文芸ピープル の商品レビュー
日本の現代文学を海外に紹介することを 生業にしている人々について書いた本。 翻訳される頻度も点数も 確実に増えてきているそうです。 日本はわりと各国の物語を 日本語で読める環境が整っていると思うし おかげで家にいながらにして 世界の物語を楽しませてもらっているので 逆に世界の本...
日本の現代文学を海外に紹介することを 生業にしている人々について書いた本。 翻訳される頻度も点数も 確実に増えてきているそうです。 日本はわりと各国の物語を 日本語で読める環境が整っていると思うし おかげで家にいながらにして 世界の物語を楽しませてもらっているので 逆に世界の本読みさんたちが それぞれ自国の言葉で同じように 日本の本を楽しんでくれたら嬉しいですね。
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12月1日新着図書【著者が大学のサバティカル中に文芸ピープルをたずね歩き2020年に群像に掲載した文章をまとめたもの。インタビューを中心に4つの章で編まれています。日本の女性作家の英語圏での躍進について新世代の翻訳家たちが語ります。】 タイトル : 文芸ピープル : 「好き」を仕...
12月1日新着図書【著者が大学のサバティカル中に文芸ピープルをたずね歩き2020年に群像に掲載した文章をまとめたもの。インタビューを中心に4つの章で編まれています。日本の女性作家の英語圏での躍進について新世代の翻訳家たちが語ります。】 タイトル : 文芸ピープル : 「好き」を仕事にする人々 請求記号 : 910.26 : Ka https://mylibrary.toho-u.ac.jp/webopac/BB28194519
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日本文学の海外への翻訳を仕事にしている人々にインタビュー。 海外ではどのような作品が読まれているか。 なぜ、それらの作品が読まれているのか。 翻訳という仕事。 海外の翻訳出版業。 ・女性作家の作品の出版が増えた ・風変わりな女性。等身大の女性。 ・消費される形。 ・Tokyo ...
日本文学の海外への翻訳を仕事にしている人々にインタビュー。 海外ではどのような作品が読まれているか。 なぜ、それらの作品が読まれているのか。 翻訳という仕事。 海外の翻訳出版業。 ・女性作家の作品の出版が増えた ・風変わりな女性。等身大の女性。 ・消費される形。 ・Tokyo .猫文学 ・中編 ・ブッカー賞 ・文学とコロナ禍 ・老舗出版社と独立系出版社 ・アジアや日本、異国情緒を出さない表紙デザイン ・多様な作品を読者に届けたい ・村上春樹 ・日本で単行本化する前に海外で出版される作品 ・文化庁「翻訳コンクール」 〇海外の人の評価のポイントが、国内と違うところなどが新鮮。 〇海外で読まれている日本以外のアジア・アフリカの文学も知りたい。
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タイトルと内容が違うのではないか 内容はほぼ海外への日本文学とくに女性作家の紹介 面白くは読めたが、「好き」を仕事にする人々というタイトルじゃないでしょう
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【感想】 小説の翻訳とはただの言葉の言い換えではない。 例えば、村田沙耶香の「コンビニ人間」。2018年6月に英訳されアメリカで刊行されたのち、『ザ・ニューヨーカー』が選ぶ「The Best Books of 2018」に選出されている。 日本の女性作家の作品がアメリカの読者を惹...
