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大奥づとめ の商品レビュー

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21件のお客様レビュー

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2024/09/03

友人に貸してもらった1冊。 ちょうど「木挽町の仇討ち」を図書館本で読んだあとだったので、あの気持ちいいリズム感と人間の機微が感じられる江戸小説を堪能。 周五郎のような江戸時代に生きる人の美学、大奥という場所での女性の在り方が伝わり、今に通じる心意気などが沁みました。 永井さ...

友人に貸してもらった1冊。 ちょうど「木挽町の仇討ち」を図書館本で読んだあとだったので、あの気持ちいいリズム感と人間の機微が感じられる江戸小説を堪能。 周五郎のような江戸時代に生きる人の美学、大奥という場所での女性の在り方が伝わり、今に通じる心意気などが沁みました。 永井さんの他の小説も読んでみたいと思います。

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2024/08/07

朝井まかてさんの残り者の解説に、おすすめとあったので読みました。 残り者よりももっと読みやすいお仕事小説でした!

Posted byブクログ

2024/06/12

江戸城・大奥のお仕事小説短編集。 ひのえうまの女・・・奥女中の要・御年寄に仕えたお利久。  家の事情も伴い、大奥で出世したい願望あれど、今の仕事は  心あらず。だが思わぬ出会いから自分を生かせる道を見出す。 いろなぐさの女・・・「私にご指南いただきたいのです」  呉服の間のお松の...

江戸城・大奥のお仕事小説短編集。 ひのえうまの女・・・奥女中の要・御年寄に仕えたお利久。  家の事情も伴い、大奥で出世したい願望あれど、今の仕事は  心あらず。だが思わぬ出会いから自分を生かせる道を見出す。 いろなぐさの女・・・「私にご指南いただきたいのです」  呉服の間のお松の境遇からの悩み。呉服問屋の千沙と  女形の岩井粂三郎との出会いと語らいは、己と向き合い人と  向き合う大事さを知ることになる。それは二人も同様に。 くれなゐの女・・・御末の玉鬘は大柄な身体が悩み。だが夕顔との  出会いで変化が。夕顔の見事な処世術。心に残るのは、  白塗りの顔と皆を笑顔にさせる夕顔の心持の逞しさ。 つはものの女・・・祐筆のお克は出世の道を歩むことが心の支え。  そんな彼女と呉服の間のお涼を競わせるのは、表使の初瀬様。  表使の役目とは。母の言葉が心に響く。「負けても良いのです」 ちょぼくれの女・・・美津江は御狂言師として大奥へ。「喜撰」の  舞を教える相手は御三の間のお美乃とお正。悩みを抱える  美津江とお美乃の心を晴らし、舞の楽しむ。それはお正のお蔭。 ねこめでるの女・・・御仲居・お蛸。御年寄の御小姓・お佐江。  飼い主で御中臈・お倫の方。彼女たちに愛され、年齢も身分も  境遇も違う三人を結びつけたのは、猫の小萩だった。 ・解説 細谷正充 「大奥御用商人とその一族」読み終わって、大奥での仕事や 生活に興味を持ち、では小説ではと読んでみました。 大奥には様々な仕事があること。奥入りは、一に引き、二に運、 三に器量。お清の出世は己の手腕と運、そして人脈。 また、花嫁修業や奥勤めでの箔付け、後家になってからの 奥入りなどもあり、出世とは異なる理由もある。 でも多くの女性が働き、お役目がある職場。 喜怒哀楽があり、多くの悩みを抱えている者もいる。 でも、自分を活かし働ける場所でもあるということ。 特に、御末から出世したお正の生き様の逞しいことに 心惹かれました。 呉服問屋の女将・千沙と呉服の間のお松の関係は、 「大奥御用商人とその一族」の補足になる感じで興味深い。 また、それぞれの物語に登場した人物が、他の話に ひょっこり登場するのも良かったです。 あ~頑張ってるなぁと。

Posted byブクログ

2024/05/27

大奥を舞台にしたお仕事小説。 面白かった!! 女性同士のドロドロ感はなくて、職業人としての様々な女性たちのお話。 爽やかな読後感のものが多かった。 現代の働く女性に通ずる部分も多くて、読んでいて元気になれる作品。

