなってきた。各章も長すぎず上手くまとめている。でも最終章は駆け足で内容も平凡かな。
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身近に潜むネット社会の闇を取り上げた作品。週刊誌が躊躇する取材も、ブレイクニュースは常に真実を追い続け権力に屈しない。それは野依美鈴の過去にあった。SNS利用者への警告が溢れていた。
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独自の取材で社会問題を切るネットで話題の「ブレイクニュース」。制作しているのは、身分の分からない「野依美鈴」と名乗る女性一人。 「野依美鈴」とは何者なのか? 週刊誌の記者・真柄はその存在を気に掛けるが、なかなか実態が暴けないまま、「ブレイクニュース」で取り上げる様々なニュースが気...
独自の取材で社会問題を切るネットで話題の「ブレイクニュース」。制作しているのは、身分の分からない「野依美鈴」と名乗る女性一人。 「野依美鈴」とは何者なのか? 週刊誌の記者・真柄はその存在を気に掛けるが、なかなか実態が暴けないまま、「ブレイクニュース」で取り上げる様々なニュースが気になっていた。 児童虐待、ヘイトスピーチ、8050問題、パパ活など、時には過激に被害者だと思っていた人間を追い詰めることもある「ブレイクニュース」。美鈴の本当の目的は何なのか? 個人的にYouTubeも観ないし、SNSと言うSNSもやっていないので、ネット上の誹謗中傷がどれほど人の心を傷つけているのか、でも、どうしてそんな中でみんなSNSを続けているのか、ちょっと理解出来ない部分もあるのだが、実際にニュースになっているSNSによる誹謗中傷の実態が少し分かるような気がした。 匿名で人を批判して、何が面白いのか、個人的にはよく分からないが、作者が女性を主人公で作品を描くことは珍しく、これまでの作風と少し違うのが面白かったけど、重厚感が足りず、物足りない気もした。 他の方のレビューにもあるが、個人的にはラストからの「野依美鈴」のその後が気になる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
著者初読み。 今の時勢を上手に小説化、SNSを知らない人でも根本的な人間の弱さや汚さをうまく表現しているし、どの章も最後に救いがある落としどころが良い。 野依の素性と目的がわかる最終章の「ハッシュタグ」 なるほど、このタイトルの意味は分かるものの、もう少し先も書いて欲しかった気がする。 上記も含め、更なるシリーズ化を希望!
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主人公野依美鈴はユーチューブチャンネル「ブレイクニュース」を主宰し、児童虐待、8050問題、冤罪、パパ活、ヘイトスピーチ等々社会問題を扱う動画を配信する。彼女の覚悟と動機はどこにあるのか…。
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+++ ある目的のため、女はひとり、立ち上がった。 ユーチューブで人気のチャンネル『野依美鈴のブレイクニュース』。児童虐待、8050問題、冤罪事件、パパ活の実情などを独自に取材し配信。マスコミの真似事と揶揄され、誹謗中傷も多く、中には訴えられてもおかしくない過激でリスキーな動画...
+++ ある目的のため、女はひとり、立ち上がった。 ユーチューブで人気のチャンネル『野依美鈴のブレイクニュース』。児童虐待、8050問題、冤罪事件、パパ活の実情などを独自に取材し配信。マスコミの真似事と揶揄され、誹謗中傷も多く、中には訴えられてもおかしくない過激でリスキーな動画もある。それでも野依美鈴の魅力的な風貌なども相まって、番組は視聴回数が1千万回を超えることも少なくない。年齢、経歴も不詳で、自称ジャーナリストを名乗る彼女の正体を探るべく、週刊誌記者の真柄は情報を収集し始める。すると以外な過去が見えてきて……。 デジタル社会の現代へ警鐘を鳴らす、SNS時代の新な社会派小説。 +++ 個人でインターネットニュースを配信する野依美鈴にスポットを当てた物語。彼女は何のためにこのチャンネルを起ち上げたのか、という興味が根底に流れ、さらには、彼女が取り上げるトピックの重さにまず心が重くなり、視聴者の反応に眉を顰め、美鈴のやり方に疑問を抱き、アップロードされた動画の裏側で起こっていることにさまざま考えさせられる。いずれも、判断は視聴者にゆだねられる形だが、受け取った側は、何かしら思いを巡らせることにはなるだろう。その後何かが変わるかどうかは判らないが。ラストは、一気にアナログになるが、それでも、判断は受け手にゆだねられている。情報をどう入手して、どう受け取り、どう行動するかを問われているような一冊である。
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今まで読んできた作品に比べ、何か普通な作品でした。 時勢のネタを取り込んでる感はありますが、登場人物が良くある設定でキャラクターに奥行きが感じられませんでした。
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さまざまな社会問題を取り上げ、時には過激とも思える取材で世間の話題をさらうネットニュース「ブレイクニュース」。その制作者でキャスターとして活躍する謎の美女・野依美鈴。彼女はいったい何のためにこの活動を行っているのか。現実に即したさまざまな問題を考えさせられ、そしてスリリングさを楽...
さまざまな社会問題を取り上げ、時には過激とも思える取材で世間の話題をさらうネットニュース「ブレイクニュース」。その制作者でキャスターとして活躍する謎の美女・野依美鈴。彼女はいったい何のためにこの活動を行っているのか。現実に即したさまざまな問題を考えさせられ、そしてスリリングさを楽しむこともできる連作ミステリ。 さまざまな人のさまざまな意見を手軽に知り、そして自らも簡単に自分の意見を発信することのできるネット社会。便利ではあるのですが、そこで起こってきた問題というのが、やはり一番身につまされるし恐ろしいと思いました。「憎悪の種」しかり、「正義の指」しかり。やったほうは軽い気持ちでしたことと思っても、下手すれば犯罪になることもあり、そして容易に消去することもできない。たぶん、少しでもネットを使う人にとっては他人事じゃないと思います。 しかし逆に、こういうネットでだからこそできることがあるというのも確か。ラスト「ハッシュタグ」は良いなあ。これは広まればよいと思います。
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「記者の行動原理は、どうしても真実を知りたいという思いと、どうしてもそれを誰かに伝えたいという思い」「自分が強いから、優秀だから、人を差別するわけじゃない。自分が弱いから、無能ではないかと怯えているから、人を差別する心が生まれる」ネットニュースだから…思い込みはダメ。既存のマスコ...
「記者の行動原理は、どうしても真実を知りたいという思いと、どうしてもそれを誰かに伝えたいという思い」「自分が強いから、優秀だから、人を差別するわけじゃない。自分が弱いから、無能ではないかと怯えているから、人を差別する心が生まれる」ネットニュースだから…思い込みはダメ。既存のマスコミより人物さえいれば真実に近づける可能性大
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テンポの良い物語で、サクサク読めました。SNSの台頭で、人が使える表現方法が格段に増えたことで、新しい切り口から情報発信できることを感じました。
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