【感想】 小説の翻訳とはただの言葉の言い換えではない。 例えば、村田沙耶香の「コンビニ人間」。2018年6月に英訳されアメリカで刊行されたのち、『ザ・ニューヨーカー』が選ぶ「The Best Books of 2018」に選出されている。 日本の女性作家の作品がアメリカの読者を惹きつける理由は、日本文化が「未知」であり、小説の描写が新しいものであるからだ。 例えば登場人物。彼女たちが描く女性たちは、今まで日本文学の英訳で多く見られた「エキゾチックな花」ではない。働いている女性も含め、様々な視点から女性を描いている。どこかquirky(奇妙)で、すぐに人や物事を判断しない。ユーモアがある。つまり、一元的な女性像ではないのだ。 そうした「新規性」「奇抜性」を最大限に活用するべく、翻訳者と編集者は趣向を凝らす。 タイトルはコンビニ人間から「Convenience store Women」に変更され、表紙は人の頭の形をしたおにぎりの写真が使われた。可愛らしくてユーモラス、そしてどことなく不気味。それがコンセプトだ。 そうした配慮は本の見た目だけでなく内部にも及ぶ。何と、外国の読者に馴染みやすいよう、作中の固有名詞を変えたりもしているのだ。 小説の醸し出す雰囲気をうまく掴みとり、魅力を増幅させながら、異国で売れるように(読まれるように)調整を重ねていく。翻訳者と編集者は、ときに元の小説を読みこむ以上に、どこまでアレンジを重ねれば原作の雰囲気を壊さず、より優れた作品になるかを追求している。まさにダイヤモンドの原石を、(といっても原作は日本で賞を獲得しているため、すでにダイヤモンドなのだが)丁寧に磨く作業である。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 【メモ】 川上未映子や小山田浩子の作品を訳しているデビッド・ボイドは、日本の女性作家による作品が、英語圏において需要が高まっているという。これは日本の女性作家だけではなく世界的な現象であり、英米の出版関係者・翻訳家が世界中の女性作家の作品を出そうと意識的に努力しているのだ。 とくに若手の編集者は、新人作家を発掘することにより自らのキャリアを築き上げていく必要がある。英語圏ではまだ未知だが才能ある(母国で受賞歴があるという点で質が補償されている)「新人」を見つける最も手っ取り早い方法なのだ。 英語圏で新たに読まれ始めている女性作家たちが描く女性たちは、今まで日本文学の英訳で多く見られた「エキゾチックな花」ではない。働いている女性も含め、様々な視点から女性を描いている。どこかquirky(奇妙)で、すぐに人や物事を判断しない。ユーモアがある。つまり、一元的な女性像ではないのだ。 より多くの女性の作品が訳されるようになったのは喜ばしいことだが、ルーシーは、歴史的、文学的背景に関する理解が限られている中で、日本文学が「消費」されている可能性を指摘する。いずれにせよ、英語圏における翻訳家たちの活動を今後どれだけ支えていけるかが課題だ。 ここ数年、英語圏で刊行された日本の現代文学作品のなかで最も話題となり、多くの読者を獲得したのは、村田沙耶香の「コンビニ人間」だろう。 英語圏では長年「ノヴェラ」は売れないとされてきた。当初はコンビニ人間に短編を加えた作品集にする予定だったが、最終的には単独で刊行されることになった。 タイトルもコンビニ人間から「Convenience store Women」に変え、表紙も人の頭の形をしたおにぎりの写真にした。可愛らしくてどことなく不気味、それがコンセプトである。 2021年以降も、日本文学の海外での勢いはしばらく続きそうだ。数年続いてきたフェミニズム本の流れと、コンビニ人間から始まった日本人女性作家ブームがある。
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村田沙耶香『コンビニ人間』(私も英語版を持っており、中身同じの3色展開を書店で見たとき驚いた)のヒットがきっかけとなって日本やアジア女性作家のムーヴメントが来ていることを知らなかった。 また、イギリスでは大学で修士号を納めた人がプロ作家になることや、プロも作品を投稿すること等の、...
村田沙耶香『コンビニ人間』(私も英語版を持っており、中身同じの3色展開を書店で見たとき驚いた)のヒットがきっかけとなって日本やアジア女性作家のムーヴメントが来ていることを知らなかった。 また、イギリスでは大学で修士号を納めた人がプロ作家になることや、プロも作品を投稿すること等の、文学界を取り巻く構造の違いも興味深かった。 日本ではそもそも文才のある人が独学またはデビューしてから育てられて大成するイメージがある。 もちろん大学に「文学部」はあるけどプロ作家になるための学部ではない。そういう学科があるのかもしれないけど自分は聞いたことはない。 あと海外の作家が寡作なのもやっぱりそうなのかと思った。 音楽フェスの文学版のようなものが行われていて、それに結構人が集まっていることにも驚く。 私は作り手でも何でもない単なる本好きだけど、文学というものの必要性有用性は感じるし、それを誰よりも体感していて動いている真摯な人たちがいるのだと本書を読んで思った。 作家も翻訳者も編集者も本当にすごい。信頼関係もものを言うし。どの業種もそうだけど、いかなる時もプロの仕事をしているのだ。 作家を招いたフェスに人が集まる様子を見て、そういう場所では受け手も育っているのではないかと感じた。 文学に限らずどんな文化的なジャンルにも言えることだけど、商業的成功を第一に考えるというよりも、業界全体の底上げが利益にも結び付くといいのになと思う。 出版で言うならいい本がたくさん読まれる世の中。 そのためには文化庁的なところにもがんばってもらう必要があるけど… 各地で文化を支える豊かな土壌が作られ、守られようとすることを願う。 そのために私は今日も本を買う。
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