偉い人ほどすぐ逃げる の商品レビュー
所々の強烈な皮肉に吹き出しながら読んだ。内容は概ね賛成。政治や強者の放つ言動に対して怒る人や感情を出す人を冷笑し、自分は一段階上にいて俯瞰していますよという態度がスマートだとされる世の中の風潮も良くないと思う。日本人の国民性もあり世の中全体が変わることは難しい。このような活字の力...
所々の強烈な皮肉に吹き出しながら読んだ。内容は概ね賛成。政治や強者の放つ言動に対して怒る人や感情を出す人を冷笑し、自分は一段階上にいて俯瞰していますよという態度がスマートだとされる世の中の風潮も良くないと思う。日本人の国民性もあり世の中全体が変わることは難しい。このような活字の力を通して、自分の頭で考えて発言、行動できる人が老若男女問わず増えていく社会であってほしいと思う。
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2016年から2020年まで、「文學界」に連載されたコラムをカテゴリー分けして出版。改めて、5年間に色々なことがあり、ほとんどがうやむやのままであることが、よく分かる。 嘘と言い訳、答えない、はぐらかし、騒ぎが忘れられるまでやり過ごす、もしかすると新たな騒ぎを起こして、目先を変...
2016年から2020年まで、「文學界」に連載されたコラムをカテゴリー分けして出版。改めて、5年間に色々なことがあり、ほとんどがうやむやのままであることが、よく分かる。 嘘と言い訳、答えない、はぐらかし、騒ぎが忘れられるまでやり過ごす、もしかすると新たな騒ぎを起こして、目先を変える手段に出たこともあるのでは? 興味深いコラムが多いが、さすがに一冊、ずっと続くと、グッタリしてくる。それでは、当事者の思うツボなのか。2/3くらいで完読は断念。
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2016年からの『文學界』で連載している「時事殺し」から選びカテゴリー分けをして掲載されている。 安倍菅政権で起こった、理不尽だったり理解不能だったり説明しないままになっている出来事を思い出すので、また怒りが湧いてくる。 しかし思い出して怒って声を上げることをしなければ権力者の思...
2016年からの『文學界』で連載している「時事殺し」から選びカテゴリー分けをして掲載されている。 安倍菅政権で起こった、理不尽だったり理解不能だったり説明しないままになっている出来事を思い出すので、また怒りが湧いてくる。 しかし思い出して怒って声を上げることをしなければ権力者の思うツボだ。そのことを繰り返し思い出させてくれる。 各章の最初にその章立てをした理由となるような解説があるのだが、それがまた秀逸。
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タイトルが秀逸すぎる。 コロナ禍でのオリンピックを見ただけでも、逃げた「偉い人」、たくさんいたなぁ。 どうして、謝ることができないのだろう。完璧な人はいないし、ぬる~い人権感覚が晒された日本という社会で、私も含めて愚鈍(という言葉が適切かも心もとない)な部分がたくさんある。だから...
タイトルが秀逸すぎる。 コロナ禍でのオリンピックを見ただけでも、逃げた「偉い人」、たくさんいたなぁ。 どうして、謝ることができないのだろう。完璧な人はいないし、ぬる~い人権感覚が晒された日本という社会で、私も含めて愚鈍(という言葉が適切かも心もとない)な部分がたくさんある。だからこそ、指摘されたこと、批評されたことは、真摯に向き合うことが大事なのではないかと感じる。そして、適切ではなかったり、間違っていたりしたことは、きちんと謝る。なんか、謝ることが負けみたいな変な空気(?)が蔓延しすぎているような気がする。 武田さんが取り上げていたことで、言われてはじめてそうか!それが問題の本質だ!と気づかされることがたくさんあった。 ホイホイも熟慮もどちらも大事に、とにかく「学ぶ」姿勢を怠らずにやっていきたい。
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この本を読み終えた今日、2021/8/5、またしても一体何度目かと言う緊急事態宣言下。昨日の感染者数は全国で14,200人(東京4,166人の他、十数県で過去最多)。菅首相は、重症患者以外は自宅療養を基本とする、と新たな方針を打ち出しいている。「国民の命と健康を守るため」だそうだ...
この本を読み終えた今日、2021/8/5、またしても一体何度目かと言う緊急事態宣言下。昨日の感染者数は全国で14,200人(東京4,166人の他、十数県で過去最多)。菅首相は、重症患者以外は自宅療養を基本とする、と新たな方針を打ち出しいている。「国民の命と健康を守るため」だそうだ。現場の医師たちが、「この病気は急に容体が変わることがある、重症化するかしないかを自宅療養で見分けるのは難しい、救える命が救えないくなる可能性が高い」と言っているのに、だ。 それでも、オリンピックは相変わらず行われている。 「偉い人ほどすぐ逃げる」なんて秀逸なタイトルなんだろう、と笑ってしまいながら、読み進めていた本書。 いつもながらの冷静な視線と、時には皮肉たっぷりの指摘に、痛快な気持ちすら持ちながら読んでいたのだが。 ここ数日の状況に、段々笑っている場合じゃないな、と思い、読み終わった時には、暗澹たる気持ちになってしまう。 だって、「偉い人は逃げ」ちゃうんですよ。 「このまま忘れてしまう」作戦に乗せられて、史上最多のメダル獲得に浮かれまくって、次の選挙でも「偉い人」たちは特にダメージを受けることなく、またこれから先も「俺は偉いんだぞ、と叫びながら逃げていく」んですよ。
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堀内勉:『偉い人ほどすぐ逃げる』責任を取らない「偉い人」 日本社会「劣化」の本質(HONZ 2021年07月24日) https://honz.jp/articles/-/46046
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偉い人ほどよく逃げる、というタイトルに惹かれて購入。確かにそんなコトばかり。歯切れのいい評論ばかりで、素直にうなずける内容ばかり。
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これはもうタイトルが絶妙過ぎて笑う。与党政治家、ネトウヨ作家、出版社社長、大手マスコミ…。この国に蔓延る不誠実で無責任な発言の数々にしっかりと対峙し、精緻に批評して見せる武田砂鉄氏の論説は、私に胸のすく思いをさせてくれる。読んでいて何度も快哉を叫ばせてもらった一冊。 #武田砂鉄
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安倍政権から続く世の中の不条理、理不尽を作者が爽快にぶった切りする一冊。 読んでいくうちにそういえばそんなことあった、こんな事言っていたというのを思い出した。 最初のうちは大多数は怒るがそれが ↓ 半数ほどが怒りを残す ↓ 一部しかもう怒っていない ↓ 大多数が忘れ結局なかった...
安倍政権から続く世の中の不条理、理不尽を作者が爽快にぶった切りする一冊。 読んでいくうちにそういえばそんなことあった、こんな事言っていたというのを思い出した。 最初のうちは大多数は怒るがそれが ↓ 半数ほどが怒りを残す ↓ 一部しかもう怒っていない ↓ 大多数が忘れ結局なかったみたいな事に繋がる。 これを忘れてもらおう作戦と筆者は名付けている。 去年から色々ありすぎて、何が起きたかほぼ忘れていて気付けば結局ずーっと同じことを繰り返す。 菅政権になってもそれは一緒。 これらをスパッと切った筆者は爽快である
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私たちはいつから、偉い人が間違っていることをしたことに対して声を上げられなくなってきたんだろう。 偉い人だけじゃなく、大衆に異論することに臆病になってしまったんだろう。 一人の大人として情けなく、このままではいけない。声を出していこうと鼓舞された思いです。
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