暗色コメディ の商品レビュー
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2021/9/8読了。 精神疾患を題材としたミステリー。複数人の患者が出てきてそれぞれ多様な症状を見せるが、どこまでが妄想でどこまでが現実なのか、読んでいて分からなくなってくる。そしてこれらこちらまで狂ってしまいそう。良い意味で。 展開もよく、ミステリーならではの緊張感もあったが、トリック部分、運任せな部分が多いのが少し引っ掛かった。 それから賛否分かれる投げっぱなし系のオチ。 あまり好きではないが、今作は色々な人物が容疑者にされてはまた別の人物が…の連続なため、そこの無限ループ的な気味の悪い終わらせ方を狙ったのだとすれば良い状態だなと思う。
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緻密に練られた構成が、ページをどんどん捲らせる。 精神を病んだ人が見る世界観を要素にしたことが、ある面「なんでもあり」感にもなるのが少し残念。
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混乱するぐらいに謎だらけの奇妙な事件が立て続けに起こり、連鎖し、繋がり出す。 全ての元凶はとある精神病院。 これどうなるの? 本当に解決するの? と最後の最後まで目が離せない展開。 嫌でも夢中になってしまうミステリー。
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葬儀屋の夫があっさりと自殺したり、犯人の予想以上に物事が上手く運んだり、荒削りな部分はあるが、全体としては物凄くハマった。 高橋の姪っ子の預言?は凄い。 彼をもっと掘り下げて欲しかった(特に幼少の頃)。 碧川は逆に要らない。 高橋と波島は旧知の関係でも良かったかな ※物語に複雑性、交錯性が増したかも
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もう一人の自分を見た主婦、自分を轢いたはずのダンプが突然消失した画家、自分はすでに死んでいると妻に告げられた葬儀屋、妻がいつの間にか別人にすり替わってしまった外科医。四人の妄想が複雑に絡み合い崩壊していく現実感。これはミステリとして成立するのだろうか?といかこれミステリ?と思い不...
もう一人の自分を見た主婦、自分を轢いたはずのダンプが突然消失した画家、自分はすでに死んでいると妻に告げられた葬儀屋、妻がいつの間にか別人にすり替わってしまった外科医。四人の妄想が複雑に絡み合い崩壊していく現実感。これはミステリとして成立するのだろうか?といかこれミステリ?と思い不安を抱いて読み進めていくと最後の最後で物語は本格ミステリとして解決される。何か清涼院流水を読んでいたはずなのに気づいたら森村誠一だったみたいな狐に化かされた感がある。結末はやや雑に感じられる部分があるけれど、この驚天動地なアイデアは素晴らしい。
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最後の最後まで、ファンタジーなのか本格ミステリなのか判断つかない感じ。登場人物多いし場面転換多いから最初の方はついていくのに必死。ただ序章の、何が本当なのか分からない感じはおもしろかった。
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―― 成立しているのが、狂気。 あるいはタイトルのとおり喜劇的になっていくのかと思って読みはじめて、ホラーサスペンスなんだなと納得しながら終盤に差し掛かったら、まさかの本格ミステリなのか? と思い直して、読み終えてみればつまりタイトルどおりだったんだな、とぞっとするこれは連城ミステリ。 さて。 生きていれば自然と、いろいろな掛け違いや勘違いを無意識に修正しながら暮らしているわけですが。 何かの拍子に、その勘違いから離れられなくなったら。 掛け違いを、正しい姿だと思い込んでしまったら。 そんなくだらない、と鼻で笑うところが、どんどん笑えなくなっていく。 気付いて助けの手を伸ばしても、その伸ばした手が虚ろで。自分の姿が自分で、滑稽に見えていた間は救われていたんだなと思わされたりも、する。 そうなってしまうともう、突き進んだ方が本人的にはハッピーだという考え方もあるけれど。まわりは大変だろうからちょっと首肯できないか…微妙。 映画『ペイチェック』で、テーブルから落ちるボトル? なんだっけペン? を受け止めて、「落ちることがわかっていれば、受け止めるだろう?」みたいなシーンがあったけれど(あれって原作でもあるの?)、 それを、解っていて落ちるのを眺めているようになったら? 修正しようとする意志がやんわりと失われてしまったら? それはもう、狂―― 手記はそこで途切れている。 結局笑える。☆3.8
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ひとつひとつのエピソードは面白いのだが、全貌がわかるようなわからないような、4つの繋がりもわかるのだけれど、仕掛けが不可能すぎたり、偶発しすぎたりする気がした。 何かが少しずれていき、狂っていく。それが関わる人全員に伝播しているようで、ホラーのような怖さもあった。 なかなか人には薦めにくい。
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伊坂幸太郎氏の熱望により復刊。ということで、ワクワクしながら早速読んでみた。 うーん、難解。 気をたしかに持ち、集中しないことには理解できないかも。 それなりになるほど! と思える部分もあり面白く、続きが気になって最後まで一気に読んでしまったけれど。 これは、伏線回収のプロである...
伊坂幸太郎氏の熱望により復刊。ということで、ワクワクしながら早速読んでみた。 うーん、難解。 気をたしかに持ち、集中しないことには理解できないかも。 それなりになるほど! と思える部分もあり面白く、続きが気になって最後まで一気に読んでしまったけれど。 これは、伏線回収のプロである伊坂幸太郎氏だからこそ、頭の中で複雑なストーリーがパズルのように収まって楽しめるということなのでは…。 もう一回読んでみるかな。
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