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西成で生きる の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2022/06/28

背表紙に並ぶ、登場する方々の肩書きがまさに混沌。 一つのエリアに普段聞きなれない、馴染みのない肩書きの人たちがこれだけ集まってるのかと思うと、やはり西成は独特な空気を醸す街なんだと感じます。 読む前は、手配師やドヤ管理人など独特な職業の人の話に興味があったけど、ここにでてくる(ま...

背表紙に並ぶ、登場する方々の肩書きがまさに混沌。 一つのエリアに普段聞きなれない、馴染みのない肩書きの人たちがこれだけ集まってるのかと思うと、やはり西成は独特な空気を醸す街なんだと感じます。 読む前は、手配師やドヤ管理人など独特な職業の人の話に興味があったけど、ここにでてくる(まっとうな仕事をされている)看護師さんや介護士さんの口から語られる同業者の暗部の話が一番興味深かったです。 薬の横流しとか過剰なサービスとか、想像してなかった話の連打にただただビックリ。

Posted byブクログ

2022/05/09

オーディオブックで聴き放題プランに来ていたので聞いてみた。 西成と言うと大阪の一つの地域。世間的な評判として「ヤバい地域」というのはよく聞いていた。 自分自身大阪への旅行で一度訪れたことがあるので、なおさら気になる一冊だった。 内容に関しては章立てが三つから為るのがシンプル...

オーディオブックで聴き放題プランに来ていたので聞いてみた。 西成と言うと大阪の一つの地域。世間的な評判として「ヤバい地域」というのはよく聞いていた。 自分自身大阪への旅行で一度訪れたことがあるので、なおさら気になる一冊だった。 内容に関しては章立てが三つから為るのがシンプルでよかった。 まずは仕事について。人夫出しという仕事、パチモンのブランド売り、覚醒剤の売り子など、西成の経済事情の一側面について語られる。 それから医療について。薬の転売が行われているというのはとてもショッキングな内容だった。それから福祉車両については自分自身初めて知る知識だった。 最後に西成の生き字引について一人一人紹介される。詳細は割愛してしまうが、こういう人たちのインタビューに接すると、自分の人生の平凡さと言うか世界の狭さみたいなものを感じざるを得ない。 西成が持つ良いところを知ることができたし、もちろんやっぱりヤバい部分もあった。それを読了後はよりクリアに認識できた気がする。 総括として良書だった。清濁併せ呑むという言葉が似合う一冊。筆者の取材力の賜物だと思う。 (書評ブログもよろしくお願いします) https://www.everyday-book-reviews.com/entry/2022/05/09/%E3%80%90%E7%AD%86%E8%80%85%E3%81%AE%E5%8F%96%E6%9D%90%E5%8A%9B%E3%81%AE%E8%B3%9C%E7%89%A9%E3%80%91%E8%A5%BF%E6%88%90%E3%81%A7%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B_%E2%88%92_%E8%8A%B1%E7%94%B0%E5%BA%9A

Posted byブクログ

2021/05/14

西成という土地について知ったのは10年くらい前。日本にこんなところがあるんだというショックが強かったのはよく覚えている。現状を伝えてくれる方々14人もインタビューができたという筆者の人脈が素晴らしい。怖くて住めない街かと思ったが、みんな西成に誇りを持って生きている。しかし文章力、...

西成という土地について知ったのは10年くらい前。日本にこんなところがあるんだというショックが強かったのはよく覚えている。現状を伝えてくれる方々14人もインタビューができたという筆者の人脈が素晴らしい。怖くて住めない街かと思ったが、みんな西成に誇りを持って生きている。しかし文章力、内容の濃さでいうと物足りなさがあった。

Posted byブクログ

2021/05/06

一つ一つの取材が、読者である私がその場にいるような感覚に陥るほど生々しく再現されている。あえてそうしてないのだと思うが、丁寧に読み込まないと全体を理解できないのもまた、臨場感を高める効果がある。興味本位ではなく、ジャーナリストとして取材対象に向き合っていなければ、書けない作品だと...

一つ一つの取材が、読者である私がその場にいるような感覚に陥るほど生々しく再現されている。あえてそうしてないのだと思うが、丁寧に読み込まないと全体を理解できないのもまた、臨場感を高める効果がある。興味本位ではなく、ジャーナリストとして取材対象に向き合っていなければ、書けない作品だと思う。 星5つ、としたいところだったが、あとがきで「カタギでない人のインタビューはしない」と出版社と約束をしたという記載を読み、星を1つ減らした。出版社の判断としては正しいし、またそれをしっかり守る筆者に罪はない。ただ、「臭いものにふた」という世の中の風潮に、抗議する意味を込めてみたのだ。

Posted byブクログ