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2024/04/14

大奥と言うと女のたたかいのイメージがついていたが、普通の生活があり、辛い事もあるけれど、その中で逞しく生きていく人達が生き生きと書かれていた。短編集だが時々登場する人物に親近感が湧いてくる。

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2024/03/03

木挽町のあだうち文庫化待ち。図書館にある永井さん全部読みます、5作目。 大奥内お仕事時代小説。 将軍のお手付きの無い「お清」系大奥勤め。 「ひのえうまの女」 祐筆係 大奥内記録係 「いろなぐさの女」 呉服の間 衣装係 「くれないの女」 御末 掃除、洗濯、水仕事の雑益 「つはものの...

木挽町のあだうち文庫化待ち。図書館にある永井さん全部読みます、5作目。 大奥内お仕事時代小説。 将軍のお手付きの無い「お清」系大奥勤め。 「ひのえうまの女」 祐筆係 大奥内記録係 「いろなぐさの女」 呉服の間 衣装係 「くれないの女」 御末 掃除、洗濯、水仕事の雑益 「つはものの女」 表使の後継者争い 外交係 「ちょぼくれの女」 御三の間 狂言を習う二人の女性 一人はくれないの女の夕顔のその後 「ねこめでる女」 御中居 台所係 華美で絢爛、将軍の寵愛をめぐる女の戦場ではなく、江戸の女性の職場としての大奥。 先日、皇居東御苑内の大奥跡地を見てきた。近くの天守台跡地から比べてもなかなかの広さ。 常時500人以上がお仕事していたらしい。 それだけいれば、いろんな事情のいろんな性格の女性達がいたことでしょう。 それぞれ上を目指す者あり、花嫁修行的な者あり、案外助け合っていたのかもしれない。

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2024/02/21

とても面白かったです!時代小説は初なので最後まで読み切れるか不安でしたが、その心配は必要なかったみたいです。大奥での仕事について知れたし、そこで生まれるドラマや繋がりにワクワクしました。 勧めてくれたブクログ様に感謝します。出会えてよかった素敵な本です。

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2024/02/11

大奥のお話といえば、なんだかドロドロの人間関係のお話というイメージがありましたが、このお話は、全く異なる視点で書かれていて、とても面白かったです。女性でありながら、様々な立場で精一杯生きる逞しさが生き生きとユーモラスに描かれていました。こういうお話いいなあ〜

Posted byブクログ

2024/01/22

最初、堅いかな?読みにくいかな?と不安もあったが、いつの間にか大奥の暮らしに引き込まれて楽しかった。大奥に勤めている色んな階級の女性たちの話の短編集。前の話に出てきた方が、あとの話の中に出てくるとその後がわかって微笑ましく思えた。 当時あった豪華絢爛な衣装や小物など今はどうなって...

最初、堅いかな?読みにくいかな?と不安もあったが、いつの間にか大奥の暮らしに引き込まれて楽しかった。大奥に勤めている色んな階級の女性たちの話の短編集。前の話に出てきた方が、あとの話の中に出てくるとその後がわかって微笑ましく思えた。 当時あった豪華絢爛な衣装や小物など今はどうなっているんだろうか。江戸城なくなってるのは勿体ないなと思った

Posted byブクログ

2023/09/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大奥の衣食住を支える各部所で務めに励む女たちの六編の物語は、どれも気分爽快の読み心地。人と人との交流の中で生まれる快い温もりにとっぷり浸らせてもらった。 大奥に入った事情は千差万別でも、己の道や生き方に迷い悩む各主人公たちは等身大でいつの世も変わらない。 彼女たちの曇る心を晴らす先輩や朋輩の存在が非常に魅力的で忘れられない粋な女ぶり。「ひのえうまの女」のお藤様や「くれなゐの女」の夕顔、「つはものの女」の初瀬様の言葉はまさに珠玉の一言一句。生きるスタンスは様々だが、どのお方も凛と潔く揺るがない誇りと覚悟がある。

Posted byブクログ