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ボーダレス・ケアラー の商品レビュー

4.1

13件のお客様レビュー

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2022/01/10

タイトルからどんな話なのかな…と思っていたが、思っていた以上に面白かった。 介護施設に入る予定の、初期認知症のおばあちゃんが、死んだ飼い犬のリードを持って散歩している、と近隣住民から連絡があり、仕事をしている母に代わって、施設に入居するまでの数ヶ月間、夏休みのバイトを兼ねて同...

タイトルからどんな話なのかな…と思っていたが、思っていた以上に面白かった。 介護施設に入る予定の、初期認知症のおばあちゃんが、死んだ飼い犬のリードを持って散歩している、と近隣住民から連絡があり、仕事をしている母に代わって、施設に入居するまでの数ヶ月間、夏休みのバイトを兼ねて同居して見守ることとなった海斗。 ばあちゃんは、「豆蔵」が今も生きていると信じていて、決まった時間にリードを持ち出すのだが、なんとリードを触った海斗にも、うっすら透けている豆蔵が見えたのだ。 それから、海斗のボーダレスケアラーとしての日々が始まった…。 (あの世とこの世を分ける線、そこに立ち止まったまま、どちらにも行けない「人=魂」をボーダーという) 主人公の大学生、海斗の語りで進む物語。 単純で前向きな海斗のおかげで、暗くなりがちな設定も引きずられることなく、サクサクと読める。 ボーダーを超えて旅立つ魂、ボーダーに残る魂、色々な思いを受け止める海斗の語りが優しい。 2021.1.7

Posted byブクログ

2021/12/04

とりあえず児童書扱いだけど、ヤング向けで十分だと思う。いわゆる「幽霊が見える」話だが、彼らを怖がったり騒いだりすることなく、優しく接する主人公が素敵。この世に思いを残してボーダーとなった魂たちに向けるまなざしは生きてる人へのそれと変わりない。  常々「幽霊スポット」とかで騒ぐ人た...

とりあえず児童書扱いだけど、ヤング向けで十分だと思う。いわゆる「幽霊が見える」話だが、彼らを怖がったり騒いだりすることなく、優しく接する主人公が素敵。この世に思いを残してボーダーとなった魂たちに向けるまなざしは生きてる人へのそれと変わりない。  常々「幽霊スポット」とかで騒ぐ人たちに違和感があった自分としては、こうした本を多くの人に読んでもらって、「生きていた人」への扱いを考えてほしいものだと思う。    挿絵目当てで買ったけれど、思わぬ拾い物をした気分。

Posted byブクログ

2021/11/19

【ポップ】 海斗は自称ボーダレス・ケアラー。 認知症の祖母を手助けしたり、ボーダーの世話をしたりしている。 ボーダーは生きている人の世界と死後の世界を分ける境目で毎日を過ごす。毎日毎日、何年も何十年も、同じことの繰り返し。なぜそこに居続けるのか、何をしたいのか、自分が誰なのかさえ...

【ポップ】 海斗は自称ボーダレス・ケアラー。 認知症の祖母を手助けしたり、ボーダーの世話をしたりしている。 ボーダーは生きている人の世界と死後の世界を分ける境目で毎日を過ごす。毎日毎日、何年も何十年も、同じことの繰り返し。なぜそこに居続けるのか、何をしたいのか、自分が誰なのかさえわからない。幸せなのか?…幸せって?わからない…というか、何も感じない。 海斗は、そんなボーダーの力になりたくて、あちこち走り回る。誰も頼んでないのにお節介だよね。 海斗がどうやってボーダーをケアしたか知りたいでしょ? 【感想】 死ぬ時って、どんなことを思うのかな? 事故で一瞬のうちに命を失うとしたら? それでも、心残りな事があるのかな、大事な人のことを考えるのかな…。 映画の中だと、一瞬が、まるで長い時間のように感じられて、昔からの思い出がずらずら〜っとめぐるのだけれどね。 自分は何を思うだろう? いつも感謝しながら生きようと思った。

Posted byブクログ