チ。 ―地球の運動について―(第4集) の商品レビュー
天動説が有力な世界で、 意義を唱えたら異端だと拷問されて殺されてしまう世界で、 それでもなお志を持ち、命をかけてでも、気高く真理を追求していこうとする話。
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まだ4巻なのに想像できない展開がずっと続いてすごい 楕円のあたりなんか天才すぎるだろと感じた。 今までの巻で1番静かに物語が進んでいたと思ったら、中盤から思いもよらない出会いがあり、終盤は急激な展開があってすごかった。今まで登場してきた人やモノがいろいろな形で合流していることが...
まだ4巻なのに想像できない展開がずっと続いてすごい 楕円のあたりなんか天才すぎるだろと感じた。 今までの巻で1番静かに物語が進んでいたと思ったら、中盤から思いもよらない出会いがあり、終盤は急激な展開があってすごかった。今まで登場してきた人やモノがいろいろな形で合流していることがわかる。 この巻でかなり表に出てきている気がするが、地動説や天動説などの天体に関する内容だけにフォーカスせず、『コトバ』や『信仰』が扱われて趣が深い。特にコトバ。どんなに天才や学がなくても、言語化しないと伝わらないし遺らないことがわかる。そして、知識の伝達や継承、人生の目的にもなり得るからその重要性がわかる。 次の巻で最新刊に追いついてしまう〜毎週の楽しみだったからずっと続いてほしい
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「間違いを永遠の真実と信じるよりマシ」 …マシかどうかは個人の価値観による、ということなのだけど、これは確かに「信仰」、思考が停止する事の危うさを表しているなぁ、と。 その上で、「信仰している」と言わせるのが熱い…!
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オグジーは地を信仰し、知に命を賭けて血を流す覚悟をする。真実を追求することが命がけだった時代と比べると、現代のなんと恵まれていることか。
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チとは。 地であり、血であり、知である。 「他者が引き起こす捻れが、現状を前に向かわせる希望なのかもしれません。」 「間違いを永遠の正解だと信じ込むよりマシでは?」 オクジーの成長、と言ったらなんか違うな。 オクジーが思っていたことを、知識を得ながら言葉にしたことによって、そして信仰を持てたことが、なんだか響いた。
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突然、1巻の冒頭のシーンがわかってしまった。そして、衝撃の人間関係。これからどうなるのか、ある程度予測はできるものの、毎回そこに何かメッセージを付け加えてくれる作品。今回は物事に目を開いてみるということ。知らない方が良かったことなんてあるだろうか。そんなことはないと信じたくなる1...
突然、1巻の冒頭のシーンがわかってしまった。そして、衝撃の人間関係。これからどうなるのか、ある程度予測はできるものの、毎回そこに何かメッセージを付け加えてくれる作品。今回は物事に目を開いてみるということ。知らない方が良かったことなんてあるだろうか。そんなことはないと信じたくなる1冊。
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オクジーはもしかすると地球が動いているなんて考えもせず、天国を求めて一生を終えたかもしれない。強く引き付けられ、感動することが人の価値観を変える。そのさらに莫大なムーブメントが世界の変化。 チ。(知)が向き合うのは世界中の人々の、ひとり一人の価値観。自分が常識だと信じて疑わないものと向き合うというのは面倒で恐ろしいと思う。
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【あらすじ】 どれだけ絶望すれば、人は救われるのか? 「天動説」の大家・ピャスト伯から研究を託されたバデーニは、「地動説」証明へとさらに没頭する。一方、オクジーは一連の体験を物語として執筆し続けた。それぞれが希望を胸に行動する中、圧倒的絶望が音も立てずに彼らの元へと忍び寄るーーー 眼を塞げ、耳を塞げ、凡庸であれ。それこそが知性に対抗する唯一の手段だ。 ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆ 感想は最終巻にまとめて記載予定です。
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熱い。反論や訂正に晒すことが研究と信仰とを分ける事の本質であり、他者が引き起こすねじれが現状を前に向かわせる希望なのかもしれない。という信念のもと、地動説という「知」への火が人から人へ乗り移り、一人一人と命を落としながらも何とか前に進んでいく。 “ちょっと前までは早く地球を出て...
熱い。反論や訂正に晒すことが研究と信仰とを分ける事の本質であり、他者が引き起こすねじれが現状を前に向かわせる希望なのかもしれない。という信念のもと、地動説という「知」への火が人から人へ乗り移り、一人一人と命を落としながらも何とか前に進んでいく。 “ちょっと前までは早く地球を出て天国へ行きたかったけど、今はこの地球を守るために地獄へ行ける” って熱い。
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4巻まで読了。 『チ。』とは、動き続けるこの「地」球であり、心理を希求する「知」であり、また彼ら科学者の流す「血」である、というタイトルコールの変奏曲がまたも見事に決まっていて格好良い。 主人公たちにもそれぞれ見せ場があるけれど、『レ・ミゼラブル』のジャヴェール警部のように異端者を追い詰めるノヴァクも印象的。面白いキャラクターでもあり、また、彼が登場することが第1部と第2部の連続性を保ってもいるけれど、それ以上に彼の内面が今後どう描かれるかが興味深い。
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