臨床法医学者・真壁天 秘密基地の首吊り死体 の商品レビュー
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がっつり本格派というよりは、物語や展開、散りばめられた謎を気軽に楽しんで読むようなお話です。児童虐待に関わる様々な人間関係が描かれます。幼少期のトラウマから人付き合いが苦手な主人公に、明るくて可愛らしい妹さんのコンビがとても良いです。 主人公が捜査に関わる動機付けが少し弱い点がちょっと気になる事、法医学があまり活躍しているように見えない事、状況説明時の言葉運びが少し突っかかるように感じましたが、文体はとても分かりやすく、どんどん先を読みたくなりました。 舞台設定ゆえに葛藤や迷いのシーンが多く、主人公が心の傷を乗り越える様子が重点的に描かれます。クライマックスのドン、と真実を目の前に突き出される感覚、最高でした。ただ私が気づいていなかっただけかもしれませんが、犯人への伏線や描写がかなり弱いように思います。犯人の情報、心情描写をもっと書き込んでのラストを読みたかったなというのが心残りです。 ドラマで見られたらすごく面白そうな作品です。
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一気読みでした。 全てが繋がった時の恐怖で 電車で一旦読む手が止まりました。 でもすぐまた最後が気になってしまい本当に一気読み。 映像化も見てみたいけどちょっと怖い気もする。
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このミスの隠し玉ということで図書館で借りてみたもののそれほど期待せず読んだが、期待を裏切って冒頭からひきこまれ一気に読んでしまった。 年々活字が苦手になってきている私にしては珍しい。 なかなかショッキングな展開で始まるプロローグ、法医学者の日常、北海道の生活、大学でのポストをめぐる政治、臨床法医や児童虐待、児相など・・・どの要素も興味がつきず、早く読み進めたくなる。 最終的には色々と予想を裏切られる展開となったが納得感のあるエンディングですっきりできた。 虐待などの辛いエピソードも盛り込まれていて、そこで人間性がぐっとクローズアップされたり、物語により深みを感じられた。 また誰もが経験していそうな小学校のエピソードもノスタルジーオーバーウェルミングで泣けた。 そして主人公の真壁天がかっこいい。続編があれば読みたい。 このストーリー自体も結末を知ってからの2周目を読みたいと思った。
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児童虐待の加害者と思われる親たちが、首吊り死体で発見される。関わった法医学者真壁天は、過去の事件との類似が気に掛かり、独自に調べ始める。 主人公のキャラが苦手。
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ちゃんと整理しながら読んだら、あーーーここがポイントになるのかってなりながら、サクサク1日で読み終えれた。 犯人はちゃんと文章読んでたら当てれた。わーい。
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生きている人間よりも死体の相手の方が性に合っている設定の医大の助教、真壁さんは結構子供好き。 大学のポストを巡る汲々とした事情とか、いい人そうなんだけど組織の建前からか距離感の縮まらない刑事一課の小野田美姫との関係とか、読んでいてちょっとやるせない気分になる。 子供の虐待を指...
生きている人間よりも死体の相手の方が性に合っている設定の医大の助教、真壁さんは結構子供好き。 大学のポストを巡る汲々とした事情とか、いい人そうなんだけど組織の建前からか距離感の縮まらない刑事一課の小野田美姫との関係とか、読んでいてちょっとやるせない気分になる。 子供の虐待を指摘された親が自殺を装って立て続けに殺された、という事件と真壁の小学生時代のトラウマが絡み合って話は進むが、結局犯人には真壁を追い詰めて行く意図は特になかった、って理解でいいんだよね? 真壁の妹の繭さんがステキで、別れ難い。
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親友への罪悪感で法医学者になった真壁天。 虐待鑑定をした親達が次々首吊死体で発見される。 イマジナリーフレンドや記憶の書換えは興味深い。最後の涙,心に溜まる澱が解放,浄化されたのだろうか。
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法医学者の助教授真壁天は死体にしか興味がないのだが、児童虐待児の臨床鑑定を言いつけられる。ところが、これが連続首つり事件に絡んでいき、真壁天の立場も危うくなり、警察を差し置いて調査に乗り出す。最後に驚くべき真相が待っている。それにしても主人公の真壁天は可哀そうだなあ。泣けてくるぜ...
法医学者の助教授真壁天は死体にしか興味がないのだが、児童虐待児の臨床鑑定を言いつけられる。ところが、これが連続首つり事件に絡んでいき、真壁天の立場も危うくなり、警察を差し置いて調査に乗り出す。最後に驚くべき真相が待っている。それにしても主人公の真壁天は可哀そうだなあ。泣けてくるぜ。イマジナリーフレンドというのはこういうのか。
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初読みの作家さん。 自分が鑑定した虐待した親が首つり死体で発見されたという所から始まるミステリー作品。安定している「このミス」シリーズだが今回も面白かった。 16年前の自殺事件が発端となり様々な事件が目まぐるしく起こっているため、クライムサスペンスのような印象を受けた。 衝撃を受けたのは妹の繭が実は主人公の中にしか存在しない、いわば「イマジナリーシスター」であるという所だ。それがそのまま16年前の事件の真相に繋がっていてとても素晴らしいカタルシスを感じる事が出来ました。まさか「ハル」が犯人でその正体が身近で働いている人物だったのも驚きであった。犯人の動機もサイコパスでかつ独善的なものでしかなく一切同情できる要素もない、そしてその人物が天を殺そうとする場面で、繭が天を守ったのにも感動した。頭の中にいるだけじゃない、彼を支えてきたのだなと感じた。天は彼女が成長してこうなって欲しいなと思っていたに違いない。彼が昔のことに向き合う毎に体調不良に襲われながらも、向き合っていき真相に到達したときに、決別できたのと同時に最愛の妹と別れてしまったシーンがものすごく切なかった。かすみの最後の言葉は、彼を救ったのだろうかわからないが、これからは前を向いて生きていけるに違いない。 この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。 真壁天:細谷佳正 真壁繭:内田真礼 近堂秀一:松岡禎丞 横居先生:平川大輔 青山友則:堀江瞬 宇佐美正彦:堀内賢雄 小野田美姫:小清水亜美 渡久地平八:岩田光央 黒須文乃:高垣彩陽 岸谷静香:戸松遥 岸谷かすみ:諏訪彩花
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読みやすかった。 法医学者 真壁天は人間像と接するより解剖しているほうが性に合う人間嫌い。しかし、教授から児童虐待を鑑定する仕事を押し付けられる。 様々な親子の闇を暴いていく真壁。ある日、彼に虐待を指摘された親会社首吊り死体で発見される。 死体の状況を見た真壁は、小学生時代に目の当たりにした首吊り死体を思いだす。 小学生時代に見た、親友ハルの首吊り死体、16年たっても過去のトラウマを払拭できずに苦しむ真壁、 ただ、実はその首吊り死体は妹の繭のもので、この真実を受け止められずに乖離性障害というものを引き起こしていたという展開は驚いた。 一連の犯行の犯人も親友のハルという展開も驚き。
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