スカル・ブレーカ The Skull Breaker の商品レビュー
前作はしっかり話がまとまっていたが、それに比べると今回は話の起伏が大きい。 しかし、派手な切り込みシーンもあるし、いよいよガイの出自もわかるというシリーズの転換点かな? 相変わらず自問自答の内省シーンが多いが、剣だけでなく、哲学、政治経済、進化人類学、動植物学と多岐にわたるのが...
前作はしっかり話がまとまっていたが、それに比べると今回は話の起伏が大きい。 しかし、派手な切り込みシーンもあるし、いよいよガイの出自もわかるというシリーズの転換点かな? 相変わらず自問自答の内省シーンが多いが、剣だけでなく、哲学、政治経済、進化人類学、動植物学と多岐にわたるのが特徴で、これは我々現代を生きる者にとっても分からない部分もあって、ここらは筆者の知識からくる遊びの部分でもあろう。 また、アスペルガーを装うようなガイも面白く、ノギとのすれ違い会話にはユーモアすら漂う。
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ゼンが現将軍の兄弟だと解る、まぁまぁ衝撃の巻だけど正直その辺はどうでも良くてw ヤナギがタガミのフリするくだりとか、冗談を言うゼンとか、建物は作っている時が成長してる=生きてる訳で、完成した建物は死んでるのだから価値がよくわからない、みたいなのが印象に残った。 「強くなる事、生きる事」を仏像を掘る過程になぞらえる話がすごく良かった。 この辺り↓ あるものが正しく、あるものが間違いだといった明らかな区別はありません。 なにものも一つではない。 すべてを見て、あらゆる面から捉え、近くから、遠くから、見据えて、眺めて、その時々で修正し、あちらを削ってはこちらを削ってみる。そのうちに段々と、己のもの、己れが考えるものに近づいてきます。 あそこだと目指して到達できるものではない。僅かずつ近づくものでしかない。 あと、ノギが段々可愛く思えてきた。森博嗣ヒロインって大体ケムマキ系の主人公に振り回されるよね。
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